未来の電気がついに現実へ?日本政府が本気出す「核融合発電」、2030年代実証の国家戦略とは

 
核融合発電設備
 
最近、ニュースでよく耳にする「核融合発電」。気になって調べてみたら、日本政府が「2030年代に実証する」という国家戦略を打ち出した、という記事を見つけました。
核融合発電は、太陽と同じ原理でエネルギーを生み出す、まさに「夢のエネルギー」。安全性も高く、環境にも優しいと言われています。これまで遠い未来の話だと思われていましたが、AIやデータセンターの普及で爆発的に増える電力需要に応えるため、世界中で開発競争が激化しています。
「本当に実現できるの?」「私たちの生活はどう変わるの?」そんな疑問にお答えすべく、今回は核融合発電の仕組みから、日本の最新動向、そして未来の展望まで、わかりやすく解説していきます。未来のエネルギーの最前線に、一緒に触れてみましょう!
 


 
目次
1.そもそも「核融合発電」って何?太陽を地上に作る技術
2.なぜ今、世界が核融合発電に注目するのか?
3.日本が掲げる「2030年代の実証」国家戦略の全貌
4.実用化へのハードルと未来への展望
5.まとめ:夢から目標へ変わった次世代エネルギー
 


 
1. そもそも「核融合発電」って何?太陽を地上に作る技術 ☀️
核融合発電とは、簡単に言うと「地上のミニ太陽」を作って電気を生み出す技術です。
太陽が燃え続けているのは「核融合反応」のおかげ。核融合発電では、この反応を地球上で再現します。
 
燃料:主に、水素の仲間である「重水素」と「三重水素(トリチウム)」を使います。重水素は海水中に豊富にあり、三重水素はリチウムという金属から作ることができます。
 
仕組み:燃料を摂氏1億度以上の超高温にして、「プラズマ」という原子がバラバラになった状態を作ります。このプラズマの中で原子核同士を合体(核融合)させると、莫大なエネルギーが生まれます。
 
発電:生まれた熱エネルギーで水を沸かし、その蒸気でタービンを回して発電します。この最後の部分は、火力発電などと同じ仕組みです。
 
核融合発電のすごいメリット
・高い安全性:原子力発電(核分裂)と違い、連鎖反応が起きにくく、暴走事故の危険性が極めて低いとされています。
・クリーン:発電時に二酸化炭素(CO2)を排出しません。また、原子力発電で問題となるような高レベル放射性廃棄物も発生しません。
・燃料がほぼ無尽蔵:燃料となる重水素は海水から取り出せるため、資源に乏しい日本でも安定的に確保できます。
 


 
2. なぜ今、世界が核融合発電に注目するのか? 💡
これまで「夢物語」とされてきた核融合発電ですが、ここに来て開発競争が一気に加速しています。その背景には、大きく2つの理由があります。
 
1.爆発的に増える電力需要
AIの進化やデータセンターの急増により、世界の電力消費量はうなぎのぼりです。このままでは電力が足りなくなると懸念されており、安定的でパワフルな新しい電源が求められています。
 
2.脱炭素社会への移行
地球温暖化対策として、世界はCO2を排出しないクリーンエネルギーへの転換を急いでいます。核融合発電は、その切り札として大きな期待を寄せられているのです。
 
アメリカや中国が2030年代、イギリスが2040年までの実証を目指すなど、各国が国家レベルで開発にしのぎを削っています。
 


 
3. 日本が掲げる「2030年代の実証」国家戦略の全貌
こうした世界の動きを受け、日本政府もついに本腰を入れました。2025年5月に発表された新たな国家戦略では、「世界に先駆けた30年代の実証をめざす」と初めて明記。これは、日本が技術開発の主導権を握るという強い決意表明です。
 
これまで日本は、国際協力プロジェクト「ITER(イーター)」を中心に開発を進めてきました。しかし、ITER計画が遅れていることもあり、日本独自の技術開発を加速させる方針に転換したのです。
 
官民一体の「オールジャパン体制」
・政府の役割:内閣府にタスクフォースを設置し、予算確保や人材育成を強力に推進。国内の研究機関(核融合科学研究所、QST、大阪大学)の設備を100億円かけて増強します。
・民間の活発な動き:三菱重工やIHI、NTTなど80社以上が参加する産業協議会「J-Fusion」が発足。スタートアップの京都フュージョニアリングも大学と連携し、2030年代後半の実証を目指しています。
このように、国と企業が一体となった「オールジャパン体制」で、世界との開発競争に挑みます。
 


 
4. 実用化へのハードルと未来への展望 🚀
もちろん、実用化への道は簡単ではありません。最大の技術的課題は、摂氏1億度もの超高温プラズマを、安定して長時間維持し続けることです。プラズマは非常に不安定ですぐに消えてしまうため、これをどう閉じ込めるかが成功のカギとなります。
 
この難問を解決するため、世界中の科学者が知恵を絞り、様々なアプローチで研究を進めています。ここでは代表的な3つの方式を紹介します。
 
・ 主流の「トカマク型」
ドーナツ型の真空容器の中で、強力な磁場を発生させてプラズマを閉じ込める方式です。世界で最も研究が進んでいる主流の方式で、日本も参加する国際プロジェクト「ITER(イーター)」でも採用されています。安定したプラズマ維持には極めて精密な制御技術が求められます。
 
・ 連続運転が得意な「ヘリカル型」
複雑にねじれたコイルを使って、かごのような磁場を作りプラズマを閉じ込めます。トカマク型よりも構造は複雑ですが、理論上は24時間365日の連続運転がしやすく、エネルギー効率が良いとされています。日本の核融合科学研究所がこの方式で世界をリードしています。
 
・ 瞬間的な力で実現する「レーザー核融合」
燃料が入った小さなカプセル(燃料ペレット)に、四方八方から超強力なレーザーを瞬時に照射。その衝撃で燃料を爆発的に圧縮・加熱し、核融合反応を起こす方式です。磁場を使わないアプローチとして、こちらも実用化が期待されています。
 
これらの方式で技術革新が日々生まれており、課題解決に向けた道筋が見えつつあります。
政府が示すロードマップでは、2030年代にこれらの技術で発電を実証し、2050年代には商用炉の運転を開始することを目指しています。私たちの生活を支える電気が、核融合によって作られる未来は、もうすぐそこまで来ているのかもしれません。
 


 
まとめ
今回は、次世代エネルギーの本命「核融合発電」について、その仕組みから日本の最新戦略までを解説しました。
 
・核融合発電は、安全でクリーンな未来のエネルギー
・AI時代に増大する電力需要に応える切り札として期待されている
・日本は「2030年代の実証」を掲げ、官民一体で開発を加速
・技術的な課題はあるが、2050年代の商用化を目指している
 
かつてはSFの世界だった核融合発電が、今や国家戦略として語られる現実的な目標となりました。日本の技術力が、世界のエネルギー問題解決に貢献する日が来るのが楽しみですね。今後の動向からも目が離せません!
 


 
情熱電力からのお知らせ
未来のエネルギー「核融合発電」は注目の技術です。
情熱電力も、未来を見据えながら、お客様の「今」の暮らしをより良くするための電力供給を目指しています。
 
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この記事に関連するページ
・核融合科学研究所(NIFS)(https://www.nifs.ac.jp/index.html
・量子科学技術研究開発機構(QST)
 

あなたのモバイルバッテリーは大丈夫?発火・爆発を防ぐ!火災原因と安全な使い方を解説

 
発火するモバイルバッテリー
 
いつも何気なく使っているモバイルバッテリーの火災について「怖い!」と思ったので、その危険性や原因を詳しく調べてみました。スマートフォンやタブレットの充電に欠かせない便利なアイテムですが、実はその内部には強力なエネルギーが詰まったリチウムイオン電池が使われています。この電池が何らかの原因で異常をきたすと、発煙や発火、場合によっては爆発に至る大事故につながる可能性があるのです。実際に、モバイルバッテリーが原因とみられる火災は後を絶ちません。しかし、なぜ火災は起こるのでしょうか?そして、どうすれば私たちは安全に使い続けることができるのでしょうか?この記事では、モバイルバッテリー火災のメカニズムから、危険な使い方のサイン、安全な製品の選び方、そして万が一の時の対処法まで、あなたの「知りたい!」にしっかりお答えします。大切な命と財産を守るため、この機会に知識をアップデートしましょう。
 


