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2026.01.26 Mon

2027年度以降の事業用太陽光発電におけるFIT/FIP制度支援終了の方向性と2026年度価格改定について

 
太陽光発電の今後
 
このブログでも何度かお伝えしておりますが、2027年度以降のFIT・FIPに関する最新記事があったので調べてみました。 経済産業省・資源エネルギー庁にて開催された第110回「調達価格等算定委員会」において、「地上設置型の事業用太陽光発電(10kW以上)を、2027年度以降FIT/FIP制度の支援対象外とする」という案が示されました。これは、これまでの太陽光発電事業の前提を覆す大きな転換点となります。これから太陽光発電事業を検討されている方、また既に用地確保に動かれている方にとって、この決定は事業計画の根本的な見直しを迫るものです。本記事では、公開された資料を基に、今後の制度変更のポイントと注意すべきリスクについて解説します。
 


 
目次
1.【重要】2027年度以降、地上設置型はFIT/FIP対象外へ
2.2026年度の調達価格・基準価格の変更点
3.屋根設置・住宅用太陽光の今後の扱い
4.次世代技術「ペロブスカイト太陽電池」への優遇
5.まとめ:事業者が今すぐ検討すべきこと
 


 
1. 【重要】2027年度以降、地上設置型はFIT/FIP対象外へ
最も大きなインパクトを与える議論が、地上設置型の事業用太陽光発電(10kW以上)に対する支援の打ち切りです。
資源エネルギー庁の資料によると、太陽光発電のコスト低減が進み、FIT/FIP制度に頼らないPPA(電力販売契約)などの案件形成が進んでいること、また一方で、地域との共生に関する課題(景観や安全性の問題など)が顕在化していることが理由として挙げられています。
 
具体的には、以下の方向性が示されました。
2027年度以降: 現在支援対象区分となっている事業用太陽光発電(地上設置)については、
FIT/FIP制度における支援の対象外とする。
 
つまり、「とりあえず土地を確保して、FIT認定を取れば20年間安泰」というビジネスモデルは、2026年度の認定分をもって事実上終了することになります。現在、地上設置の計画をお持ちの方は、スケジュールの再確認が必須です。
 


 
2. 2026年度の調達価格・基準価格の変更点
では、制度終了前のラストイヤーとなる可能性が高い2026年度の価格はどうなるのでしょうか。ここでも注意が必要です。
昨年度の時点で2026年度の価格はあらかじめ決定されていましたが、昨今のインフレによるコスト上昇を受け、再計算(想定値の見直し)が行われる方向です。
 
コスト上昇の現実
最新のデータ分析によると、システム費用自体は低下傾向にあるものの、土地造成費や系統接続費が上昇しています。
・土地造成費(地上設置): 平均値1.84万円/kW(昨年度設定した2026年度想定値0.9万円/kWを大幅に超過)
・接続費(地上設置): 平均値2.15万円/kW(昨年度設定した2026年度想定値1.35万円/kWを超過)
 
価格設定の方向性
・50kW以上(地上設置): 最新のコストデータが想定を上回ることが明らかであるため、2026年度の調達価格・基準価格を改めて設定し直す(引き上げ等の調整)方向です。
・10kW以上50kW未満(地上設置): コスト上昇・低下が混在しているため、すべてのデータに基づき再算定し、昨年度設定値を上回る場合は再設定されます。
「コストが上がったから売電価格も上げてくれる」と安易に喜ぶべきではありません。
これは、「それだけ初期投資がかさむリスクが高まっている」ということの裏返しでもあります。
 


 
3. 屋根設置・住宅用太陽光の今後の扱い
地上設置への風当たりが強まる一方で、「屋根設置」や「住宅用」は引き続き支援が継続されます。
・事業用(屋根設置): 2026・2027年度ともに、2025年度の価格水準(10kW以上で12.0円/kWなど ※2025年度価格参照)を据え置く方針です。
・住宅用(10kW未満): こちらも2026・2027年度は価格を据え置く方向で調整されています。
 
また、住宅用太陽光における「初期投資支援スキーム(調達期間の短縮など)」については、業界からの懸念を考慮し、本格的な期間短縮の適用開始は2029年度まで後ろ倒しにする案が出ています。
今後の太陽光ビジネスは、野立て(地上設置)から、屋根上活用や自家消費モデルへと完全に主戦場が移ります。
 


 
4. 次世代技術「ペロブスカイト太陽電池」への優遇
今回の委員会資料では、次世代技術である「ペロブスカイト太陽電池」についても言及されています。 国は2030年を待たずにGW級の生産体制構築を目指しており、既存のシリコン系パネルが優遇から外れる一方で、ペロブスカイト太陽電池のような国産再エネ技術には、固定資産税の特例措置などの支援が重点化される見込みです。
将来的にFIT/FIP制度が縮小しても、こうした新技術を活用した分野には新たなチャンスが残されています。
 


 
5. まとめ
今回の委員会で示された方向性は、太陽光発電事業者にとって非常にシビアな内容です。
1.地上設置型FIT/FIPは2027年度以降、廃止の可能性が極めて高い。
2.2026年度はラストチャンスとなるが、造成費・接続費の高騰に注意が必要。
3.今後の支援は「屋根設置」「地域共生型」「次世代技術」へ集中する。
これまでのように「利回り」だけで案件を選ぶ時代は終わりました。今後は、環境価値の訴求や、オフサイトPPAのような相対契約など、国の制度に依存しない自立した事業モデルが求められます。
 


 
情熱電力からのお知らせ
今回のエネ庁の議論により、従来の野立て太陽光発電事業は大きな転換点を迎えました。「現在保有している土地で2026年度中に認定を取りたい」「FITに頼らない自家消費型や非FITモデルへ切り替えたい」とお考えの事業者様、情熱電力にご相談ください。 最新の法規制やコスト動向を踏まえ、リスクを抑えた最適なエネルギー活用プランをご提案いたします。
 
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