【解説!】系統用蓄電池①

 
先日、2つの蓄電池関連のセミナーに参加しました。
このところ電力業界では蓄電池の話題が豊富で、
実際に取組みを始められている企業さんも多いのが現状ですが
弊社的には「要するにペイするのか」というところが
なかなか不透明だよな~というのが率直な感想です。
とはいえ、弊社も設置するならココにという具体的なプランはあり
具体的な方法の検討や、導入設備の検討段階には入っており
できるだけ早急に運用まで持っていってはやく実際のデータが欲しいなぁと考えています。
 
にわかに注目されている蓄電池ですがその中でもココでは
これから数回に分けて「系統用蓄電池」について書いていこうと思っています。
 
ということでまずは
系統用蓄電池とは?
電力系統や再生可能エネルギー発電所などに接続する蓄電池のことで、
電力系統(送配電、電線などの電力システム)につないで利用され
蓄電池を再エネ発電所や基幹系統につなげば電力が余った時には蓄電し
電力が不足した時には放電することができ系統電力の安定化を図ることができます。
 
つまり、
発電量が多い時間(太陽光稼働時)や電力需要が少ない時間に電力を貯め
発電量が減る時間(太陽光非稼働時)や電力需要が多い時間に電力を流すことができれば
電力量も安定しますし、電力市場の価格も安定的になる。ということです。
 
以前にここでも書きましたが
先日も電力がひっ迫して、他エリアからの電力融通が行われたばかりですし
再生可能エネルギーの出力抑制回数も増えていますので
系統用蓄電池の重要性を実感しています。
 

齋藤経済産業大臣「一時的に厳しくなることは否定できない」

 
猛暑による電力不足の懸念が高まるなか、先日、齋藤経済産業大臣が今後の電力供給について
「一時的に厳しくなることは否定できない」と警戒感を示しました。
 
「7月8日の東京エリアのように、一時的に電力需給が厳しくなることは、今後も否定できない」
とも発言されています。
 
また、現時点で安定供給に必要な電力は確保できる見通しであることから齋藤大臣は
「節電要請を実施しない方針に変更はない」としていますが
冷房を適切に使いながらも使わない照明を消すなど電気の効率的な使用を呼びかけています。
 
節電要請とは
政府が企業や一般家庭に対して「省エネ・節電」への協力を呼びかけることです。
予想される電力需要に対して安定的な電力供給が追いつかないと判断された場合に
大規模停電などのトラブルを回避するために発動されます。
電力需給がひっ迫する可能性がある場合、まず前々日の18時を目処として
一般送配電事業者から電力需給ひっ迫準備情報が発信され
その後、あらゆる供給対策を行っても広域予備率が3~5%まで低下する見通しになった場合に
前日の16時を目処として資源エネルギー庁が電力需給ひっ迫注意報を発令し
生活や経済活動に支障のない範囲で節電への協力を要請することになります。
 
齋藤大臣の発言は「節電要請は実施しない方針」ということですので
この発言のとおりであれば良いのですが
電力卸売市場は敏感に反応しておりますので
弊社以外の電力会社で市場連動プランをご契約されている方はご注意ください。
 

【解説!】再生可能エネルギーの出力抑制⑦

 
出力抑制量の低減に向けて
資源エネルギー庁のページに2024年3月11日の総合資源エネルギー調査会の資料がありましたのでお借りしました。
つまり、国が出力抑制の対策としてこのようなプランを考えているということです。
 

(出典:資源エネルギー庁 総合資源エネルギー調査会 2024年3月11日資料)
 
ちょっとややこしい用語が並んでいますが
・需要面-使う側での対策 需要の平準化
・供給面-電源側での対策 電源の効率化等
・系統増強面-電線設備の強化(エリア間も含めて送電網の強化)で検討がなされているようです。
 
これらの対策の中で消費者の立場から身近なものを抜粋しご説明すると
〇蓄電池による対策
出力抑制によって捨ててしまうことになる再エネ電力をためて夜間に放電します。
最近では大型の蓄電池を導入する動きも出てきています。
〇デマンドレスポンス(DRと表示される)
DRとは、直訳すれば需要応答です。
これまでは、需給バランスを確保するためには需要に合わせて供給量をコントロールするという考えが一般的でしたがDRは供給側に合わせた需要側の調整をするものです。
出力抑制が実施されそうなときは供給量が余っている状況なのでDRを通じて意図的に電力を消費させようとしたり、
逆に供給量が不足しているときには節電させようとする方法です。
前者を「上げDR」、後者を「下げDR」と呼びます。
 
