
「リチウムイオン電池による火災982件」という気になる見出しの記事があったので調べてみました。私たちの生活に欠かせないモバイルバッテリーやスマートフォンですが、実はその便利さの裏側で火災事故が右肩上がりに増えていることをご存知でしょうか?消防庁の最新調査によると、2024年の火災件数は前年比約1.3倍にまで膨れ上がっています。
「自分は大丈夫」と思っていても、ちょっとした衝撃や誤った充電、あるいは安易な廃棄が、取り返しのつかない事故を招くかもしれません 。今回は、最新の調査データに基づいた火災の実態と、今日から実践できる「安全な使い分け・捨て方」のポイントを分かりやすくまとめました。大切な家族や住まいを守るために、ぜひ最後までチェックしてください。
目次
1. リチウムイオン電池の火災件数が過去最多を更新中
消防庁が全国の消防機関から報告された火災結果をまとめたところ、リチウムイオン電池等から出火した火災は急増していることが判明しました。
以下の表は、過去数年間の火災件数の推移です。
| 調査期間 | 火災件数 |
|---|---|
| 令和4年(1〜12月) | 601件 |
| 令和5年(1〜12月) | 739件 |
| 令和6年(1〜12月) | 982件 |
| 令和7年(1〜6月) | 550件 |
※このデータは、廃棄されたリチウムイオン電池等を回収中の塵芥車およびごみ処理関連施設から出火した火災を除いた件数です。
都道府県別で見ると、令和6年度は東京都が247件と突出しており、次いで大阪府(98件)、埼玉県(59件)となっています。都市部を中心に、生活家電やモバイル端末の普及に伴ってリスクが拡大している現状が伺えます。
2. 要注意!出火原因になりやすい「3大製品」とリスク
令和6年の調査では、製品別で「モバイルバッテリー」が全体の約3割を占め、最多となりました。製品によって火災を招く「引き金」が異なる点に注意が必要です。
・モバイルバッテリー(290件)
┗ 主な原因:
落下などの外部衝撃(28件)、炎天下の車内放置などの高温下での使用・保管(27件)、初期不良などの製品の欠陥(17件)
・電動工具(89件)
┗ 主な原因:
安価な非純正バッテリーの使用(39件)が圧倒的に多くなっています。
・携帯電話機・スマホ(85件)
┗ 主な原因:
自己修理などによる分解(31件)や、外部衝撃(23件)が上位です
特にモバイルバッテリーについては、原因不明とされるケースも多い(135件)ため、「異変を感じたら使わない」という徹底した意識が必要です。
3. ごみ収集車が燃える?「捨て方」の不備が招く二次被害
家庭での火災だけでなく、廃棄時のトラブルも深刻化しています 。リチウムイオン電池を一般ごみに混ぜて排出すると、ごみ収集車や処理施設で圧縮された際に発火し、大規模な火災を招く恐れがあります。
・令和6年の廃棄物関連火災: ごみ処理施設で96件、塵芥車(ごみ収集車)で84件の火災が発生しました。
・正しい捨て方: 電池本体にある「リサイクルマーク」を確認しJBRC登録の排出協力店や協力自治体へ持ち込んで!
・注意: 海外製品の中には回収責任を怠っているものもあり、安易に購入すると廃棄時に困ることがあります。
4. 今すぐ見直したい!安全に使うためのチェックポイント
電池工業会(BAJ)が推奨する「安全で正しい使い方」から、特に重要なポイントを厳選しました。
・物理的ダメージを避ける: 釘を刺す、踏みつける、投げつけるといった強い衝撃を与えない。
・環境に注意: ストーブのそばや炎天下の車内など、高温になる場所に放置・充電しない。
・非純正品に手を出さない: 必ず純正の電池や指定された充電器を使用する。
・異変に敏感になる: 膨らんでいる、変な臭いがする、熱すぎると感じたら直ちに使用を中止する。
・廃棄の準備: 捨てる際は、端子を絶縁テープで保護し、ショートを防ぐ。
5. まとめ:正しい知識で「エネルギー」を味方に
リチウムイオン電池は私たちの暮らしを豊かにしてくれる素晴らしいエネルギー源ですが、一歩間違えれば凶器にもなり得ます。
・購入時: 回収・リサイクルが保証されている製品(国内メーカーやJBRC会員企業の製品)を選ぶ。
・使用時: 衝撃を与えず、高温を避け、異変があればすぐに使用を止める。
・廃棄時: 一般ごみに混ぜず、適切な回収先へ出す。
これらを徹底するだけで、火災リスクは大幅に抑えられます。もう一度、身の回りのバッテリーの使い方を見直してみませんか?
この記事に関連するページ
・総務省 消防庁:リチウムイオン電池等から出火した火災の調査結果の公表
・一般社団法人JBRC:公式Webページ お近くのリサイクル拠点を検索できます。
・一般社団法人電池工業会:リチウムイオン二次電池の安全で正しい使い方
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