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2025.01.16 Thu

次世代型太陽電池戦略 政府も力を入れる ペロブスカイト太陽電池について①

 
太陽光パネル
 
ペロブスカイト太陽電池という太陽光発電用パネルをご存じでしょうか。
 
ペロブスカイト太陽電池は、日本の大学教授らが発明した日本発の技術で
従来の太陽光電池に比べ「曲げられる」「軽い」「薄い」「低コスト」などの特徴があり
今まで設置が困難であった場所にも設置できる太陽光発電パネルです。
 
ペロブスカイト太陽電池を使用するメリットをまとめると。
1.様々な形状に適用
ペロブスカイト太陽電池は、柔らかくて曲げやすい特徴があり
塗布・印刷などの方法で製造できるため
これまでの太陽光パネルと比べると設置場所が格段に広がります。
 
2.軽い・薄い
ペロブスカイト太陽電池は、従来のシリコン太陽光パネルと比べて
厚さは100分の1 重さは25分の1 ということで軽くて薄い太陽光パネルです。
 
3.エネルギー変換効率はシリコン型に劣らない
ペロブスカイト太陽電池が開発された当初は変換効率がシリコン型よりも低かったようですが
現在は世界最高の26.7%という変換効率を実現しています。
 
4.低コスト
私が知る限り、現状でペロブスカイト太陽電池の製造コストは従来のパネルと比べると割高な印象ですが
調べてみるとペロブスカイト太陽電池の開発が進み、量産できるようになると
ペロブスカイト太陽電池の製造コストは、シリコン型の5分の1~3分の1になると見込まれているようです。
低コストになると見込まれる理由をあげると
①塗布や印刷で製造が可能なため量産できる。
②薄膜なので材料費がかからない。
③レアメタルなどの高価な金属を使わない。
④軽いので輸送・設置コストが抑えられる。
 
5.発電コストが抑えられる
発電効率が良く、製造コストを抑えられれば、おのずと発電コストも抑えられることになります。
経済産業省が示した2040年の目標値は発電コスト(政策経費を含まない)15円/kWh台半ばで
さらに、海外の需要を取り込めば発電コスト10円/kWh水準を見据えているとのこと。
 
6.弱い光でも発電できる
従来のシリコン型と比べ、弱い光でも発電することが可能です。
シリコン型は高照度(約10万ルクス)ほどの光が無ければ発電できなかったのですが
ペロブスカイト太陽電池は1000ルクスや200ルクスといった低照度でも発電することが可能です。
そのため、朝夕や曇りや雨天などの天候や日照の悪い日や、
室内のLED照明などでも発電できるためさまざまな活用シーンが期待されています。
 
7.日本国内で材料調達が可能
ペロブスカイト太陽電池を製造するための材料は日本国内で調達できます。
ペロブスカイト太陽電池の主な原料はヨウ素なのですが
日本は地理に次ぐ世界第2位の生産国で世界の29%のシェアを持っています。
従来のパネルを製造するにはレアメタルなど材料を輸入に頼っていたのですが
国内で材料調達が可能になると国際情勢の影響を受けにくく安定した材料調達が可能になります。
 
8.光透過性がある
ペロブスカイト太陽電池は光を通すためカラス窓にも使用できます。
 
9.色を変えられる
ペロブスカイト太陽電池は色を変えられるため使用する場所に合ったデザインなど
ある程度の調整をできる点もメリットとして挙げられます。
 
今回は、ペロブスカイト太陽電池の特徴について調べてまとめてみました。
ペロブスカイト太陽電池については注目が集まっているので
ちょっと調べてみればかなりの情報が上がっています。
ペロブスカイト太陽電池は、政府も次世代型太陽電池戦略として力を入れている注目の技術ですので
興味を持たれた方はいまのうちに調べておくとよいかもしれません。
 
参考ページ
出典:経済産業省 資源エネルギー庁
日本の再エネ拡大の切り札、ペロブスカイト太陽電池とは?(前編)~今までの太陽電池とどう違う?
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/perovskite_solar_cell_01.html
次世代太陽電池戦略
https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/perovskite_solar_cell/pdf/20241128_1.pdf
 
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