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2026.07.27 Mon

電気代がまた上がる?燃料費調整の上限超過と猛暑の電力需給、家庭でできる対策を解説

 
解説します。
 
電気新聞(日本電気協会新聞部)に、家庭の電気料金にまつわる気になる記事がいくつか並んでいたので、まとめて調べてみました。九州電力の燃料費調整額が1年3カ月ぶりに上限を超えたというニュース、記録的な猛暑で電力の需給がひっ迫しているという話、そして遠く離れたイギリスでは家庭用電気料金にかかる税金をゼロにするという発表。一見バラバラに見えますが、実はすべて「電気代がなぜ上がるのか」という一つのテーマにつながっています。今年の夏から秋にかけて電気代がどう動きそうか、そして私たちがいま知っておきたいポイントを、できるだけわかりやすく整理してみました。日々の電気代が気になっている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
 


 
目次

 


 

1. 燃料費調整制度をおさらい:電気代はなぜ上下するのか

 
電気代の明細をよく見ると、「燃料費調整額」という項目があるのに気づいた方も多いのではないでしょうか。これは、電力会社が発電に使う原油・LNG(液化天然ガス)・石炭といった燃料の価格変動を、毎月の電気料金に反映させるための仕組みです。
 
燃料価格が上がれば調整額はプラスに、下がればマイナスになり、私たちが支払う電気代に直接反映されます。規制料金(電力会社が国の認可を受けて設定している料金メニュー)には、この調整額に一定の上限が設けられているのも特徴です。上限を超えた分は、本来であれば電力会社が自社で負担する仕組みになっています。
 
つまり、燃料費調整額が上限を超えるということは、それだけ燃料価格の上昇が大きく、電力会社の経営にも重い負担がのしかかっているサインだといえます。
 


 

2. 九州電力・関西電力で上限超過に、その背景とは

 

上限超過とはどういう状態?

報道によると、9月分(8月使用分)の燃料費調整で、九州電力の平均燃料費調整額が1世帯あたり700円程度になる見込みで、上限を超えるのは約1年3カ月ぶりとされています。関西電力についても、上限超過に近い状態が続いていると報じられています。
上限を超過するということ自体はすぐに家庭の負担が青天井で増えることを意味するわけではありませんが、「電力会社が本来かかった燃料費を回収しきれていない」状態が続いているという点で、業界内では注目されているポイントです。
 
 

原油・LNG価格と地政学リスクの影響

背景にあるのは、2022年のロシアによるウクライナ侵攻以降続く資源価格の不安定さと、中東情勢の緊迫化です。原油やLNGの輸入価格が高止まりする状況が繰り返されており、電力会社の燃料調達コストに継続的な影響を与えています。
 
こうした地政学リスクは、日本国内だけでなく世界のエネルギー市場全体を左右する要因になっており、今後も電気代の動きを見るうえで注視しておきたいポイントです。
 


 

3. 猛暑による電力需給のひっ迫と電気代への影響

 
今年の夏は、いわゆる「ダブル高気圧」の影響で記録的な猛暑となっており、各地でエアコンなどの電力需要が急増しています。これを受けて、複数のエリアで電力の供給予備率が低下し、需給がひっ迫する見通しが発表されました。
 
一部エリアでは予備率が8%を下回る見込みとなり、需要が供給を上回りかねない状況を避けるため、一般送配電事業者が追加の供給力確保に動いたり、エリアをまたいだ電力の融通が行われたりしています。こうした需給のひっ迫は、卸電力市場(スポット市場)の価格を押し上げる要因にもなります。
 
家庭で使う電気そのものの単価がすぐに大きく変わるわけではありませんが、卸市場の価格上昇は、市場連動型のプランを契約している方や、将来的な料金改定にじわじわと影響してくる要素です。暑い時期は無理のない範囲での節電を意識しておくと安心です。
 


 

