電線に止まっている鳥は感電しないの❓
電柱の電線は、銅の導体の周りを絶縁物で被覆している電線(絶縁電線)です。
絶縁電線だから感電しないと思いがちですが、
鉄塔の高圧送電線のような絶縁被覆されていない導体むきだしの電線でも、
1本の電線に止まっている鳥は感電しません。
電気は電圧の高い方から低い方へ流れる性質があります。
1本の電線上の鳥が触れた右足と左足の地点では、
電圧の高さに違いがほとんどありません。
そのため、電気は鳥の足に伝わることなく、電線上のもっと電圧の低い方へ向かって流れていきます。
電気には、よりの流れやすいところを通るという性質もあります。
電線と鳥の体では、電線の方が電気が通りやすいため、鳥の体には電気が流れないのです。
ただし、鳥が羽を広げて別の電線に触れてしまったり、2本の電線にまたいで止まってしまった場合は、
触れた二つの地点に電圧の差ができてしまうため、
電気は鳥の体を通って電圧の高い方から低い方へ流れていき、感電してしまいます。
電線にからまった物を枝などを使って取ろうとしてしまうと、
電線と地面との間に電圧の差があるため、
電気は枝から人間の体を通り地面へと流れるので、感電してしまいます。
大変危険ですので、電線に引っかかった物を見つけても決して自分で取ろうとなさらないで、
お近くの一般送配電事業者にご連絡なさるようお願い致します。