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2025.05.08 Thu

長野・別所線が再エネで運行!地域電力・再生可能エネルギーで鉄道が走る!

 
上田電鉄別所線
 
気になるニュースがあったのでご紹介します。
長野県上田市を走る「上田電鉄別所線」が、地域の再生可能エネルギーを活用して“ゼロカーボン運行”を目指すプロジェクトをスタートさせました。
鉄道の電力を地域の太陽光発電などでまかなうこの取り組みは、脱炭素だけでなく、地域経済の活性化にもつながる注目の事例です。
今回は、地域密着型の電力活用モデルとして注目される最新事例をご紹介します。
 


 
1. 上田電鉄別所線、「ゼロカーボン運行」への挑戦
長野県上田市を走るローカル鉄道「上田電鉄別所線」が、地域で生み出された再生可能エネルギーを活用して“ゼロカーボン運行”を目指す新たな取り組みを始めました。
このプロジェクトの目標は、鉄道の運行に必要な電力のすべてを地域の太陽光発電などでまかない、CO₂排出実質ゼロを実現すること。これにより、交通インフラを温室効果ガス排出の少ない形で維持し、同時に地域の活力を高めることを狙っています。
 
市民にとっても身近な“電車”を使った再エネ活用は、単なる節電やコスト削減を超えた、新しい地域エネルギーモデルとして注目されています。
 


 
2. 「サントエナジーうえだ」が支える地域主導のエネルギー供給
この取り組みの中核を担っているのが、上田市と地元企業が設立した地域エネルギー会社「株式会社サントエナジーうえだ」です。
同社は、太陽光発電設備や蓄電池の導入・運用を行い、再エネ電力の地産地消を推進。鉄道に電力を供給するだけでなく、災害時には地域の非常用電源としても活用されるなど、電力の「地元化」を実現する役割を果たします。
 
自治体と民間が連携してエネルギーを地域で回す──この形こそが、電力コスト高騰やエネルギーリスクに対する“地域防衛”の一つと言えるでしょう。
 


 
3. 太陽光発電6,700kW規模の計画、地域住民と共につくる仕組み
現在の計画では、別所線沿線にある6つの自治会(下之郷、東五加、下本郷、中野、上本郷、十人)を対象に、住宅や公共施設、鉄道敷地などに太陽光パネルを設置。合計6,700kW分の発電能力を確保する構想です。
 
年間約1,400万kWhの電力を消費する鉄道運行に対して、そのうちおよそ1,300万kWhを再エネで供給。残りは省エネ施策でカバーすることで、実質的なゼロカーボン達成を目指しています。
ここで注目すべきは、設備の設置先が“地元の屋根”や施設であること。電力の供給側にも地域住民が関わることで、「電気をつくる誇り」「公共交通を支える喜び」が広がり、経済的メリット以上の価値が生まれています。
 
環境周夫ローカル鉄道活性化×脱炭素【地域版GXモデル】
出典:環境省 ローカル鉄道活性化×脱炭素【地域版GXモデル】

環境省:https://policies.env.go.jp/policy/roadmap/assets/preceding-region/4th-keikaku-gaiyo-06.pdf


 
4. 脱炭素と地域活性化は両立できるのか?
今回の別所線のプロジェクトは、「脱炭素はコストになる」という従来の固定観念を覆す試みでもあります。
電力価格の高騰が企業や自治体の大きな課題となる中、自ら再エネをつくり、使うことでエネルギーコストを安定化できるという点は大きな魅力です。
 
さらに、再エネ導入による雇用の創出や移住促進、地域ブランドの向上など、波及効果は多方面にわたります。
“自分たちの電気で動く電車”という実感が、地域の連帯感や地元愛を深め、将来に向けた持続可能なまちづくりへとつながっていく――それがこのプロジェクトの本質です。
 


 
✅ まとめ|地域の力で電気をつくり、電車を走らせる時代へ
上田電鉄別所線のゼロカーボン運行は、再生可能エネルギーを単なる「コスト削減の手段」として捉えるのではなく、「地域の資産」として活用する新しい発想です。
地域で発電し、地域で消費する「地産地消型エネルギー」は、エネルギー価格の高騰や災害リスクといった不安から地域を守り、持続可能な社会を築く鍵にもなり得ます。
 
節電・省エネに取り組む企業や個人の方にとっても、今回のような取り組みは学びの多い実例です。地域で再エネを活用する動きは、鉄道だけでなく、あらゆる暮らしやビジネスに応用可能です。
私たち一人ひとりが“地域の電力”とどう関わるか。いまこそ、その視点が問われています。
 


 
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https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20250506/1000117070.html