4. 海外の動き:イギリスは家庭用電気料金のVATをゼロに

 
日本とは対照的な動きとして興味深いのが、イギリスの事例です。イギリスの新首相は、今冬の家計負担を和らげるため、家庭の電気料金にかかる付加価値税(VAT)を、現行の5%からゼロにすると発表したと報じられています。実施は10月1日からとされ、標準的な世帯で年間45ポンド(日本円で1万円)程度の負担軽減が見込まれるとのことです。
 
この財源は、身分証明制度の導入を中止し、そのために見込まれていた費用を充てることでまかなうとされています。イギリスでも中東情勢の緊迫を受けた天然ガス価格の上昇が、家庭向け電気・ガス料金の上限引き上げにつながっており、その負担を和らげる狙いがあるようです。
 
税制や電力市場の仕組みは国によって異なるため単純比較はできませんが、「エネルギー価格の上昇局面で、国としてどう家計を支えるか」という視点は、日本で電気代を考えるうえでも参考になりそうです。
 


 

5. この秋・冬に向けて家庭でできる電気代対策

 
燃料費調整額の上限超過、猛暑による需給ひっ迫、資源価格の不安定さ……こうした要因が重なると、今年の秋から冬にかけても電気代は上がりやすい状況が続く可能性があります。今のうちからできる対策を整理してみましょう。
 
・エアコンの設定温度を無理のない範囲で見直す(冷房は28℃程度が目安とされています)
・使っていない部屋の照明や家電の電源をこまめに切る
・電力会社の料金プランを見直し、自分の生活スタイルに合ったプランを選ぶ
・毎月の電気料金明細をチェックし、燃料費調整額の推移を把握しておく
・契約している電力会社のお知らせやウェブサイトで、料金改定情報を定期的に確認する
 
大きな我慢を強いる節電ではなく、「ちょっとした工夫の積み重ね」で電気代の変動に備えておくことが大切です。
 


 

6. まとめ

 
九州電力をはじめとする電力会社の燃料費調整額が上限を超過し、猛暑による電力需給のひっ迫も重なる中、今年の秋から冬にかけて電気代は上がりやすい状況が続きそうです。背景には、原油・LNG価格の高騰や中東情勢をはじめとする地政学リスクがあり、イギリスのように国として家庭の電気代負担を軽減する動きも出てきています。
 
電気代の仕組みや今の情勢を正しく理解しておくことは、家計を守るための第一歩です。日々のちょっとした節電の工夫に加えて、自分に合った料金プランを見直すことも、電気代と上手に付き合っていくための一つの選択肢になります。
 


 
まとめ(記事全体の要点)
今回まとめたのは、九州電力・関西電力の燃料費調整額が上限を超過したニュース、猛暑による電力需給のひっ迫、そしてイギリスの家庭用電気料金VATゼロ化という3つの話題です。共通するのは、原油・LNGなどの燃料価格の変動と、それに伴う電力会社・各国政府の対応という構図でした。日本国内でも、地政学リスクや気候の影響で電気代が上がりやすい状況は今後も続く可能性があります。仕組みを正しく理解し、無理のない節電の工夫や料金プランの見直しを進めておくことが、これからの電気代と上手に付き合うための第一歩になりそうです。
 


 
情熱電力からのお知らせ
電気代の仕組みは複雑に見えますが、「なぜ上がるのか」「自分の家庭にはどんなプランが合っているのか」を知っておくだけで、日々の付き合い方はぐっと楽になります。
 
長野県松本市を拠点にする情熱電力では、地域のお客様一人ひとりの暮らしに合わせて、電気料金プランをわかりやすくご案内しています。「今の料金プランが自分に合っているのか知りたい」「電気代の仕組みについてもっと聞いてみたい」という方は、お気軽にご相談ください。
 
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この記事に関連するページリンク
・資源エネルギー庁:燃料費調整制度について
・資源エネルギー庁:電気・ガス料金支援サイト
・気象庁:季節予報