 
目次
1.なぜ起きる?モバイルバッテリー火災の4つの原因
2.その使い方、危険かも!事故につながるNG行動チェックリスト
3.安全なモバイルバッテリーの選び方【PSEマークは命綱!】
4.今日から実践!事故を防ぐための6つの重要ポイント
5.まとめ|正しい知識でモバイルバッテリーと安全に付き合おう
 


 
1.なぜ起きる?モバイルバッテリー火災の4つの原因
モバイルバッテリーの心臓部である「リチウムイオン電池」。これが火災を起こす原因は、専門的に【外部短絡】・【内部短絡】・【加熱】・【過充電】の4つに分類されます。
リチウムイオン電池は、プラスとマイナスの電極が「セパレーター」という薄い膜で仕切られています。しかし、何らかの要因でこのセパレーターが破損すると、プラス極とマイナス極が直接接触してしまい、異常な発熱を引き起こします。これが「短絡(ショート)」と呼ばれる現象で、発火や爆発の直接的な引き金となるのです。
この危険な「短絡」などを引き起こす要因が、以下の4つです。
 

原因 概要
外部短絡 金属製のネックレスや鍵などが充電端子に触れ、外部でショート(短絡)する状態。
内部短絡 強い衝撃や圧力で内部の仕切り膜(セパレーター)が破損し、内部でショートする状態。
加熱 真夏の車内など高温の環境に放置され、電池が異常な高温になる状態。
過充電 保護回路の故障などにより、許容量を超えて充電され続けてしまう状態。

これらの要因が重なることで、リチウムイオン電池は「劣化」し、火災のリスクが急激に高まります。
 


 
2.その使い方、危険かも!事故につながるNG行動チェックリスト
日々の何気ない行動が、実は火災のリスクを高めているかもしれません。以下のリストに心当たりがないか、チェックしてみましょう。
 
安価な海外製や認証のない製品を使っている
ネット通販などで見かける、極端に安い海外製品には注意が必要です。国の安全基準を満たした証である【PSEマーク】がない製品は、保護回路が正常に機能しなかったり、製造過程で内部に不純物が混入していたりする恐れがあります。
 
付属品以外の充電器やケーブルを多用している
充電器にはそれぞれ定められた電圧(V)や電流(A)があります。非純正品や仕様の合わない充電器を使うと、過充電を引き起こしたり、バッテリーに過剰な負荷をかけたりして、劣化や故障の原因となります。
 
バッグに入れっぱなしで、よく落としたり圧迫したりしている
カバンの中に無造作に入れたモバイルバッテリーが、他の荷物とぶつかったり、圧迫されたり…。このような物理的な衝撃や圧力は、内部の電池を破損させ、「内部短絡」を引き起こす最も危険な行為の一つです。
 
真夏の車内や直射日光が当たる場所に放置した
モバイルバッテリーの安全性が保証される上限温度は、一般的に45℃とされています。夏の閉め切った車内や、窓際など直射日光が当たる場所は、この温度をはるかに超える可能性があります。高温は電池の劣化を早め、安全装置の故障にも繋がります。
 


 

では、どのような製品を選べば良いのでしょうか?容量(mAh)やデザインも大切ですが、何よりも安全性を最優先してください。
 
【PSEマーク】の有無を必ず確認!
2019年2月以降、日本国内で販売されるモバイルバッテリーには、電気用品安全法が定める技術基準に適合したことを示す「PSEマーク(丸形)」の表示が義務付けられています。このマークがない製品は、そもそも国内で販売することが許可されていません。購入時には、必ず本体やパッケージにPSEマークがあるかを確認しましょう。
 
出典:経済産業省 電気用品安全法(https://www.meti.go.jp/policy/consumer/seian/denan/index.htm
 
信頼できるメーカーや販売店から購入する
PSEマークに加えて、モバイル機器の安全向上に取り組む団体「MCPC」が認証する「MCPCマーク」も、安全な製品を見極める目安となります。
やはり「実績のあるメーカーや信頼できる販売店を選ぶことも、トラブルを避けるための重要なポイントです。
 


 
4.今日から実践!事故を防ぐための6つの重要ポイント
愛用のモバイルバッテリーを長く安全に使うために、以下のポイントを心がけましょう。
 
① 衝撃・圧力を加えない:ポケットに入れたまま座ったり、カバンに放り込んだりせず、優しく扱いましょう。
 
② 充電中は周りに物を置かない:万が一に備え、就寝中の枕元や燃えやすい物の近くで充電するのは避けてください。
 
③ 高温・多湿を避ける:車内や直射日光の当たる場所、浴室などでの使用・保管はやめましょう。
 
④ 異常を感じたら即使用中止:本体が「異常に熱い」「膨らんできた」「変な臭いがする」といった場合は、危険のサインです。すぐに使用を中止し、メーカーに相談してください。
 
⑤ 充電ケーブルの抜き差しは丁寧に:コネクタ部分が破損すると、ショートの原因になります。
正しく処分する:使用済み製品は絶対に一般ごみに捨てないでください。収集車やごみ処理施設での火災原因となります。家電量販店などに設置されている「小型充電式電池リサイクルボックス」に入れましょう。
 


 
5.まとめ|正しい知識でモバイルバッテリーと安全に付き合おう
モバイルバッテリーは、私たちのデジタルライフを支える非常に便利なツールです。しかしその一方で、使い方を誤れば火災という深刻な事故を引き起こしかねない危険性もはらんでいます。
事故を防ぐ鍵は、「安全な製品を選び(PSEマーク)」「衝撃・高温・過充電を避け」「異常を感じたらすぐに使用をやめる」という基本的なルールを守ることです。
この記事を参考に、ぜひ今日からご自身のモバイルバッテリーとの付き合い方を見直してみてください。正しい知識を持つことが、あなた自身と周りの人の安全を守る第一歩です。
 


 
情熱電力からのお知らせ
株式会社情熱電力では皆さまの暮らしに合わせた最適な電気料金プランをご提案しています。電気の使い方を見直すことは、家計の節約だけでなく、電気製品への負荷を減らし、安全性を高めることにも繋がります。この機会に、ご家庭の電気の契約を見直してみませんか?詳細はウェブサイトでご確認ください!
 
株式会社情熱電力 Webサイト
 


 
本記事に関連するページ
川崎市消防局:本記事でも参考にした、分かりやすい注意喚起ページです。(https://www.city.kawasaki.jp/840/page/0000154184.html
 
株式会社情熱電力の関連過去記事(リンク)
スマホのワイヤレス充電は本当に損?効率が悪くても選ばれる意外な理由とは
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ペロブスカイト太陽電池は日本の切り札?政府の支援策に潜む「意外な落とし穴」とは

 
ペロブスカイト太陽光電池フィルム
 
日経エネルギーNEXTに、次世代エネルギーとして期待されるペロブスカイト太陽電池の開発について、少し気になる記事が掲載されていましたので、その内容を皆様と共有したいと思います。
「軽くて、曲がる」という夢のような特徴を持つペロブスカイト太陽電池。日本でも実用化に向けた技術開発が国を挙げて進められており、私たちの未来を明るく照らすエネルギー源として大きな期待が寄せられています。
しかし、その裏で「今のままでは、かつての失敗を繰り返すのではないか?」という専門家からの警鐘が鳴らされていることは、あまり知られていません。かつて世界をリードした日本の太陽電池産業がなぜ失速したのか、その歴史を振り返りながら、ペロブスカイト太陽電池が本当に成功するための課題と、政府の支援策の「意外な落とし穴」について掘り下げてみます。この記事が、未来のエネルギーについて考える一つのきっかけになれば幸いです。
 
この記事の元記事 日経エネルギーNEXT:このままではペロブスカイトも危ない、負けを呼ぶ補助金政策に見直しを(https://project.nikkeibp.co.jp/energy/atcl/19/feature/00021/062500005/?P=1)
 


 
目次
1.はじめに:期待高まるペロブスカイト太陽電池
2.日本の太陽電池が直面した過去の失敗「PV2030」とは?
3.なぜ失速したのか?勝敗を分けた「スワンソンの法則」
4.デジャブ?ペロブスカイト開発に潜む現在の懸念点
  課題①:コスト削減の手段が「技術開発」に偏っている?
  課題②:効果が限定的な「社会実装」へのインセンティブ
  課題③:開発スピードを遅らせる「牛歩戦術」のリスク
5.本当に必要な支援とは?「量産化の壁」を越えるために
6.まとめ:日本のペロブスカイト太陽電池の未来のために
 