蓄電池・DRともに新電力を含めた電力各社の取組みが進んでいますので
これから蓄電池やDRに関する情報を目にする機会が増えてくると思います。
 

大和哲也選手

 
情熱電力のアンバサダーを務めてくれている 大和哲也選手 (元K-1スーパー・ライト級王者)の応援に行ってきました。
※<SukWanchai MuayThai Super Fight vol.10> 2024年6月30日(日)愛知・名古屋国際会議場イベントホール
メインイベントのこの試合は大和哲也選手のムエタイ復帰戦
試合結果はyahooニュースに載っていたので『コチラ』でご確認いただければと思いますが
 
メインイベントなの当然かも知れないけれど大和哲也選手の試合は「哲也!」「哲っちゃん!」などのコールが湧いていて
大和哲也のファンがたくさんいて皆さんに愛されているんだな。って実感しました。
 
しかし、悔しかった・・・。
 


 
哲っちゃん、頑張ろうぜ!!
 

【告知】情熱電力アンバサダー大和哲也選手の試合

 
情熱電力のアンバサダー 大和哲也選手が久々に出場する大会の組み合わせが決まったのでお知らせします。
メインイベンターはもちろん 大和哲也選手!!
 
Suk Wanchai MuayThai Super Fight vol.10
2024年6月30日 名古屋国際会議場
12:45〜 OPファイト
15:00〜 本戦セレモニー
15:30〜 本戦スタート
20:15(予定) 全試合終了
 

 
生粋の格闘技ファンの方には申し訳ないのですが
正直、ムエタイのルールとかよくわからないんです。。
でも、大和哲也選手を見ているとなんか元気をもらえるので
我々も当日は会場で応援します!!
 
『 明るく行こう!! 』
~Switch 情熱電力 ~

【解説!】再生可能エネルギーの出力抑制⑥

 
出力抑制(制御)についての第6回
今回は実際に出力抑制がどの程度起きているのかについてです。
 
離島を除き、日本で出力抑制がはじめて行われるようになったのは九州エリアです。
2018年10月以降九州エリアでは出力抑制が頻繁に発生し
北海道、東北、四国、沖縄エリアでは2022年度から
北陸、中部、関西エリアでも2023年度から出力抑制が実施されていて
出力抑制が実施されていないのは東京エリアのみです。
 
それでは実際に出力抑制がどの程度起きているのか?
資源エネルギー庁に「再エネ出力制御の実施状況等」という資料がありました。
 
ちなみに出力制御率はどの程度の発電量が出力抑制によって失われたかを示す値です。
※ 出力制御率[%]=変動再エネ出力制御量[kWh]÷(変動再エネ出力制御量[kWh]+変動再エネ発電量[kWh])×100
 
<2023年まで実績>

 
<2024年見通し>

(出典:資源エネルギー庁 総合資源エネルギー調査会 2024年3月11日資料
 
2つの資料を見比べてみると各エリアともに2023年⇒2024年で出力制御は増えていて
今後も出力抑制(制御)は増えそうなのですが・・・。
とはいえ、日本は2050年までにカーボンニュートラル(脱炭素社会)をめざすと表明し
国としていまのところ再エネを推進していますので出力抑制量の低減は大きな課題です。
 
次回はこのとても”もったいない”出力抑制をどのように低減するか!について書きたいと思います。
 

【解説!】再生可能エネルギーの出力抑制⑤

ここ数回にわたって、再生可能エネルギーの出力抑制について書きました。
今回は、5回目出力抑制のスケジュールについて
ある一般送配電事業者(例:○○電力パワーグリッド/送電網の管理者)のWebページに掲載されている情報を例にします。
 
◇ 前々日 17時頃
一般送配電事業者(例:○○電力パワーグリッド)が気象予測をもとに太陽光発電や風力発電の発電量を算出し
太陽光発電・風力発電設備に対し出力抑制を実施する可能性についてホームページ公表します。
 
◇ 前日 12時頃
一般送配電事業者は前日から当日にかけ、より細かく想定発電量を計算した上で、
エリア需要の予測と照らし合わせながら需給計画を策定し
再生可能エネルギー出力抑制量についての想定も行います。
     17時頃
現地操作が必要な「オフライン発電所(出力抑制機能付パワーコンディショナーが未設置)」の発電事業者に
自動電話・メールを配信し出力抑制の指示を出します。
一方、「オンライン発電所(出力抑制機能付パワーコンディショナ設置済)」の発電事業者には
出力制御を実施する旨をホームページに掲載します。(出力抑制指示)
 
