信濃毎日新聞に気になる記事があったので調べてみました。
「豪雪地帯での太陽光発電を後押し、長野県が事業者に補助 雪が積もりにくい設置法の検証ふまえて」
信濃毎日新聞デジタル 5月17日
長野県飯山市で、傾斜60度以上の雪深い場所に設置された太陽光パネルが、冬でも十分な発電量を確保できることが実証されました。積雪地では「太陽光は向かない」と考えていた方にとって、これは大きな朗報です。こうした結果を受け、長野県では太陽光発電のさらなる普及を目指して、県内全域で補助事業を開始しました。
特に北信地方などの豪雪地域でも、適切な設計や設置方法を採ることで、安定的な発電が可能になることが明らかになってきました。本記事では、その実証結果とともに、長野県の補助内容や今後の展開について解説していきます。
目次
1.雪国でも発電はできるのか?実証結果から見る可能性
2.長野県の補助事業とは?対象や支援内容を解説
3.豪雪地で太陽光を設置するための工夫とポイント
4.普及促進に向けた県の戦略と再エネビジョン
5.太陽光導入を考える方へのアドバイス
1. 雪国でも発電はできるのか?実証結果から見る可能性
長野県飯山市の住宅で、屋根に設置された太陽光パネルの傾斜を60度以上にすることで、冬場でも雪が自然と落ち、年間を通じて安定的な発電が可能であることが確認されました。
この実証は、一般社団法人 太陽光生活研究所が2024年度に行ったもので、豪雪地でも適切な角度と設計を採れば、十分な電力を得られることが裏付けられました。
2. 長野県の補助事業とは?対象や支援内容を解説
長野県では2050年度までに県内の温室効果ガス排出量を実質ゼロにすることを目指す「県ゼロカーボン戦略」を掲げています。その中間目標として、県内の住宅屋根に太陽光発電を導入する件数を2030年度までに22万件に拡大する計画を立てており、2023年末時点では約10万件余の設置実績があります。
こうした背景から、県は再生可能エネルギー導入促進に向けた補助事業を実施しており、特に注目されているのが「雪国太陽光設置モデル創出事業」です。
これは、冬季の積雪の多い地域でも太陽光発電を安定的に稼働させるための設計・工法を実証し、そのノウハウを県内全域に普及させることを目的としています。
この事業では、次のような支援が提供されます:
・雪国仕様の太陽光発電システムの設置に対して最大10万円の補助
・設置工法や発電効率、維持管理方法などのノウハウ蓄積と公開
・地域特性に合ったモデル事例の創出と公表
詳しくは長野県公式サイトの「雪国太陽光設置モデル創出事業のページ」をご確認ください。
3. 豪雪地で太陽光を設置するための工夫とポイント
豪雪地帯では、発電パネルの角度と設置場所が重要です。今回の実証でも用いられた「60度以上の傾斜」は、雪が自然に滑り落ちる設計として有効であるとされます。加えて、パネルの高さを確保したり、融雪ヒーターの併用も検討材料となります。
また、落雪による周囲への影響も考慮する必要があります。
4. 普及促進に向けた県の戦略と再エネビジョン
長野県は、2050年度までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにする「ゼロカーボン戦略」を掲げ、その柱のひとつとして住宅用太陽光発電の普及拡大を位置づけています。
県が示した目標では、2030年度までに県内の住宅屋根への太陽光発電の設置件数を22万件に拡大する計画です。これは、2023年末時点での約10万件から倍以上に増やす大きな目標です。
これに先立つ2021年度末時点では、長野県内の住宅用太陽光発電の導入件数は約9万件とされており、ここ数年で着実に伸びてきています(出典:環境省資料)。
また、県では豪雪地でも安定稼働する設置方法を実証・普及させるため、「雪国太陽光設置モデル創出事業」も展開。特に北信地方など積雪地域への対応に力を入れ、県内全域での導入を促しています。
目標達成に向けて、今後も補助制度の拡充や施工ガイドラインの整備、モデル地区の創設など、段階的な施策が展開されていく予定です。雪国であっても、再エネの主力として太陽光が“当たり前”になる社会を目指し、行政と民間が一体となった取り組みが進んでいます。
5. 太陽光導入を考える方へのアドバイス
「雪が多いからうちは無理」とあきらめていた方も、今回の実証結果や県の支援制度を知れば、新たな選択肢が見えてくるかもしれません。まずは専門家や施工業者に相談し、ご自宅に最適な設計や設備を検討することが大切です。
補助制度は申請期限が設けられているため、早めの情報収集と手続きがおすすめです。
まとめ
太陽光発電は「晴れた地域向け」というイメージが強いかもしれませんが、実際は雪国でも十分な発電が可能であることが実証されています。長野県が行う補助事業は、そうした地域特性をふまえた後押しとして非常に心強いものです。
地域で再生可能エネルギーを広げる一歩として、今こそ太陽光の導入を前向きに検討してみてはいかがでしょうか。
情熱電力からのお知らせ
情熱電力では、長野県の補助事業を活用した太陽光発電の導入をご検討の方へ、無料のご相談サービスを行っており
長野県の北信・東信・中信・南信と太陽光発電設備を設置した実績がありますので
「自宅が雪国だけど大丈夫?」「補助金の申請方法は?」といった疑問にも丁寧にお答えいたします。
地元密着の電力会社として、再エネを“わかりやすく、やさしく、つづけられる形”でご提案いたします。お気軽にお問い合わせください。
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