 
1. はじめに:期待高まるペロブスカイト太陽電池
こんにちは!情熱電力です。
次世代のクリーンエネルギーとして、今、世界中から熱い視線が注がれている「ペロブスカイト太陽電池」。薄くて軽く、曲げられるという特性から、これまで設置が難しかったビルの壁面や、さらには衣類やリュックサックなど、様々な場所での活躍が期待されています。
日本でも経済産業省やNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が主導する「グリーンイノベーション基金事業」などを通じて、実用化に向けた研究開発が活発に行われています。まさに未来のエネルギーの主役候補と言えるでしょう。
しかし、この期待の裏で、専門家からは「今の日本の支援策では、過去の失敗を繰り返しかねない」という厳しい指摘も出ています。今回は、そうした視点を提供する記事を元に、日本のペロブスカイト太陽電池開発が抱える課題について考えてみたいと思います。
 
NEDO:グリーンイノベーション基金(https://green-innovation.nedo.go.jp/
 


 
2. 日本の太陽電池が直面した過去の失敗「PV2030」とは?
元記事によると、現在の懸念を理解するためには、まず2000年代の日本の太陽光発電政策「PV2030」を知る必要があります。
この政策は、太陽電池の「変換効率」を高める技術革新によって、発電コストを劇的に下げることを目標としていました。具体的には、2030年までに発電コストを7円/kWhにするという野心的な計画でした。
この方針のもと、日本のメーカーは世界最高レベルの変換効率を持つ太陽電池の開発に成功します。しかし、その技術が市場を席巻することはありませんでした。非常に高性能である反面、製造コストが高くなりすぎてしまい、結果として「博物館に飾られる」ような技術になってしまったと記事は指摘しています。
 


 
3. なぜ失速したのか?勝敗を分けた「スワンソンの法則」
日本のメーカーが変換効率の向上に注力している間に、世界の市場では何が起きていたのでしょうか。
ここで登場するのが「スワンソンの法則」です。これは、「太陽電池の生産量が2倍になるごとに、製造コストが約20%低下する」という経験則です。
2010年頃から、中国メーカーはこの法則を証明するかのように、大規模な量産投資に踏み切りました。圧倒的な生産量によって太陽光パネルの価格を劇的に下げ、世界市場を席巻。変換効率の向上も後から追い付き、今やコストと性能の両面で市場のリーダーとなっています。
一方で、高性能化を優先し、量産投資で後れを取った多くの日本メーカーは、価格競争に勝てず、太陽光パネルの製造から撤退せざるを得なくなりました。元記事は、この「量産効果の巨大さへの理解不足」が、PV2030の決定的な失敗要因だったと分析しています。
 


 
4. デジャブ?ペロブスカイト開発に潜む現在の懸念点
そして今、ペロブスカイト太陽電池の開発プロジェクトにも、この過去の失敗と同じ轍を踏むのではないか、という懸念が示されています。
 
課題①:コスト削減の手段が「技術開発」に偏っている?
現在の「グリーンイノベーション基金事業」でも、製造コストや発電コストの低減目標が掲げられています。しかし、その実現手段が、またしても「技術開発」に重点が置かれているようです。
元記事の筆者は、「量産効果なしに技術刷新だけでコストを下げるのは、禅問答のような無理難題に近い」と指摘します。実際には、ペロブスカイト太陽電池のコストを押し上げている高性能フィルムなどの部材も、量産によって大幅に価格が下がると考えられています。
技術開発を待つのではなく、今ある技術でいかに早く量産体制を築くか。中国メーカーはすでにGW(ギガワット)級の大規模量産を計画しており、このままでは再び日本は市場から取り残される危険性があります。
 
課題②:効果が限定的な「社会実装」へのインセンティブ
もちろん、現在の制度では「社会実装(=製品化・事業化)」を促す仕組みも用意されています。例えば、社会実装に成功すれば補助金の一部がボーナスとして支給される、といったものです。
しかし、その額は、数十億〜数百億円かかると言われる量産工場の建設リスクに比べると「雀の涙」であり、企業が巨大なリスクを取って事業化に踏み出すほどの動機付けにはなっていない、と記事は分析しています。
 
課題③:開発スピードを遅らせる「牛歩戦術」のリスク
補助金プロジェクトには、もう一つの弊害が指摘されています。それは、決められた期間内に目標を達成すれば良いため、企業が開発ペースを意図的に緩めてしまう「牛歩戦術」を招きかねない点です。早く目標を達成してしまうと、その分もらえる補助金が減ってしまう可能性があるからです。
のんびり開発している間に、補助金に頼らない海外メーカーに追い越されてしまう。こうした事例は、多くの産業で繰り返されてきた光景です。
 


 
5. 本当に必要な支援とは?「量産化の壁」を越えるために
では、どうすればよいのでしょうか。
元記事の筆者は、国が主導すべきは「技術開発」への補助ではなく、企業が「量産」に踏み切る際のリスクを低減するための支援であると主張しています。
 
具体的には、
・量産工場の建設に対する直接的な補助金
・大規模な資金調達の支援
などです。研究開発の成果を事業化するまでには「死の谷」と呼ばれる困難な道のりがあります。この谷を越えさせるための、より直接的で大規模な支援こそが、産業を育てるために不可欠だという提言です。
 


 
まとめ
今回は、期待のペロブスカイト太陽電池が直面する、少し厳しい現実と課題についてご紹介しました。
・かつて日本の太陽電池は「変換効率」を重視しすぎ、「量産によるコストダウン」で海外に敗れた。
・現在のペロブスカイト開発支援策も、技術開発に偏っており、量産化への支援が不十分という指摘がある。
・真に産業を育てるためには、技術開発だけでなく、企業が量産に踏み切るリスクを国が支援することが重要。
もちろん、優れた技術開発は日本の強みであり、非常に重要です。しかし、それをいかにスピーディーに市場に届け、ビジネスとして成功させるか。その「戦略」が今、問われています。ペロブスカイト太陽電池が日本の真の切り札となるよう、今後の動向を注意深く見守っていきたいですね。
 


 
情熱電力からのお知らせ
情熱電力では、ペロブスカイト太陽電池をはじめとする次世代エネルギーの最新動向を常に注視し、未来の電力供給のあり方を追求しています。
今回ご紹介したように、新しい技術が私たちの生活に届くまでには、様々な課題や議論があります。私たちは、こうした情報を皆様と共有しながら、エネルギーの未来を共に考えていきたいと願っています。
ペロブスカイト太陽電池が普及した未来では、より多様で、環境にやさしい電力プランが生まれることでしょう。情熱電力は、その未来を見据え、お客様一人ひとりに常に最適なエネルギーソリューションをご提供できるよう、これからも挑戦を続けてまいります。
現在の電気料金プランに関するご相談や、省エネに関するご質問など、いつでもお気軽にお問い合わせください。
 
情熱電力のこのお知らせページでは、
情熱電力が注目した電気に関連した様々な事柄をピックアップして掲載させていただいております。
弊社では、随時、このページを更新して参りますので
ご興味を持たれた方はまたこのサイトにお越しいただければ幸いです。
 
それではまた!!
 
情熱電力の関連記事ページ(リンク)
ペロブスカイトも視野に再エネ加速 太陽光導入率66%止まり、3省が示した突破口と残課題
日本の電源構成と第7次エネルギー基本計画から学ぶ!再エネ時代の賢い選択と未来戦略
次世代型太陽電池戦略 政府も力を入れる ペロブスカイト太陽電池について①
 

本当に危ない?太陽光発電へのサイバー攻撃で大停電!?その噂、技術的に検証します!

