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2026.05.05 Tue

次世代スマートメーターの導入背景と新機能がもたらす電力データの利活用および新ビジネスの展望

 
電力システムの図
 
次世代スマートメーターに関して調べてみました。現在、日本の電力インフラは大きな転換点を迎えています。2014年から本格導入された第1世代スマートメーターが10年の検定有効期間を順次満了することに伴い、2025年度からいよいよ「次世代スマートメーター」への置き換えが開始されます。
この更新は単なる機器の交換に留まりません。計測粒度が30分単位から5分単位へと高精度化し、Wi-Fi通信の導入やガス・水道との共同検針機能が追加されるなど、電力データは「検針のための数値」から「社会を変えるリソース」へと進化を遂げようとしています。分散型エネルギーリソース(DER)の活用やカーボンニュートラルの実現、さらには生活を豊かにする新サービスの創出など、次世代スマートメーターが拓く電力業界の未来と、そのビジネス可能性について詳しく解説します。
 


 
目次
1.次世代スマートメーター導入の背景とスケジュール
2.進化した5つの主要機能と計測データの高精度化
3.電力データを活用した新ビジネスのユースケース
4.社会実装に向けたリスク管理とセキュリティ対策
5.まとめ:電力DXが創る持続可能な社会
 


 
1. 次世代スマートメーター導入の背景とスケジュール
第1世代のスマートメーターは、2024年度までに全需要家への設置が完了する予定です。これに続く次世代スマートメーターは、低圧(家庭用など)が2025年度以降、高圧が2026年度以降に順次導入される見通しです。
背景には、電力レジリエンスの強化や、太陽光発電などの分散型エネルギーリソース(DER)の普及に伴う系統運用の高度化があります。経済産業省の「次世代スマートメーター制度検討会」では、2030年代の社会を見据えた標準機能の議論が進められてきました。
 


 
2. 進化した5つの主要機能と計測データの高精度化
次世代機では、主に以下の5つの機能拡充が図られています。
 
・高精度なデータ収集:
計測粒度が従来の30分値から5分値へと短縮されます。
これにより、電力使用状況をよりリアルタイムに近い形で把握可能になります。
 
・Wi-Fiの導入:
宅内機器と接続するBルートにおいて、従来のWi-SUNに加え、汎用性の高いWi-Fiが利用可能になります。
 
・ポーリング機能:
送配電事業者がメーターの動作状況を随時確認できるため、停電検知の迅速化や復旧作業の効率化が期待されます。
 
・共同検針:
ガスや水道メーターのデータもスマートメーター経由で収集可能となり、ライフライン全体の一括管理に道を開きます。
 
・セパレート構造:
計量部、通信部、端子部を分割・交換できる構造を採用し、将来的な機能追加やメンテナンス性を向上させています。
 


 
3. 電力データを活用した新ビジネスのユースケース
高精度な電力データは、エネルギー管理以外の分野でも革新的なサービスを生み出します。
 
・ヘルスケア・見守り:
5分単位のデータから生活リズムを解析し、高齢者の「フレイル(虚弱)」検知や、異常時の自動通知サービスが既に検討されています。
 
・マーケティング支援:
エリアごとの電力使用傾向から世帯属性を推定し、出店戦略や営業時間の最適化に活用する取り組みが進んでいます。
 
・防犯・セキュリティ:
在宅・不在パターンを判定し、不在時の自動警備や、空き巣被害の未然防止に役立てるサービスが期待されています。
 


 
4. 社会実装に向けたリスク管理とセキュリティ対策
データの高度化に伴い、プライバシー保護とサイバーセキュリティの重要性が増しています。
 
・不正アクセス対策:
データの暗号化や厳格なアクセス権限管理により、なりすましや操作ミスを防止します。
 
・プライバシーの匿名化:
個人を特定できない形での統計データ利用や、利用者への透明性の確保、明示的な同意取得が事業化の必須条件となります。
 
・段階的アプローチ:
NRIなどの提言によれば、まずは小規模な実証実験(PoC)を通じてユーザーニーズと安全性を検証し、段階的に事業を拡大することが推奨されています。
 


 
まとめ:電力DXが創る持続可能な社会
次世代スマートメーターへの移行は、電力業界にとって単なるインフラ更新ではなく、「電力DX」を加速させる基盤構築です。5分値という高精度データと、ガス・水道・IoT機器との連携により、私たちの生活はより安全で効率的なものへと進化します。レジリエンスの強化と新たな価値創造の両立こそが、次世代スマートメーターがもたらす真の革新と言えるでしょう。
 


 
情熱電力からのお知らせ
情熱電力では、次世代スマートメーターがもたらす電力データの可能性を注視し、地域の皆様により付加価値の高いエネルギーサービスを提供できるよう準備を進めています。
今回の技術革新により、再生可能エネルギーのより効率的な利用や、地域全体でのエネルギーマネジメントがより身近になります。「電気を届ける」だけでなく、「データで暮らしを豊かにする」未来に向けて、情熱電力はこれからも最先端の技術を取り入れ、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。電力の新しい形についてご興味がある方は、ぜひお気軽に弊社までお問い合わせください。
 
株式会社情熱電力へのお問い合わせは こちらからお願いします。
 
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