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2026.01.08 Thu

【EU大転換】2035年エンジン車禁止は事実上の撤回へ?EV義務化緩和の背景と未来を解説

 
EU大転換 EV義務化事実上の撤回へ?
 
ウォールストリートジャーナル日本版にEUのEV義務化からの方向転換に関する記事があったので調べてみました。欧州連合(EU)といえば、環境政策のトップランナーとして「2035年までに内燃機関車(ガソリン車など)の新車販売を実質禁止する」という強力な方針を掲げていました。しかし、ここに来てその方針が大きく修正されようとしています。
 
記事によると、完全な禁止(排出削減100%)から、目標値が「90%」へと緩和される提案が出ているとのこと。これは単なる数字の変更ではなく、ハイブリッド車やガソリン車の販売継続を一部容認する歴史的な転換点となり得ます。なぜEUは方針転換を余儀なくされたのか?そして、すでに巨額の投資を行っている自動車メーカーはどうなるのか?今回は、揺れ動く世界のEV事情と、それが私たちのカーライフにどう影響するかを深掘りします。
 


 
EUが直面した「現実」と「理想」のギャップ
これまでEUは、気候変動対策の切り札として、2035年以降の乗用車・小型商用車のCO2排出量を「100%削減(=実質ゼロ)」にするという非常に厳しい目標を掲げてきました。しかし、欧州委員会による新たな提案では、この目標が「90%削減」へと緩和される見通しです。
この「10%」の差は極めて重大です。これにより、以下のような可能性が開かれました。
 
・ハイブリッド車の生存: ガソリンと電気を併用するハイブリッド車や、一部の内燃機関車が市場に残る余地が生まれました。
・選択肢の維持: 消費者は、完全なBEV(バッテリー電気自動車)以外の選択肢を、限定的とはいえ持ち続けることができます。
 
なぜ今、方針転換なのか?
この「半歩後退」の背景には、欧州が抱える複数の切実な事情があります。
 
1.経済的・産業的圧力 ドイツを中心とする自動車産業界からの強い要請がありました。自動車産業は欧州の雇用と経済の要ですが、急激なEVシフトはサプライチェーンに過度な負担をかけています。
2.中国製EVとの競争 安価で性能が向上している中国製EVが欧州市場を席巻しており、欧州メーカーが苦戦を強いられています。無理なEV一本化は、結果として自国産業を弱体化させかねないという懸念があります。
3.米国の動向 米国ではEV優遇策の見直しが進んでおり、トランプ次期政権による関税強化などの懸念も浮上しています。世界的なトレンドの変化に、EUも足並みを揃えざるを得ない状況と言えます。
 
巨額投資の行方とメーカーのジレンマ
方針が緩和されたからといって、自動車メーカーがすぐに「じゃあエンジン車に戻ろう」と舵を切れるわけではありません。
WSJの記事によると、欧州の自動車メーカーは2017年以降、
電池工場や車両工場の建設に約720億ユーロ(約13兆2500億円)もの巨額資金を投じています。
さらに、研究開発費として毎年数百億ユーロが費やされています。
すでに走り出した巨大なプロジェクトを止めることは困難であり、メーカー各社は「BEVへの移行」と「内燃機関の延命」という、非常に難しいバランス取りを迫られることになります。また、新たな規則案でも、自動車メーカーは排出量の一定割合を「欧州製の低炭素鋼」で相殺することが求められるなど、環境への配慮義務は依然として厳しいままです。
 
2035年は「通過点」に過ぎない
今回の緩和案は、EV義務化の「完全放棄」ではありません。2035年以降も、販売される新車の大部分がBEV(電気自動車:Battery Electric Vehicle)になるという大きな流れは変わらないでしょう。
しかし、今回の決定は「EV一本足打法」のリスクを認め、多様な技術(ハイブリッドやe-fuelなど)を組み合わせる「マルチパスウェイ(全方位戦略)」の重要性が再評価されたことを意味します。私たち消費者にとっては、ライフスタイルに合わせて車を選べる期間が少し延びた、と捉えることができるかもしれません。
 
まとめ
EUのEV義務化緩和は、理想主義的な目標から、経済や産業の現実を見据えた政策への修正と言えます。
・2035年のCO2削減目標が100%から90%へ緩和される提案が出ている。
・これにより、ハイブリッド車などが生き残る道がわずかに開けた。
・しかし、各メーカーは既に巨額のEV投資を行っており、電動化の流れ自体は止まらない。
EVか、ハイブリッドか、それとも内燃機関か。正解は一つではなく、それぞれの地域やユーザーの事情に合わせた「最適なエネルギーの使い分け」が、今後の重要なテーマになっていくでしょう。
 


 
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