 
サイバー攻撃
 
スマートジャパンさんに「太陽光発電へのサイバー攻撃で大規模停電は可能?」という気になる記事があったので、私たち情熱電力もその真偽を調べてみました。「海外製のパワコンには、秘密の通信機能が隠されているのでは?」「サイバー攻撃で日本中が大停電に陥るかもしれない…」そんな不安を耳にすることがあります。太陽光発電事業に携わる方なら、一度は気になったことがあるのではないでしょうか。この記事では、そうした漠然とした不安の正体を、技術的な視点から一つひとつ丁寧に解説していきます。巷で囁かれる噂は本当なのか、そして、私たちが本当に備えるべきセキュリティリスクとは何なのか。専門的な内容を分かりやすくお伝えしますので、ぜひ最後までご覧いただき、安心・安全な発電所運営にお役立てください。
この記事では、実際にあり得るリスクと“誤解されやすいポイント”を整理。特に、太陽光発電に関わる事業者や設備管理者が知っておくべきセキュリティの本質について、最新の技術的視点からわかりやすく解説します。誤った情報に振り回されないためにも、実態に即した知識を身につけることが重要です。
 


 
目次
1.パワコンに「隠された通信機能」は存在する?
  結論:隠し機能は必ず見つけられる
2.サイバー攻撃で「大規模停電」は本当に起こせるのか?
  停電に必要な発電停止量を試算
  大規模停電の実現可能性が低い理由
3.本当に警戒すべき3つのサイバーリスクとは
4.まとめ:過度に恐れず、正しく備えることが重要
 


 
1.パワコンに「隠された通信機能」は存在する?
「海外製の機器には、仕様書にない通信機能が隠されている」という噂、気になりますよね。
技術的に言えば、半導体の設計段階で、仕様に記されていないWi-FiやBluetooth機能を組み込むことは“理論上は可能”とされています。しかし、重要なのは、どんなに巧妙に隠された通信機能でも、電波を発する限り必ず発見できるという事実です。
外部の電波を完全に遮断する「電波暗室」という専門施設で測定すれば、機器が発するあらゆる電波を精密に分析できます。
・どんな周波数の電波か
・どれくらいの強さか
・どんなパターンで通信しているか
これらは全て明らかになります。日本国内で販売される通信機器は電波法に基づく認証が必要で、その段階での検出も可能。結果として、意図的に隠された通信機能は国内市場で稼働する可能性は極めて低いといえます。
 
※ 電波暗室とは、外部からの電波の影響を受けず、かつ外部に電波を漏らさないようにシールドされた特殊な実験室のこと。
電磁波や電波に関する様々な実験を行うことができ、特に電子機器の電磁ノイズの評価や、アンテナや無線機器の試験に用いられます。
 


 
2.サイバー攻撃で「大規模停電」は本当に起こせるのか?
次に、「サイバー攻撃による大規模停電」のシナリオについて、具体的な数字で検証してみましょう。
 
停電に必要な発電停止量を試算
元記事で例として挙げられている東京電力管内では、夏のピーク時の電力需要が約5,000万kWです。電力の安定供給には通常10%程度の予備率が必要とされているため、意図的に停電を引き起こすには、この予備力である約500万kW以上の発電設備を同時に停止させる必要があります。
 
大規模停電の実現可能性が低い理由
この「500万kW以上の設備を同時に停止させる」というミッションは、太陽光発電へのサイバー攻撃では極めて困難です。その理由は以下の通りです。
・時間帯と天候の制約: 太陽光発電が電力供給の主力となるのは「よく晴れた日の日中」に限られます。
・メーカーの多様性: 全国の発電所が、同じメーカーの同じ機器を使っているわけではありません。攻撃者は多種多様なシステムに対応する必要があります。
・攻撃の検知: 一部の発電所で異常な停止が起これば、即座に検知され、電力会社や他の事業者が対策を講じます。短時間で大規模な攻撃を成功させるのは現実的ではありません。
これらの要因を考慮すると、太陽光発電へのサイバー攻撃による大規模停電の可能性は、限りなく低いと言えるでしょう。
 


 
3.本当に警戒すべき3つのサイバーリスクとは
大規模停電の心配は少ないとしても、セキュリティリスクがゼロというわけではありません。私たちが本当に警戒すべきなのは、より現実的な以下の3つのリスクです。
 
① 個別の発電所への攻撃
特定の発電所を狙い、発電を停止させたり、発電量データを改ざんしたりする攻撃です。事業者にとっては直接的な売電損失につながります。
 
② データの窃取
発電所の発電データや設備情報などが盗まれるリスクです。これらの情報が競合他社の手に渡る可能性も否定できません。
 
③ ランサムウェア(身代金要求型ウイルス)攻撃
発電所のシステムを乗っ取ってロックし、元に戻すことと引き換えに金銭を要求する攻撃です。これは太陽光発電に限らず、あらゆる業界で被害が拡大している深刻な脅威です。
 
これらのリスクは、「海外製だから危険」といった単純な話ではなく、インターネットに接続する全てのITシステムが共通して抱える課題です。重要なのは、ハードウェアの問題、通信の問題、そして日々の運用管理の問題を切り分け、それぞれに適切な対策を講じることです。
 


 
4.まとめ
今回は、太陽光発電のセキュリティに関する噂と真実を解説しました。
・パワコンの「隠された通信機能」は、電波を発する限り必ず検出可能であり、過度に恐れる必要はない。
・サイバー攻撃による「大規模停電」のシナリオは、様々な制約から実現可能性が極めて低い。
・本当に警戒すべきは、ランサムウェアやデータ窃取など、個別発電所を狙った現実的なサイバー攻撃である。
漠然とした噂に惑わされるのではなく、正しい知識を持って、自社の発電所を守るための具体的な対策を進めていくことが何よりも重要です。
 


 
情熱電力からのお知らせ
情熱電力では、太陽光発電設備の販売・施工だけでなく、完成後の保守・運用管理(O&M)のご相談も対応しています!
今回のブログでご紹介したように、太陽光発電所もITシステムの一つとして、適切なセキュリティ対策が不可欠です。
弊社では、遠隔監視システムの導入支援はもちろんのこと、お客様の運用状況に合わせたセキュリティ対策のご相談も承っております。
 
「うちの発電所のセキュリティは大丈夫だろうか?」「どんな対策をすれば良いか分からない」といったお悩みがございましたら、
ぜひお気軽に情熱電力までお問い合わせください。安心・安全な発電事業を全力でサポートいたします!
 
情熱電力のこのお知らせページでは、
情熱電力が注目した電気に関連した様々な事柄をピックアップして掲載させていただいております。
弊社では、随時、このページを更新して参りますので
ご興味を持たれた方はまたこのサイトにお越しいただければ幸いです。
 
それではまた!!
 
この記事に関連するページ(リンク)
・経済産業省 電力分野におけるサイバーセキュリティについて(https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/denryoku_gas/pdf/073_07_00.pdf
・スマートジャパン(ITmedia)連載:海外製パワコンは本当に危険なのか?(2)(https://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/2507/11/news036.html
 

【救急搬送18人】長野県に2日連続の熱中症警戒アラート!命を守るための節電&猛暑対策とは

 
熱中症対策色々
 
「避暑地のはずの長野県でも…」その言葉が、厳しい現実となって突きつけられています。環境省と気象庁は、昨日23日に今季初となる「熱中症警戒アラート」を長野県に発表。そして本日24日、2日連続での発令となりました。昨日23日には、飯田市で最高気温36.3度を観測し、県内8地点で猛暑日となる中、熱中症の疑いで少なくとも18人もの方が救急搬送される事態となっています。もはや他人事ではありません。この記事では、長野県の危機的な気象状況を踏まえ、私たちの命と暮らしを守るために不可欠な熱中症の具体的な対策を徹底解説します。自分や大切な家族を守るための知識を、ここで必ずアップデートしてください。
 


 
現実となった脅威。2日連続のアラートと救急搬送
昨日7月23日、長野県内には今シーズン初となる「熱中症警戒アラート」が発表されました。その言葉通り、県内は危険な暑さに襲われました。
 
最高気温(7月23日実績):飯田市南信濃で36.3度を記録。県内8地点で猛暑日(35度以上)に。
健康被害(7月23日実績):県内の消防によると、熱中症の疑いで少なくとも18人が救急搬送されました。原村では80代女性が屋外作業後に嘔吐し中等症とみられるなど、深刻な事態も発生しています。
 
そして本日24日も、環境省と気象庁は2日連続となるアラートを発令。長野地方気象台は各地の最高気温を以下のように予想しており、引き続き厳重な警戒が必要です。
長野市:35度
松本市:34度
飯田市:34度
諏訪市:31度
軽井沢町:29度
また、昨日は雷雨や降ひょうも発生し、長野市の野球場で行われる予定だったプロ野球BCリーグの試合が中止になるなど、猛暑以外の気象変動も私たちの生活に影響を及ぼし始めています。
 


 
【サインを見逃すな】熱中症の症状レベル別チェックリスト
実際に救急搬送される方が出ている今、熱中症のサインを知っておくことは自分と周りの人を守るために不可欠です。改めて確認しましょう。
 
レベルⅠ(軽症):現場での応急処置で対応可能
めまい、立ちくらみ
筋肉痛、足がつる(こむら返り)
汗が止まらない
 
レベルⅡ(中等症):病院への搬送が必要
頭痛、吐き気、嘔吐
体がだるい(倦怠感)、虚脱感
集中力や判断力の低下
 
レベルⅢ(重症):入院・集中治療の必要性
意識がない、意識がもうろうとする
けいれん
まっすぐ歩けない、走れない
体が熱い(高体温)
もし、レベルⅡ以上の症状が見られたり、軽症でも改善しない場合は、
絶対にためらわず救急車(119番)を呼んでください。
 


