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2025.06.22 Sun

ChatGPTはGoogle検索の10倍? AIの電力”爆食い”がヤバい!、データセンターは3年で6割増

 
データセンター
 
先日、日本経済新聞のデジタル版に「AIが電力を”爆食い”している」という記事が載っていたので詳しく調べてみました。
私たちの生活や仕事を劇的に変える生成AI。その驚異的な進化の裏で、実は膨大な電力が消費されているのです。
例えば、1回のChatGPTの利用で、Google検索の約10倍もの電力を消費しているというデータがあります 。
さらに、AIの頭脳となるデータセンターの電力消費量は、2027年には2024年比で1.6倍に達すると予測されています。
 
このままAIの利用が拡大し続ければ、私たちの電力インフラはどうなってしまうのでしょうか?
この記事では、AIがなぜこれほど多くの電力を必要とするのか、その驚くべき実態をデータと共に解説し、私たちの生活への影響 、そして未来に向けた解決策を探ります 。便利さの先にあるエネルギー問題について、一緒に考えてみませんか。
 


 
目次
1.衝撃の事実!ChatGPTはGoogle検索の10倍の電力を消費
2.世界を飲み込む?データセンターの驚異的な電力需要
3.AIの電力消費が私たちの生活に及ぼす影響とは?
4.未来を救う3つのカギ:省エネ・次世代エネルギー・地域分散
5.まとめ:AIの進化とエネルギーの未来
 


 
1. 衝撃の事実!ChatGPTはGoogle検索の10倍の電力を消費
手軽に使える生成AIですが、その裏側では大量の計算が行われています。ChatGPTが1回の質問や指示(クエリ)を処理するために使う電力は2.9ワット時。これは、私たちが日常的に使うGoogle検索(1回あたり0.3ワット時)の約10倍に相当します。
「ググる」のと同じ感覚でAIに問いかけるだけで、テキストや画像を生成するために、これまでの検索とは比較にならないほどの計算資源とエネルギーが使われているのです。
 


 
2. 世界を飲み込む?データセンターの驚異的な電力需要
AIが学習や回答生成を行うためには、「データセンター」と呼ばれる巨大な施設で、高性能なGPU(画像処理半導体)を24時間365日稼働させる必要があります。
 
・世界のデータセンターの電力消費量
2024年の57ギガワットから、わずか3年後の2027年には89ギガワットへと、約6割も増加すると予測されています。
・大規模AI開発の事例
起業家イーロン・マスク氏のxAI社が開発するAIモデル「Grok3」は、NVIDIA製の高性能GPU「H100」を20万台も使用し、その消費電力は25万キロワットに達します。
この25万キロワットという電力は、一般家庭5万~8万世帯分に相当し、原子力発電所1基(100万キロワット)の1/4基分にもなる、まさに”爆食い”レベルなのです。
 


 
3. AIの電力消費が私たちの生活に及ぼす影響とは?
データセンターの電力消費が急増することで、私たちの生活にも様々な影響が懸念されます。
 
・局所的な電力不足
データセンターが過度に集積すると電力インフラへの負荷が高まり、製造業など他の産業や地域住民の生活に支障をきたす恐れがあります。
・社会インフラへの影響
膨大な熱を発するサーバーを冷却するための冷却水や、景観の悪化などが問題となり、住民からの反発が増えるリスクも指摘されています。
・海外の事例
アイルランドでは、2023年の国内電力消費のうち、データセンター関連が21%を占めました。
AI大国であるアメリカでも、電力消費に占めるデータセンターの割合は2023年の4%から、2028年には12%にまで上昇するという試算もあります。
 
便利なデジタル社会(DX)の推進と、地球環境への配慮(GX)をどう両立させていくかが、世界共通の大きな社会課題となっています。
 


 
4. 未来を救う3つのカギ:省エネ・次世代エネルギー・地域分散
この深刻な電力問題に対し、解決策の模索も始まっています 。カギとなるのは以下の3つです。
 
① アルゴリズムや半導体の「省エネ化」
より少ない電力で動くAIモデルの開発や 、米Googleが独自の省エネAI半導体「TPU」を開発するなど 、ハードウェア面での技術革新が進められています。
 
② 「次世代エネルギー」の活用
再生可能エネルギーの導入も一つの手段ですが、時間帯で発電量が変わるのが課題です 。そこで、安定した電力供給が可能なエネルギー源として、小型モジュール炉(SMR)のような次世代の原子力発電が有力視されており 、巨大IT企業も関連スタートアップへの出資や協業を拡大しています。
 
③ データセンター立地の「地域分散」
特定の地域にデータセンターが集中するのを避け、立地を分散させることで、一か所にかかる電力需要の負荷を軽減するアプローチも重要です。
 


 
まとめ
生成AIの急速な普及は、私たちの社会に大きな変革をもたらす一方で、これまでにない規模の電力消費という新たな課題を生み出しています。
その消費量は、ChatGPTがGoogle検索の10倍に達し 、世界のデータセンター需要はわずか3年で6割も増加する見込みです 。このままでは、電力不足や環境負荷の増大は避けられません。
AIが生み出すデジタルの未来と、持続可能なグリーンの未来を両立させるため 、私たち一人ひとりがこの問題を認識し、省エネ技術や次世代エネルギーの動向に関心を持つことが、今まさに求められています。
 
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それではまた!!
 
この記事の参考ページ
・日本経済新聞 電子版:AIが電力「爆食い」 ChatGPT、Google検索の10倍消費
・資源エネルギー庁:データセンターのベンチマーク制度
・資源エネルギー庁:電力需要について