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2025.08.09 Sat

太陽光パネルで熱中症予防!?意外な研究から見えてくる「気候格差」と私たちの未来

 
解説します。
 
はじめに
このところ暑さに関する記事ばかりあげている気がしますが、またひとつ興味深い研究テーマの記事を見つけました。住宅に太陽光パネルを設置すると、熱中症で亡くなる高齢者が減るという研究結果が発表されたんです。一見、関係なさそうに思えますが、その背景には、温暖化によって深刻化する「気候格差」という社会課題が隠されていました。今回は、この研究から見えてくる、私たち一人ひとりができる暑さ対策と、温暖化という大きな問題について考えていきましょう。
 
ネタ元 日本経済新聞:熱中症予防と太陽光パネルの意外な関係、格差広げぬ温暖化対策を
 


 
太陽光パネルが高齢者の熱中症を防ぐ意外な理由
名古屋市立大学の内田真輔教授らの研究によると、太陽光パネルの設置数が多い地域は、少ない地域に比べて、猛暑日における高齢者の死亡率が統計的に有意に低いことが明らかになりました。
その理由として考えられているのが、電気代の節約意識です。特に高齢者のなかには、「電気代が高いから」という理由でエアコンの使用を我慢してしまう人が少なくありません。しかし、太陽光パネルを設置して自家発電できるようになれば、電気代を気にすることなく、必要な時にエアコンを使うことができます。これにより、熱中症になるリスクを減らせる、というわけです。
 


 
温暖化で広がる「気候格差」とは?
この研究は、単に熱中症対策を探るだけでなく、温暖化による「適応格差」という問題提起もしています。温暖化の影響を和らげる技術(適応技術)が登場しても、誰もがその恩恵を受けられるわけではありません。例えば、複数台のエアコン設置や太陽光パネルといった設備は、少し高価で、経済的に余裕のない人々には手が届きにくいのが現状です。
これは、個人レベルだけにとどまりません。国レベルでは、洪水対策などのインフラ整備に十分な財政的余力のない貧しい国が大きな被害を受けやすかったり、企業レベルでは、潤沢な資金を持つ大企業は浸水対策や拠点の分散などが可能ですが、中小企業では難しいといったように、さまざまな場面で格差が生まれています。
ちなみに、ドイツのミュンヘン再保険によると、世界の自然災害による損失額は、異常気象の影響で増加し続け、2024年には3,200億ドル(約50兆円)に達しました。そして、社会・経済的弱者ほど、この損失をより大きく被る傾向があり、格差はますます広がる一方です。
 


 
まとめ:公平な温暖化対策「気候正義」という考え方
温暖化対策は、単に技術だけでは解決できません。社会的・政治的・学問的な見地で考えれば、今回の研究が示唆するように、温暖化による影響を最も受けやすい社会・経済的な弱者をどう守るか、という視点が不可欠です。
この考え方は「気候正義」と呼ばれ、温暖化対策における公平性を求めるものです。従来は、先進国と途上国間の責任分担が議論の中心でしたが、今後は同じ国内の市民や企業間における公平さにも目を向ける必要があります。太陽光パネルの設置助成制度など、誰もが温暖化への適応策を利用できるよう、社会全体で支え合う仕組みづくりが求められています。
 


 
情熱電力からのお知らせ
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