 
【即実践!】命を守るための熱中症対策アクション
「自分は大丈夫」という油断が、最も危険です。昨日18人の方が搬送された事実を重く受け止め、以下の対策を今日から徹底してください。
 
屋内での対策
1・エアコンをためらわずに使う
室温が28度を超えないように、適切にエアコンを使用しましょう。電気代が気になっても、命には代えられません。
 
2.こまめな水分・塩分補給
のどが渇く前に、コップ1杯の水を飲む習慣を。汗を多くかいた時は、スポーツドリンクや経口補水液で塩分も補給しましょう。
 
3.涼しい環境を作る
遮光カーテンやすだれを活用して、直射日光を防ぎましょう。扇風機やサーキュレーターで空気を循環させるのも効果的です。
 
屋外での対策
1.日中の外出を避ける
気温が最も高くなる10時~14時頃の外出は、できるだけ避けましょう。屋外での作業は特に危険です。
 
2.涼しい服装を心がける
通気性が良く、吸湿性・速乾性のある素材の服を選びましょう。色も熱を吸収しにくい白や淡い色がおすすめです。
 
3.日傘・帽子は必須アイテム
外出時は必ず日傘や帽子を使用し、物理的に日光を遮りましょう。
 
【もしもの時】熱中症が疑われる人を見かけたら
自分だけでなく、周りの人が熱中症の疑いがある場合、あなたの行動がその人の命を救うかもしれません。
 
1.涼しい場所へ避難
まずは日陰やクーラーの効いた室内など、涼しい場所へ移動させます。
 
2.体を冷やす
衣服をゆるめ、濡れたタオルやハンカチで体を拭いたり、うちわや扇子で風を送ります。特に、首の付け根、脇の下、足の付け根など、太い血管が通っている場所を冷やすと効果的です。
 
3.水分・塩分補給
意識がはっきりしている場合は、自分で水分を補給してもらいます。ただし、意識がもうろうとしている場合は、無理に飲ませると気道を詰まらせる危険があるため厳禁です。
 
4.医療機関へ
自力で水分が取れない、症状が改善しない場合は、すぐに救急車を要請してください。
 


 
まとめ
「避暑地」長野県で2日連続の熱中症警戒アラートが発令され、実際に救急搬送される方が相次いでいます。この事実は、猛暑がもはや特別な気象現象ではなく、私たちの日常に潜む重大なリスクであることを物語っています。
熱中症の正しい知識を身につけ、「エアコンの適切な使用」「こまめな水分補給」「日中の外出を控える」といった基本的な対策を徹底すること。そして、自分だけでなく、高齢者や子どもなど、周りの人へ気を配ること。対策は待ったなしです。一人ひとりの賢明な行動で、この危険な夏を乗り切りましょう。
 


 
情熱電力からのお知らせ
連日の猛暑を乗り切るためには、エアコンの適切な使用が欠かせません。しかし、実際に救急搬送のニュースに触れる一方で、上昇する電気料金にお悩みの方も多いのではないでしょうか。
 
情熱電力は、そんな皆さまの快適で安全な夏と、大切な家計を全力で応援します!
当社では、皆さまのライフスタイルに合わせた、お得でわかりやすい電力プランをご用意しております。電力会社を切り替えても、電気の品質や安定供給は今までと一切変わりません。変わるのは、毎月の「電気料金」だけです。
 
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賢く電気を使い、厳しい夏を快適に、そしてお得に乗り切りましょう。
 
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この記事に関連するページ
・環境省 熱中症予防情報サイト(https://www.wbgt.env.go.jp/
・気象庁 熱中症から身を守るために(https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/netsu.html
・厚生労働省 熱中症関連情報(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nettyuu/index.html
 
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洋上風力のメンテナンスが熱い!地方企業に広がる新たな仕事と未来性とは?

 

風力発電
画像:洋上風力ではないけれど、静岡県の海岸の風力発電

 
日経ビジネスに気になる記事がありました。
(出典:日経ビジネス 洋上風力のメンテナンス、地方企業が熱視線 2050年に要員2万人育成へ
 
地方の企業にとって、新たなチャンスが広がりつつあります。洋上風力発電の「メンテナンス」という分野で、地域に根ざした企業が活躍し始めているのです。大規模な建設は難しくても、運転開始後20年にわたって続く点検や保守なら、地元企業でも十分参入可能。特に長崎県五島市の企業は、社員3人からスタートして40人超にまで拡大。地元に人が集まり、収益が生まれ、持続可能なまちづくりにもつながる。さらに国は2050年までに約2万人の人材が必要と見込んでおり、研修施設の整備も進んでいます。
 


 
目次
1.洋上風力のメンテナンスが注目される理由
2.地方企業が活躍できるチャンス
3.実例:長崎県五島市の企業が急成長
4.洋上風力メンテナンスに必要な人材と研修施設
5.地元の未来を担う「地域に根ざした仕事」
 


 
1. 洋上風力のメンテナンスが注目される理由
洋上風力発電の平均運転期間はおよそ20年。その間、定期的な点検・補修が不可欠であり、資源エネルギー庁などの資料によれば、運営コスト全体の約4割がメンテナンスに充てられるとされています。つまり、それだけ安定的な仕事・収益が見込める分野だということです。
加えて、建設工事とは異なり、メンテナンスは地元企業でも手がけやすいという特性があります。発電事業者にとっても、地域との信頼関係を築くためには「地元にお金が落ちる」仕組みが不可欠です。
 


 
2. 地方企業が活躍できるチャンス
長崎県五島市の「イー・ウィンド」は、2008年に建設業から風力メンテナンス業に業態転換。3人から始まった社員数は、2025年5月には41人にまで拡大。本社社員の3分の1は移住者であり、地域に人を呼び込む好循環も生まれています。
また、2026年には五島市で大規模な洋上風力発電所が稼働予定で、同社がそのメンテナンス業務を受注する見通し。事業全体に占める売上割合は5〜10%に達する見込みです。
 


 
3. 実例:東京から移住して働く人も
イー・ウィンドの伊藤晃氏は、東京でアパレル業界に勤めながら電気関係の資格を取得し、44歳で転職。旅行で訪れた五島市に魅せられ、「再エネの仕事で地域に貢献したい」との思いで入社。今では100基以上の風車の遠隔監視を手がける中心メンバーです。
 


 
4. 洋上風力メンテナンスに必要な人材と研修施設
洋上風力メンテナンスには特殊なスキルと安全性の確保が求められます。風車のタワーは海面から約56mの高さ。作業員は改造輸送船から乗り移り、風車に登って作業を行います。
2023年の調査では、2050年には約2万人のメンテナンス人材が必要とされ、国内最大手・北拓(商船三井子会社)は北九州市に洋上風力の専門トレーニング施設を開設。日本唯一の洋上風車模型を使い、乗り移り訓練や救助訓練など、実践に近い環境で学ぶことが可能です。
 


 
5. 地元の未来を担う「地域に根ざした仕事」
風力メンテナンスは、単に技術職であるだけでなく、「地域のエネルギーインフラを守る」という社会的意義のある仕事。発電事業者にとっても、地元企業への業務発注は地域理解と信頼を得るカギです。
 


 
まとめ
洋上風力のメンテナンスは、地方企業にとってまさに“地元で続けられる仕事”の新モデルといえます。長期間にわたる安定的な仕事である上、移住者を呼び込む可能性や地域経済への好影響も大きい。再生可能エネルギーの普及には技術だけでなく「地域との共創」が欠かせません。今後さらに人材育成・安全訓練・制度整備が進めば、地方から再エネ産業の担い手がどんどん育っていくはずです。
 


 
情熱電力も地域企業として挑戦中
私たち情熱電力も、地方に根ざす企業として「地域に還元される仕組みづくり」を大切にしてきました。
まだまだ道半ばではありますが、地元長野の皆さま、そして再エネや電気に関心を持つ方々の信頼に応えられるよう、これからも努力と挑戦を続けてまいります。
 
情熱電力からのお知らせ
私たち情熱電力は、長野県松本市を拠点に、再生可能エネルギーや電力に関する情報発信・サービス提供を行っています。
「地元で電気のことを相談したい」「再エネの導入に関心がある」「地域に根ざした会社を応援したい」——そんな方はぜひ一度ご相談ください。
 
情熱電力へのコンタクトはコチラから
 
私たちは、これからももっと地元に貢献できる存在を目指して挑戦してまいります。
 
情熱電力のこのお知らせページでは、
情熱電力が注目した電気に関連した様々な事柄をピックアップして掲載させていただいております。
弊社では、随時、このページを更新して参りますので
ご興味を持たれた方はまたこのサイトにお越しいただければ幸いです。
 
それではまた!!
 