◇ 当日 6時頃
気象データをもとに当日の需給バランスを策定し
可能な場合は前日指示した出力抑制指示の一部を解除します。
       実需給時までに
出力抑制対象の発電設備へ出力抑制情報を配信します。
 
出力抑制については時系列でこのような流れでやりとりがなされるようです。
当事者の方によると出力抑制の連絡が来ると
「”またか・・・”と結構がっくりする」ようです。
投資をして入るはずのものが入らないのですから「がっくり」なのは理解できます。

全天候型人工芝フィールドオルソニオ

昨年、地元還元・地元貢献活動の一環として
一般社団法人MOSC 百瀬整形外科スポーツクリニックさんの
「医療とサッカーの予防医学を展開する、全天候型人工芝フィールド新設へ」というプロジェクトの
クラウドファンディングに参加させていただきました。
 
あれから1年が経ちクラウドファンディングその後の報告が
発起人の 百瀬 Dr.から届きましたのでこちらのページで共有させていただきます。
 
全天候型人工芝フィールド【 ORSONHO オルソニオ 】
医療×サッカーの予防医学を展開する、全天候型人工芝フィールド新設へ
(https://readyfor.jp/projects/MOSC2023/announcements/326427)
 
クラウドファンディングのその後なんて報告をいただけるとなんだかうれしいものですね。
また、報告を拝見すると様々なシナジー効果が生まれているようで
百瀬 Dr.のチャレンジに協力させてもらえてよかったと思えます。
 
報告ページの冒頭に
「人工芝フィールドは、リハビリ室の一部として利用しています。クリニックで治療を行う患者様の動作チェックやアスレチックリハビリテーションに利用され、患者様は理学療法士やトレーナーと一緒にケガからの回復具合と動作を確認できるので、安心してトレーニングに復帰できると好評です。」
と書かれていましたが、隣にクリニックがあるというのはプレイヤーや患者さんにとって本当にとても安心な環境ですよね。
 
じわじわではありますが・・・。
弊社もお客さまのお役に立てるようなシナジーを生み出すため新しい挑戦を進めておりますので
リリースできる状況になりましたらお客さまにご案内させていただきます。
 
お披露目会の時の画像です。
 

【解説!】再生可能エネルギーの出力抑制④

こんにちは。
再生可能エネルギーの出力抑制についての4回目今回は出力抑制の方法についてです。
 
そもそも、太陽光発電所や風力発電所を保有する事業者に対しては
”原則的に”出力抑制機能付パワーコンディショナー(通称:パワコン)の設置が義務付けられています。
出力抑制機能付パワーコンディショナーを設置すると、
一般送配電事業者(送電網の管理をする会社 例:○○電力パワーグリッド)から出力抑制の指令によって
遠隔で太陽光発電所のパワコンを操作し出力抑制が実施できるようになります。
 
またこの出力抑制機能付パワコンの設置により、
例えばある発電所の出力抑制を行う場合
太陽光発電所の出力を午前11時00分から12時00分までは30%にし、
12時00分から13時30分までは0%に、13時30分から16時までは50%にするなど
発電所毎の柔軟な出力抑制が可能になります。
 
このような方法で出力制御が実施され出力抑制が行われると
その分売電がストップされ売電収入が減少してしまうので
発電所の設置者からすればできるだけ出力抑制されたくないという感情を持つのは当然だろうと思います。
 
当社が本社を置く長野県は太陽光発電が盛んな地域ですので
実際に、お客さまからこの出力抑制(制御)に関するご意見や質問を頂戴する機会が増えています。

【解説!】再生可能エネルギーの出力抑制③

優先給電ルールについて
 
再生可能エネルギーの出力抑制についての続きです。
 
需要との調整や送電容量の制限を理由に実際に出力抑制を行う場合
国によって定められた優先給電ルールによって順番に出力抑制が行われています。

① 火力発電の調整(発電量を減らす)
② 揚水発電による調整(需要を増やす)
③ 地域間連携の利用(他エリアへ送電する)
④ バイオマスエネルギーの調整(発電量を減らす)
 
これらの方法でも調整しきれない場合
⑤ 太陽光と風力の抑制が行われます。
 
ということで、ここに書いたように国によって優先給電ルールは決められて運用されているようですが
私が聞く限り何度も出力制限を受けた太陽光発電所のオーナーは納得がいっていないご様子です。
(ごもっともだと思います。)
 
自然エネルギー財団のWebページに関連するコラムがあったのでリンクを貼っておきます。
https://www.renewable-ei.org/activities/column/REupdate/20190426_2.php(リンク)

この件については、また、続きを書くと思います。