お知らせ

INFO

2026.06.03 Wed

【2026年電気代予測】夏は平気でも冬に直撃!?中東情勢の原油高が「秋から冬」に高騰を招く仕組み

 
解説します!
 
「電気代はいつ上がるのか」ということについて改めてまとめてみました。2026年に入り、緊迫が続く中東情勢。3月以降の国際原油価格の上昇ニュースを見て、「夏の電気代が跳ね上がるのでは…」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。実は、政府が7~9月使用分に対して電気・ガス料金の支援措置を実施するため、猛暑が続く夏場の負担は一時的に抑えられる見込みです。しかし、本当に警戒すべきは「夏」ではなく「秋から冬」にかけてです。なぜ原油高の影響がこれほど遅れてやってくるのでしょうか?そこには、日本のエネルギー調達事情と「燃料費調整制度」に隠された、複数のタイムラグ(時間差)が存在します。今回は、冬の暖房シーズンに向けて家計や企業が知っておくべき、電気代高騰のリアルな裏側をプロの視点でわかりやすく解説し、今から必要な注意喚起をお届けします。
 


 

夏に上がらないのはなぜ?私たちが直面する「3つのタイムラグ」

3月に中東情勢などの影響で国際原油価格が上昇したにもかかわらず、なぜ秋や冬になってから電気代が本格化するのか。これには、私たちが日本の電気料金の仕組みを知る上で避けて通れない「3つのタイムラグ」が関係しています。
 
原油価格と電気料金のイメージ図
 

① 運ばれてくるまでの時間差「入着ラグ」

ニュースで報じられるWTIやドバイなどの原油価格は、あくまで国際市場での取引価格です。日本が輸入する原油は、契約・船積みされた後、タンカーで長い時間をかけて日本へ運ばれ、通関を経て初めて「貿易統計上の輸入価格(CIF価格)」に反映されます。国際市場での変動が日本の価格に表れるまでには、通常1〜2カ月程度のズレが生じます。
 

② LNG(液化天然ガス)の契約に潜む「価格連動ラグ」

現在の日本の火力発電において、より直接的に電気代へ影響を与えるのは、原油そのものよりもLNG(液化天然ガス)の価格です。
日本は資源を安定確保するため、長期・中期で継続購入する「ターム契約」を重視しています。そして、日本のLNGターム契約の多くは「日本の原油輸入価格に連動して価格が決まる」仕組みになっています。
さらに、この契約では「数カ月前の原油価格の平均値」を参照することが多いため、原油高が統計上のLNG輸入価格を押し上げるまでに、さらに数カ月単位の遅れが発生するのです。
 

③ 燃料費調整制度による「制度上のラグ」

もっとも決定的なのが、毎月の電気料金に燃料費の変動を反映させる「燃料費調整制度」のルールです。
この制度では、「3カ月間の貿易統計価格」をもとに平均燃料価格を算出し、その「2カ月後」の電気料金に反映させます(詳細は後述の図を参考)。
 
このように、複数のタイムラグが幾重にも重なることで、3月以降の原油高のインパクトが家計や企業の電気代に本格的に押し寄せるのは、早くても夏の終わりから秋、そして暖房需要がピークを迎える「冬(2026年末〜2027年初頭)」になってしまうのです。
 
 

視覚化!燃料費調整制度のイメージ

 
燃料費調整制度のイメージ図
 
この図は、「3カ月平均+2カ月後」という複雑なタイムラグの仕組みを分かりやすく図解したものです。
 
・1〜3月の燃料価格実績 ⇒ 6月の電気料金に反映
・2〜4月の燃料価格実績 ⇒ 7月の電気料金に反映
・3〜5月の燃料価格実績 ⇒ 8月の電気料金に反映
 
仮に4月に燃料価格が急上昇したとしても、その影響が完全に3カ月平均の中に織り込まれ、電気代としてダイレクトに請求されるのは8月以降となります。今回の3月以降の原油高の影響が出揃うには、少なくとも半年以上かかるため、まさに秋・冬がターゲッティングされる形になります。
 
 

【注意喚起】政府の支援終了後が「本当の正念場」になる!?

現在、政府は電力需要が高まる7〜9月使用分について、熱中症リスクなどを防ぐ目的から電気・ガス料金の支援を実施する方針です。夏場はこの防波堤のおかげで負担感が麻痺しがちですが、本当に恐ろしいのは支援が終了した後の秋以降です。
 
政府支援が打ち切られるタイミングと、遅れてやってきた「数カ月前の高額なLNG輸入価格」の波が完全に一致してしまうため、秋から冬にかけて電気代はピークになる可能性が極めて高いと言えます。
 
特に冬場は、エアコンなどの暖房器具の使用によって、夏場以上に電力消費量そのものが跳ね上がります。「電気の単価自体が上がる」×「使用量が増える」というダブルパンチが直撃すれば、家計や企業の固定費は想像以上の大打撃を受けるでしょう。過去(26年1〜3月)の政府支援には5,000億円を超える巨額の財源が投じられましたが、次の冬に同等以上の物価抑制効果を出そうとすれば、さらなる財源確保が難題となります。
 
2023年1月に始まった電気代・ガス代補助金ですが断続的に継続され、この補助金に対する国の支出が膨らんでおり、「いつまで続けるのか」など、様々な意見があるため、支援が十分に拡充されるかは不透明な状況です。
 
 

まとめ

2026年の中東情勢緊迫に端を発した原油高は、数々のタイムラグを経て、今年の秋から冬にかけて電気料金を大きく押し上げる原因となります。
夏場の政府支援に安心することなく、「冬に本番のピークがやってくる」という前提で、今から以下のような備えを進めておくことが重要です。
 
・企業の皆さま:下半期のエネルギーコスト増加を予算に織り込んでおく
・ご家庭の皆さま:冬の暖房効率を高めるための断熱対策や、家電の使い方を見直す
 
 

情熱電力からのお知らせ

電気代高騰の波に立ち向かう皆さまへ
 
こうした世界情勢に左右される燃料費調整額の不透明な値上がりに不安を感じていませんか?情熱電力では、家計や企業の固定費削減をサポートするため、一人ひとりのライフスタイルや電力使用量に合わせた最適な料金プランをご提案しております。
 
「うちの会社の電気代、冬までにどれくらい上がりそう?」「今のうちにできる電力コスト削減プランはある?」といったご相談や、無料の料金シミュレーションも随時承っております。ぜひお気軽に情熱電力までお問い合わせください。熱い情熱を持って、皆さまのエネルギーコスト防衛をお手伝いいたします!
 
株式会社情熱電力へのお問い合わせは こちらからお願いします。
 
この記事に関連するページリンク
・資源エネルギー庁:電気料金の仕組みについて
・資源エネルギー庁:エネルギー白書