系統用蓄電池ビジネスが過熱!「空押さえ」問題と今後の新ルールを徹底解説

 
系統用蓄電池
 
スマートジャパンさんに、これからのエネルギービジネスを考える上で非常に興味深い記事が掲載されていましたので、今回はその内容を深掘りして調べてみました。
今、脱炭素社会のキーデバイスとして「系統用蓄電池」に大きな注目が集まっています。再生可能エネルギーの導入拡大に不可欠なこの技術ですが、その裏側でビジネス参入を目指す事業者が殺到し、電力系統への接続申し込みが急増。しかし、その多くが事業化に至らない「空押さえ」ではないか、という問題が深刻化しています。このままでは、本当に電気を使いたいデータセンターや他の事業者の接続が妨げられかねません。
この記事では、なぜ今、系統用蓄電池の接続申請が急増しているのか、深刻な「空押さえ」問題の実態、そして国が検討を始めた新しい接続ルールについて、ビジネスの観点から分かりやすく解説します。未来の電力網を支える蓄電池ビジネスの「今」と「これから」を一緒に見ていきましょう。
 
スマートジャパン(ITmedia)さんの記事:系統用蓄電池の接続検討が急増 受付量は1.1億kW超で「空押さえ」が課題に(https://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/2507/03/news038.html
 


 
目次
1.なぜ? 系統用蓄電池の接続申請が爆発的に増加中
 ・接続検討の受付量は1.1億kW超え!
 ・背景にある「補助金」と「オークション」
2.深刻化する「空押さえ」問題とは?
 ・事業化確度の低い申し込みが系統容量を圧迫
 ・投機目的の事業者も参入か
3.国はどう動く?系統接続の新ルールを先取り解説
 ・【対策1】手続きの規律を強化し、実効性を高める
 ・【対策2】「ノンファーム型接続」で、もっと速く、安くつなぐ
 ・【対策3】一般需要との「協調」で系統を賢く使う
4.まとめ:今後の系統用蓄電池ビジネスの展望
 


 
1. なぜ? 系統用蓄電池の接続申請が爆発的に増加中
今、日本の電力系統で大きな変化が起きています。再生可能エネルギーを安定化させる切り札として期待される「系統用蓄電池」の設置計画が、驚異的なペースで増加しているのです。
 
接続検討の受付量は1.1億kW超え!
資源エネルギー庁のデータによると、2025年3月末時点で電力系統への接続を検討する「接続検討」の受付量は、約1億1,300万kWに達しています。これは、日本の総発電設備容量の半分に迫るほどの規模です。
しかし、実際に電力会社と「接続契約」を結んだ量は約1,200万kW、さらに実際に系統に接続(連系)された量はわずか約23万kWに留まっています。この数字の大きなギャップが、現在の課題を象徴しています。
 
背景にある「補助金」と「オークション」
この申請急増の背景には、国による強力な後押しがあります。
・補助金制度: 系統用蓄電池の導入を支援する補助金の申請には、事前に電力会社からの「接続検討回答書」が必要です。
・長期脱炭素電源オークション: 将来の電力供給力を確保するためのオークション制度でも、蓄電池が対象となっており、応札には同様に接続検討が必要となります。
これらの制度を利用するために、多くの事業者が一斉に接続検討を申し込んでいるのが現状です。特に、補助金やオークションの締め切り前に申請が集中する傾向が見られます。
 


 
2. 深刻化する「空押さえ」問題とは?
申し込みが急増する一方で、大きな問題が顕在化しています。それが「空押さえ」です。
 
事業化確度の低い申し込みが系統容量を圧迫
接続検討の申し込みの中には、実際に事業化する確度が低い案件が多数含まれていると指摘されています。事業者は、より有利な(=工事費が安く、早期に接続できる)場所を探すために、複数の地点で同時に接続検討を申し込むケースが少なくありません。
系統の容量は、基本的に「契約申込順」で確保されます。確度の低い申し込みによって容量が仮押さえされてしまうと、本当に系統を利用したい他の蓄電池事業者や、近年急増しているデータセンターなどの大規模需要家が、接続できない事態に陥る恐れがあるのです。
 


 
3. 国はどう動く?系統接続の新ルールを先取り解説
こうした状況を受け、資源エネルギー庁は「次世代電力系統ワーキンググループ」で、接続ルールの見直しに向けた検討を開始しました。今後のビジネス環境を大きく左右する可能性のある、3つのポイントを見ていきましょう。
 
経済産業省 第3回 「次世代電力系統WG」(https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/saisei_kano/smart_power_grid_wg/003.html
 
【対策1】手続きの規律を強化し、実効性を高める
まずは、実効性のない申し込みを減らすためのルール強化です。例えば、接続検討の申し込み要件を厳格化したり、契約後の工事費負担金の支払い期限を明確にしたりすることで、安易な「空押さえ」を防ぐ狙いがあります。
 
【対策2】「ノンファーム型接続」で、もっと速く、安くつなぐ
現在、蓄電池の充電(順潮流)は、系統の容量が不足した場合に備え、大規模な増強工事が必要となる「ファーム型接続」が原則です。これには多大な時間とコストがかかります。
そこで、発電設備側(逆潮流)で既に導入されている「ノンファーム型接続」を、蓄電池の充電側にも導入することが検討されています。これは、系統が混雑した際には電力会社からの指令で充電を制限されることを前提に、系統の増強工事を待たずに速やかかつ低コストで接続を可能にする仕組みです。事業の不確実性は増しますが、初期投資を抑え、早期にビジネスを開始できるメリットは非常に大きいと言えるでしょう。
 
【対策3】一般需要との「協調」で系統を賢く使う
蓄電池は、電気を消費する「需要」の側面と、供給する「電源」の側面を併せ持ちます。この特性を活かし、他の需要家と協調することで系統を効率的に利用するアイデアも検討されています。
例えば、あるエリアで蓄電池が先に接続契約し、後から工場などの一般需要家が接続しようとして系統容量が足りなくなったとします。この時、両者が合意すれば、一般需要家が優先的な「ファーム型接続」、蓄電池が「N-1故障時(送電線のトラブル時)に充電を停止する」という条件付きの接続形態に「入れ替える」ことが可能になります。
これにより、系統の増強工事を回避し、社会全体として効率的なエネルギー利用が実現できます。
 


 
まとめ
今回は、過熱する系統用蓄電池の接続申請の現状と、それに伴う「空押さえ」問題、そして今後のルール変更の方向性について解説しました。
 
・現状: 補助金やオークションを背景に接続検討が急増し、1.1億kWを突破。
・課題: 事業化確度の低い「空押さえ」が横行し、真の需要家の接続を阻害。
・未来: 国は「規律強化」「ノンファーム型接続」「需要家との協調」を軸にルールを見直し、より効率的で実効性のある系統利用を目指している。
系統用蓄電池ビジネスは、脱炭素化に貢献する大きな可能性を秘めていますが、同時に国の政策や電力系統全体のルールに大きく影響される事業でもあります。今後、ノンファーム型接続のような新しい選択肢が生まれることで、ビジネスモデルも多様化していくでしょう。参入を検討されている方は、こうした制度の最新動向を常に注視し、変化に対応していくことが成功の鍵となります。
 


 
情熱電力からのお知らせ
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
系統用蓄電池ビジネスは大きなチャンスを秘めていますが、今回ご紹介したように、その制度は非常に専門的で、変化のスピードも速くなっています。
 
「自社の場合はどんな可能性があるのか?」「ノンファーム接続のような新しいルールをどう活用すればいいのか?」「そもそも何から始めれば…?」
このようなお悩みをお持ちではありませんか?
 
情熱電力では、エネルギーのプロフェッショナルとして、こうした複雑な制度や最新の業界動向を踏まえ、お客様一社一社に最適なエネルギーソリューションをご提案しています。
系統用蓄電池の導入支援はもちろん、自家消費型太陽光発電システムの構築や、日々の電気料金の最適化まで、エネルギーに関することなら何でもご相談ください。お客様のビジネスに情熱で貢献します。お気軽にお問い合わせフォームからご連絡ください。
 
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情熱電力の系統用蓄電池ビジネス関連過去記事ページ
【遊休地の救世主】使っていない土地が“収益源”に!系統用蓄電池の新提案
申し込み800万kW超!日本の系統用蓄電池ビジネスが爆発前夜。市場の”今”と未来の勝機を徹底解説
系統用蓄電池が稼ぐ時代へ!3つの電力市場を活用する最新ビジネスモデル
蓄電池の系統連系が早まる新制度 早期連系に向け追加対策 2025年4月に開始!
 


