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2025.06.06 Fri

スマホのワイヤレス充電は本当に損?効率が悪くても選ばれる意外な理由とは

 
スマホ充電中
 
ワイヤレス充電について気になる記事があったので調べてみました。
最近のスマホに当たり前のように搭載されている「ワイヤレス充電」。でも実は、「充電効率が悪い」「バッテリーが劣化しやすい」などのデメリットも指摘されています。コードを挿す手間が省けて便利な半面、失っているものもあるのかもしれません。
ではなぜ、そんなに効率が悪いのに、今もなお各社がこぞって採用しているのでしょうか?
今回は、仕組みからメリット・デメリット、そして「結局使うべきなの?」という疑問に対して、データを交えて分かりやすく解説します。日々のスマホの使い方を見直すヒントとしてお役立てください。
 


 
■ ワイヤレス充電ってどういう仕組み?
ワイヤレス充電は、電磁誘導の原理を使っています。送電側(充電器)と受電側(スマホ)にそれぞれコイルが内蔵されており、充電器側のコイルに電流を流すことで磁界が発生します。この磁界がスマホ側のコイルに作用して電圧が生じ(誘導電流)、電力が伝わります。
 
 |※注:電磁誘導とは、電流が流れているコイルの近くに別のコイルを置くと、
     その磁場の変化によってもう一方のコイルに電圧が生じる現象です。
     発電機や変圧器の基本原理としても使われています。
 
ただし、この仕組みは位置ズレや距離に非常に弱く、コイル同士が正しく重ならないと効率が大きく低下してしまいます。
 
ワイヤレス充電の仕組み
 
■ 実は効率がかなり悪い?その実態
有線の充電が85〜95%程度の変換効率を持つのに対し、ワイヤレス充電は50〜80%程度と言われています。例えば、10W出力のワイヤレス充電器を使っていても、実際にスマホのバッテリーに届くのはおおよそ5〜8W程度とされています。
これはつまり、消費電力の2〜5割が熱などに変換されてムダになっているということです。
有線充電に比べて電流(A)がやや小さくなるうえ、充電完了までの時間が長くなりがちなのもこのロスの影響です。
このロスは発熱として消費され、スマホやバッテリーの温度上昇につながります。
 


 
■ 発熱がバッテリーを劣化させる?
バッテリーは高温状態に弱い部品です。たとえば、バッテリー温度が40℃を超えると寿命が縮むというデータもあります。ワイヤレス充電は熱を持ちやすく、毎日の使用でじわじわとバッテリー劣化を進めてしまう可能性があります。
 


 
■ それでも普及が進むのはなぜ?
不利な面ばかりに見えるワイヤレス充電ですが、それでも採用が進んでいる理由は以下の通りです。
・ポートの摩耗防止(接続端子が傷みにくい)
・防水・防塵性能の強化(端子がなくても済む)
・使用時のストレス軽減(置くだけで済む手軽さ)
とくに「スマホを置いておくだけで充電できる」というユーザー体験は、日々の使い勝手に大きく影響します。
 


 
■ どんな人に向いている?
・こまめに充電する習慣のある人
・長時間置いておけるデスクワーク中心の人
・スマホの寿命よりも快適さを優先したい人
反対に、充電速度やバッテリー寿命を重視する人には、有線の方が向いています。
 


 
まとめ
ワイヤレス充電は確かに効率が悪く、発熱によるバッテリー劣化のリスクもあることがわかりました。しかしその一方で、手軽さや端子の保護、デザイン性の向上といった利点があり、「毎日使うものだからこそストレスを減らしたい」というニーズに応えて普及しています。
どちらが良い・悪いではなく、自分の使い方や優先順位に合わせて選ぶことが大切です。
 
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それではまた!!
 


 
参考ページ(リンク)
NTTdocomo:電池の減りが早くなったとき
Panasonic:パナソニックのスマートフォン向け新世代ワイヤレス充電器が新型「クラウン」に採用
 
情熱電力の過去記事
スマホ充電は何%が最適?スマホの電池を劣化させず快適に使い続けるための充電ルールと生活習慣のポイント