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2026.04.27 Mon

JEPXに解き放たれた「市場の巨人」!クジラ(東電・中部電)の参入で高騰するスポット市場の真相

 
解説します。
 
4月に入りJEPX(日本卸電力市場)で、東京・中部エリアのスポット市場の取引価格が高騰しています。この現象が起きている理由について、日経エネルギーNEXTに気になる記事があったので調べてみました。
 
2026年4月1日、電力小売り全面自由化は10周年という大きな節目を迎えました。しかし、お祝いムードを吹き飛ばすかのように、電力取引の現場では「異変」が起きています。需給が逼迫しているわけでもないのに、東京エリアで1kWhあたり50円を超えるコマが出現するなど、市場がかつてない荒れ模様を見せているのです。その元凶は、業界の「クジラ」と称される巨大企業の動きにありました。JERAと東電・中部電の間で長年続いてきた「グループ内PPA(電力購入契約)」の終了が、日本のエネルギーコストにどのようなインパクトを与えているのか。ビジネスや家計に直結するこのニュースを紐解いていきましょう!
 


 
市場という名の「プール」に放たれた「2頭のクジラ」
業界で「クジラ」と称される市場の巨人たちが、ついにプール(市場)へ解き放たれました。
ここでいう「プール」はJEPX(スポット市場)を、「クジラ」は日本最大級の小売電気事業者である東京電力エナジーパートナー(東電EP)と中部電力ミライズを指します。なぜ彼らが市場を揺らしているのでしょうか?
 
① グループ内PPAの終了がもたらした激変
2026年3月31日をもって、発電最大手のJERAと、東電EP・中部電ミライズとの間で結ばれていた「グループ内PPA」が終了しました。これまでは、JERAが作った電気の多くは、市場を通さずに直接この2社へ供給されてきました。
しかし、4月1日からはその一部が「市場調達」へと切り替わったのです。
 
② 驚愕の市場調達比率
監視委員会のデータによると、3月中旬まで数%〜7%程度だった両社のスポット調達比率は、4月に入り爆発的に増加しています。

小売事業者 3月中旬の調達比率 4月1日〜10日の平均
東電EP 約2%弱 約30%
中部電ミライズ 約7% 約50%弱

日本の電力販売シェアの多くを握る巨人が、これほどの規模で市場から電気を買い始めたのです。狭いプールに巨大なクジラが飛び込んできたのですから、波が高くなる(価格が上がる)のは当然の帰結といえるでしょう。
 


 
なぜ「需給逼迫」していないのに高騰するのか?
通常、価格が高騰するのは「電気が足りない(需給逼迫)」時です。しかし、今回は予備率には余裕があり、インバランス(過不足)料金も跳ね上がっていません。高騰の理由は、主に2つのメカニズムにあります。
 
・燃料価格の反映(JKM連動): 地政学リスクによりLNG価格が上昇。JERAは限界費用入札に、アジア向けLNGスポット指標(JKM)を反映させています。これにより、売り札そのものの価格ベースが上がりました。
・「絶対に買い落とせない」心理: 東電EPや中部電ミライズは、インバランス(供給不足によるペナルティ)を避けるため、非常に高い価格(80円や50円など)で「絶対買い」の入札を入れているとみられます。
 
さらに、多くの小売事業者が導入している「市場調整項」により、市場価格の上昇分は最終的に需要家(消費者)の電気代に転嫁される仕組みになっています。これが、買い手側の価格意識を麻痺させている一因かもしれません。
 


 
まとめ
今回のスポット市場高騰は、電力自由化が「真の発販分離(発電と小売りの切り離し)」へと踏み出したゆえの陣痛とも言えます。
 
・JERAのPPA終了により、巨大な需要が市場に流れ込んだ。
・東電EP・中部電ミライズの市場調達比率が3割〜5割へと急増。
・需給逼迫ではなく、入札構造の変化によって価格がつり上がっている。
 
これまでの「当たり前」が通用しなくなった今、私たちは市場の動向をより注視し、賢いエネルギー選択を迫られています。
 


 
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この記事に関連するページリンク
・日経BP 日経エネルギーNEXT:クジラ放たれJEPX波高し、JERAのグループ内PPA終了
・電力・ガス取引監視等委員会: スポット価格高騰への対応について 資料:データシート