 
<連絡先>
株式会社情熱電力
長野県松本市大手2丁目1-4
info@jo-epco.co.jp
 

エアコンの電気代が【最大3割減】になる使い方とは?メーカー直伝の節電術で猛暑を乗り切ろう!

 
解説します。
 
やっぱり今年も暑い!!ですね・・・。
暑い日が続くとどうしても何かいい策はないものかと色々調べてしまいます。
というわけで、今回は猛暑を乗り切るエアコンの効果的な使い方をお知らせします。
 
気象庁の予報によると、今年の夏も全国的に平年より気温が高くなる見込みで、記録的な猛暑だった昨年に続き、厳しい夏となりそうです。連日のように発表される熱中症警戒アラートに、夏の電気代、そして寝苦しい熱帯夜のことを考えると、今から少し憂鬱な気分になっている方も多いのではないでしょうか。
「少しでも電気代を抑えたいけど、快適さも諦めたくない!」
そんな皆様に朗報です。実は、普段何気なく使っているエアコンも、ちょっとした使い方を工夫するだけで、消費電力をぐっと抑えることができるんです。
今回は、空調メーカーのダイキン工業株式会社が行った興味深い検証結果を元に、誰でも今日から実践できる「エアコンの効果的な節電術」を徹底解説します。この記事を読んで、お財布にやさしく、体にも快適な夏を手に入れましょう!
 


 
目次
1.【結論】節電のカギは「風向き」にあり!消費電力量が約3割も変わる!?
2.なぜ「水平」の風向きが節電につながるの?
3.どっちが正解?シーン別・エアコン節電術
  【風量設定】「弱」vs「自動」
  【温度か風量か】設定温度「-1℃」vs 風量「強」
  【就寝時】「つけっぱなし」vs「3時間タイマー」
  【機能】「冷房」vs「除湿(ドライ)」
4.意外な落とし穴 室外機に「濡れタオル」はNG?
5.まとめ|今日からできるエアコン節電アクションリスト
 


 
1. 【結論】節電のカギは「風向き」にあり!消費電力量が約3割も変わる!?
早速ですが、クイズです。エアコンの冷房を使う時、より節電になる風向きは「ななめ下」と「水平」、どちらだと思いますか?
 
正解は、「1. 水平」です。
 
ダイキン工業の検証によると、日中11時間(8:00~19:00)エアコンをつけっぱなしにした際の消費電力量は、以下のようになりました。
 
・風向き「ななめ下」: 3.76 kWh
・風向き「水平」: 2.77 kWh
 
驚くべきことに、風向きを「水平」にするだけで、消費電力量が約3割も削減される可能性があるという結果が出ています。
※住環境や気温などによって結果は変わります。
 


 
2. なぜ「水平」の風向きが節電につながるの?
「人に直接風が当たる『ななめ下』の方が効率的なのでは?」と思いますよね。実は、そこが節電のポイントです。
冷たい空気は、暖かい空気よりも重く、下にたまる性質があります。
 
風向き「ななめ下」の場合
床付近にばかり冷たい空気がたまり、天井付近には暖かい空気が残ってしまいます。エアコンの室内機は、高い位置で室温を検知しているため、「まだ部屋が涼しくなっていない」と勘違いし、余計なパワーで運転を続けてしまうのです。
 
風向き「水平」の場合
吹き出された冷たい風は、まず天井に沿って進み、自然に部屋全体を包み込むように降りてきます。これにより、室内の温度ムラが少なくなり、エアコンが効率的に運転できるため、少ない電力で快適な涼しさを実現できるのです。
 
ぜひ、今日からリモコンの風向き設定を「水平」にしてみてください。
 


 
3. どっちが正解?シーン別・エアコン節電術
風向き以外にも、節電につながるポイントはたくさんあります。ダイキンの検証結果を元に、よくある疑問を解決していきましょう!
 
質問:【風量設定】「弱」vs「自動」
答え:より節電なのは「自動」設定
 
一見、風量が弱い方が電力を使わないように思えますが、実は逆。「弱」運転だと、部屋が設定温度に達するまでに時間がかかり、結果的に電力消費の大きい「圧縮機」が長時間フル稼働してしまいます。「自動」設定なら、最初は強風で一気に部屋を冷やし、その後は最適な風量に調整してくれるため、トータルの消費電力を抑えることができるのです。


質問:【温度か風量か】設定温度「-1℃」vs 風量「強」
答え:より節電なのは風量「強」
 
「なんだか暑いな…」と感じた時、設定温度を1℃下げるのと、風量を「強」にするのでは、風量を強くする方が断然お得です。
設定温度を下げると、「圧縮機」のパワーが上がり、消費電力が大きく増加します。一方、風量を強くするための「ファン」が消費する電力は、圧縮機に比べるとごくわずか。体感温度は風速によっても下がるため、まずは風量を上げて涼しさを感じるか試してみましょう。


質問:【就寝時】「つけっぱなし」vs「3時間タイマー」
答え:快適な睡眠のためには「つけっぱなし」がおすすめ
 
熱帯夜にタイマーを設定して寝ると、運転が切れた後に室温と湿度が急上昇し、暑さで目が覚めたり、睡眠の質が低下したりする原因になります。ダイキンの検証でも、「切タイマー運転」ではエアコン停止後に暑さ指数(WBGT)が基準値を超えるレベルまで上昇することがわかっています。
健康のためにも、高めの温度(26~28℃)で朝まで「つけっぱなし」運転をすることが推奨されます。


質問:【機能】「冷房」vs「除湿(ドライ)」
答え:状況による使い分けが効果的
・部屋の温度を下げたい時 → 「冷房」
・湿度を下げてジメジメを解消したい時 → 「除湿(ドライ)」
 
どちらが電気代が安いかは、気温や湿度、設定によって異なるため一概には言えません。しかし、覚えておきたいのは**「湿度が下がると体感温度も下がる」**ということ。湿度が20%下がると、体感温度は約4℃も変わると言われています。
「設定温度は高めだけど、なんだか蒸し暑い…」という日は、除湿運転を試してみるのがおすすめです。
 


 
4. 【意外な落とし穴】室外機に「濡れタオル」はNG?
 
答え:「なし」の方が消費電力が少ない結果に
 
良かれと思って室外機の上に濡れタオルなどを置く行為。ダイキンの検証では、何も置かない方が消費電力が少ないという結果が出ています。これは、タオルが室外機の空気の吸い込み口や吹き出し口を塞いでしまい、運転効率を下げてしまった可能性が考えられます。室外機の周りには物を置かず、風通しを良くしておくことが大切です。
 


 
まとめ|今日からできるエアコン節電アクションリスト
今回のポイントをまとめます。賢くエアコンを使って、快適でエコな夏を過ごしましょう!
 
・風向きは必ず「水平」に設定!
・風量は「自動」運転が最も効率的!
・暑いと感じたら、温度を下げる前にまず「風量を強く」!
・熱帯夜はタイマーより「つけっぱなし」で快適な睡眠を!
・ジメジメする日は「除湿」をうまく活用!
・室外機の周りはスッキリさせて風通しを良く!
 


 
情熱電力からのお知らせ
日々の暮らしの中で、エアコンの使い方を少し工夫するだけで、電気代を効果的に節約できることをお分かりいただけたかと思います。
こうした日々の節約努力に加えて、ご家庭の電気料金プランそのものを見直すことで、さらに大きな節約効果が期待できることをご存知ですか?
私たち情熱電力では、お客様一人ひとりのライフスタイルや電気のご使用状況に合わせた、最適でお得な料金プランをご提案しています。現在の電気の使い方を変えずに、基本料金や単価を見直すだけで、年間の電気代が大きく変わることも少なくありません。
 
ますは、ご相談ください!!この夏を、もっと賢く、もっと快適に過ごすためのお手伝いをさせていただきます。
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株式会社情熱電力 https://jo-epco.co.jp/
 


 
この記事関連の参考ページ
・DAIKIN (https://www.daikin.co.jp/)← とっても参考になる情報がてんこ盛り!!
・環境省 熱中症予防情報サイト(https://www.wbgt.env.go.jp/)← ヤバい暑さの時には必見!!
 
情熱電力のこのお知らせページでは、
情熱電力が注目した様々な事柄をピックアップして掲載させていただいております。
弊社では、随時、このページを更新して参りますので
ご興味を持たれた方はまたこのサイトにお越しいただければ幸いです。
 
情熱電力の関連記事ページ
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【祝!世界一】地元の翼・FDAが定時運航率で世界一に!信州まつもと空港の誇り

 
信州まつもと空港 FDA
 
地元最大メディア信濃毎日新聞にうれしいニュースが載っていたのでお知らせします。
 
長野県松本市にある県営松本空港(信州まつもと空港)を拠点の一つとする航空会社、フジドリームエアラインズ(FDA)が、2025年6月の定時運航率で世界第1位に輝きました!
イギリスの航空情報関連会社OAGが発表したランキングによるもので、FDAの定時運航率は驚異の96.76%。これは、全便のうち定刻から15分以内に出発・到着した便の割合を示すもので、FDAが世界一になるのは、2018年11月、2025年4月に続いて3回目とのことです。
FDAの担当者は「飛行機が壊れないだけでなく、社員のチームワークと努力で得られた結果だ」とコメントしており、安全と定時性への強いこだわりが感じられますね。
 


 
【まめ知識】信州まつもと空港ってどんなところ?
ここで、私たちの地元の空の玄関口、信州まつもと空港について少しご紹介します。
実は、信州まつもと空港は日本の空港の中で最も標高が高い場所(標高657.5m)にあり、「日本で一番空に近い空港」とも呼ばれています。四方を美しい山々に囲まれたその景色は、まさに絶景です。
現在は、FDAによって札幌(新千歳)、神戸、福岡への定期便が運航されており、旅行やビジネスの重要な拠点となっています。
 
関連リンク
今回のニュースに関する詳しい情報は、FDAの公式サイトでご覧いただけます。
フジドリームエアラインズ(FDA)プレスリリース: https://www.fujidream.co.jp/company/press/doc/250710.pdf
 


 
情熱電力からのお知らせ
私たち情熱電力も、出張の際には信州まつもと空港とFDAを頻繁に利用させていただいています。今回の「定時運航率世界一」というニュースは、いつも安全で快適な空の旅を支えてくださっているFDAの皆様の努力の賜物と、心から敬意を表します。
これからも、地域の皆様の生活を支えるエネルギー企業として、同じく地域を盛り上げるFDAと信州まつもと空港を応援してまいります。
 
情熱電力のこのお知らせページでは、
情熱電力が注目した電気に関連した様々な事柄をピックアップして掲載させていただいております。
弊社では、随時、このページを更新して参りますので
ご興味を持たれた方はまたこのサイトにお越しいただければ幸いです。
 
それではまた!!
 

長野県白馬村で発見!ビル・ゲイツも注目する「天然水素」が日本のエネルギーを変える可能性とは?

 
長野県白馬村北アルプス
 
こんにちは!情熱電力です。
先日、エネルギーに関する非常に興味深い記事を見つけましたので、今回はその内容を掘り下げてご紹介したいと思います。
それは、地下で自然に発生する「天然水素」に関するニュースです。水素がクリーンなエネルギーとして注目されているのはご存知の方も多いかと思いますが、なんとその天然水素が、情熱電力の地元、ここ長野県の白馬村で観測されているというのです。
「ホワイト水素」や「ゴールド水素」とも呼ばれるこのエネルギーは、製造コストが非常に安くなる可能性を秘めており、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏が設立したベンチャーキャピタルも投資するなど、世界的な注目を集めています。私たちの足元に、日本のエネルギー問題を解決するかもしれない“宝”が眠っているとしたら…?考えただけでもワクワクしませんか?今回は、この夢のあるニュースについて詳しく見ていきましょう。
 


 
世界が熱視線!「天然水素」って一体なに?
まず、「天然水素」とは何でしょうか?
これは、私たちが工場などで作り出す水素とは違い、地下で自然に発生して溜まっている水素ガスのことです。これまで、水素は非常に軽く拡散しやすいため、ガス田のように一箇所にまとまって存在することは考えられていませんでした。
しかし、2018年に西アフリカのマリで大規模な天然水素の存在が確認されたことをきっかけに、世界中で研究や探査が活発化。未開発の国産エネルギー源として、一躍脚光を浴びることになったのです。
 


 
なぜそんなに注目されるの?ビル・ゲイツも投資する理由
天然水素が「夢のエネルギー」候補として注目される理由は、主にその圧倒的なコスト競争力にあります。
日経ビジネスの記事によると、天然水素の製造コストは、1キログラムあたり1ドル(約145円)未満になる可能性があるとされています。これは、天然ガスなどを改質して作られる一般的な「グレー水素」などよりも大幅に安くなる可能性を示しています。
さらに、産出時に二酸化炭素(CO2)をほとんど排出しないため、環境にも非常に優しいクリーンエネルギーです。この将来性に、ビル・ゲイツ氏だけでなく、三菱重工業や大阪ガスといった日本の大手企業も関連スタートアップに投資するなど、期待の高さがうかがえます。
 
参照元 日経ビジネス:ビル・ゲイツ氏も注目「天然水素」、白馬村でも観測 JOGMECが国産化へ調査(リンク)
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00332/062400106/
 


 
【希望の光】長野県白馬村と日本の可能性
そして、この話が私たち長野県民にとってがぜん面白くなるのが、「白馬村で天然水素が観測されている」という事実です。
天然水素は、地下深くにある「かんらん岩」といった鉄を多く含む岩石と水が高温で反応することで生成される、というメカニズムが有力視されています。実は、このかんらん岩は北海道などと共に日本国内にも分布しており、長野県もそのポテンシャルを秘めている場所の一つなのです。
この可能性を受け、日本のエネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は、2025年度中に国内で天然水素の埋蔵地を探る本格的な調査に乗り出すことを発表しました。まさに、日本のエネルギー自給に向けた壮大な宝探しが始まろうとしています。
 


 
夢だけじゃない…乗り越えるべき現実的な課題
もちろん、良い話ばかりではありません。天然水素はまだ世界でも商業生産の例がなく、専門家からは「黎明(れいめい)期にある」と指摘されています。
 
・コストは本当に安いのか?:ポテンシャルは高いものの、実際の採掘コストや精製コストがどれくらいになるかはまだ未知数です。
・技術的なハードル:水素は金属を脆くする「水素脆化(すいそぜいか)」という性質があるため、既存の採掘設備が使えない可能性や、材料の再検討が必要になります。
・輸送と貯蔵の難しさ:水素は宇宙で最も小さな分子であるため、パイプラインなどから漏れやすく、輸送や貯蔵が非常に難しいという最大の課題があります。
エネルギー問題に「魔法のつえ」はなく、この天然水素も実用化までには長い道のりが待っています。しかし、資源のほとんどを輸入に頼る日本にとって、国産エネルギーの可能性を探る一歩は非常に重要です。
 


 
長野県が果たす可能性と今後の注目点
白馬村をはじめとした長野県内には、鉄を多く含むかんらん岩などの地質が存在し、天然水素の生成に適した条件が揃っている可能性があります。これが本当に“国産エネルギー”の新たな柱になるのか。まずはJOGMECの調査進展と試掘の成果に注目が集まります。
 


 
まとめ
長野県白馬村で観測された「天然水素」。それは、私たちの足元に、日本のエネルギー安全保障を支えるかもしれない大きな可能性が眠っていることを示唆する、非常にロマンあふれるニュースです。
もちろん、実用化には多くの課題があり、すぐに私たちの生活が変わるわけではありません。しかし、来年度から始まるJOGMECの調査によって、そのポテンシャルが少しずつ明らかになっていくでしょう。
もしかしたら未来の教科書に、「日本のエネルギー自給は、長野県から始まった」と書かれる日が来るかもしれません。私たち情熱電力も、この希望あふれる未来のエネルギーに、引き続き注目していきたいと思います。
 


 
情熱電力からのお知らせ
長野県発のエネルギーに新たな可能性が見えてきました。
今回の天然水素のように、エネルギーの世界は常に新しい技術や可能性に満ちています。情熱電力は、こうした未来のエネルギー動向にも常にアンテナを張りながら、今、お客様にできる最善の選択肢をご提案し続けることをお約束します。
地元・長野の未来のエネルギーについて、ご一緒に考えてみませんか?
 
▶ お問い合わせ・ご相談はこちら
 
記事の内容に関連するページ(リンク)
・独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)
https://www.jogmec.go.jp/index.html
・資源エネルギー庁 水素社会実現に向けた取組(https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/advanced_systems/hydrogen_society/