地球の地下には高熱のマグマがあり、マントルなどの対流などによって、その熱が地表に伝えられます。
その熱が再生可能な地球内部のエネルギー、地熱です。
地熱発電は、地中深くにあるマグマによって熱せられた地下水の水蒸気と熱水を、
何千メートルにもなる蒸気井で取り込み、その蒸気でタービンを回して発電します。
世界初の地熱発電は1900年代初めにイタリアで作られたそうです。
日本では1966年、岩手県に最初の本格的な地熱発電所が作られました。
日本は世界有数の火山国で、日本の地熱資源量はなんと世界第3位。
環太平洋火山帯という火山の集積地帯に位置していることもあり、日本は世界有数の地熱資源国なのです。
しかし一方で日本の地熱発電は、2017年の電源構成全体の0.2%にとどまっています。
地熱発電は、
・天候に左右される太陽光発電や風力発電や、水不足になることもある水力発電に比べ、安定的に発電できる。
・CO2排出量がほぼゼロ。
・他の再エネに比べ発電コストが低い。
・電力価格が燃料市場に左右されない。
などのメリットがあります。
その一方で、探索・開発に時間がかかり開発コストが高く、
また、利用に適した地域の約8割が国立公園内にあり開発が規制されていたり、
温泉街に近いために建設しにくいという理由などで、
日本の電源構成の地熱発電の占める割合は低いのが現状のようです。
投稿者: webadmin
風力発電の仕組み
風の強い地方では、昔から粉を挽いたり水を汲み上げたりするのに、風車が使われました。
初めて風力発電のベースとなる風車ができたのは、10世紀ごろのイスラム圏からだったようです。
そこから西に遠征にする旅人や十字軍により、ヨーロッパやアジアに伝えられたと言われています。
風力発電は、風車が風をうけて回転することで発電機を回転させて電気が作られます。
自然がつくり出す風の運動エネルギーをそのまま利用するので燃料が必要なく、温室効果ガスや有害物質が出ません。
さらに、風力発電は電力への変換効率が高く、風によるエネルギーの約40%を電力に変換できるそうです。
しかし、風力発電は風が吹いている時しか発電ができないので、発電量が一定ではないというデメリットがあります。
風が弱すぎると発電量は低下してしまいますし、逆に、風が強すぎるときは安全確保のために、風車の回転(発電)を停止することもあるそうです。
また、陸地に作る場合は特に風車が回る際に出る低周波や機械音が騒音問題となることもあります。
日本は世界で6番目の広さを誇る海を有しています。
「洋上風力発電」は、その広さを利用して風力発電施設を筏で浮かべていかりで固定したり、
風車の基礎を海底に固定し、そこで発電が行われます。
建設にはまだまだ課題もあるようですが、
洋上風力発電は、陸地に比べると風の乱れが少なく強い風が安定的に得られると期待できます。
バイオマス発電の仕組み
バイオマスとは、「バイオ(生物)」と「マス(量)」を組み合わでできた言葉で、
動植物などから生まれた生物資源の総称です。
バイオマス資源には、間伐材・おがくずなどの「林業廃棄物」
もみ殻やサトウキビの搾りカスなどの「農業残渣」
牛・豚・ニワトリの糞などの「畜産廃棄物」
解体業者や土木業者から出る「建築廃材」
食品加工廃棄物や水産加工残渣
下水汚泥、生ごみや使用済みの油など「生活廃棄物」等々さまざまな種類があります。
バイオマス発電では、これらの生物資源を「直接燃焼」したり、
微生物を使ってメタンなどに「ガス化」するなどして発電します。
未活用だった廃棄物を燃料とするバイオマス発電は、廃棄物の再利用やゴミ減少につながります。
また、家畜排泄物、稲ワラ、林地残材など、国内の農産漁村に存在するバイオマス資源を活用することにより、
農産漁村の自然循環の保全にもなります。
家畜排泄物や生ゴミなど、捨てていたものを資源として活用することで、
地域環境の改善にもつながると考えられます。
波力発電の仕組み
波力発電とは、海の波を利用して電力を得る発電方法です。
波力発電の方法には、振動水柱型、可動物体型、越波型、ジャイロ式の4つがあります。
振動水柱型波力発電は、発電装置の中にある空気室と呼ばれる箇所に海水が流れ込み、
海面の上下運動によって空気が押し出されます。押し出された空気が風となり、タービンが回転し発電されます。
可動物体型波力発電は、タービンを用いずに波エネルギーを振り子の運動エネルギーに変換し、油圧モーターを回転させて発電します。
越波型波力発電は、貯留池の水面と海面の高低差を利用してタービンを回転させ発電します。
ジャイロ式波力発電は、高速で回転させた円盤を大きな浮きの上に置きます。
すると波に揺られて傾きますが、このとき「ジャイロ効果」によって、円盤をまっすぐに保とうとする回転運動が生まれます。
波で揺らすだけで発電機を回せるため、高い効率が実現できるのです。
あまり聞きなじみのない波力発電ですが、実は1970年代ごろから注目されるようになりました。
そのきっかけはオイルショックです。
世界的に石油を含めた化石燃料への危機感が高まり、代替エネルギーに注目が集まりました。
その際に、太陽光発電や風力発電と同様に波力発電も注目を浴び、研究開発が進められるようになりました。
世界で初めて波力発電を実用化させたのは、なんと日本人、益田善雄氏(1925-2009)という方です。
益田氏が1964年に航路標識ブイの電源として初めて発電に成功し、
この装置を搭載した益田式航路標識ブイが翌年海上保安庁に採用されて、
これが世界で初めて実用化された波力発電装置となったそうです。
潮力発電・潮汐発電の仕組み
潮汐流(潮汐による海水の移動)が持つ運動エネルギーを電力に変える潮力発電(ちょうりょくはつでん)、潮汐発電(ちょうせきはつでん) というのもあります。
地球の自転や月の公転に伴って海水が満ち引きします。
湾を堤防で閉め切り、潮の満ち引きに合わせて開放したりして湾の内側と外側の海面の高低差を作り、それにより水の流れを作りだしその力でタービンを回して発電します。
海水を利用する発電には、他にもあります。
黒潮など潮の流れを利用して海中浮遊式の海流発電装置が海流エネルギーによりタービンを回転させ発電する『海流発電』。
温かい海面と深海との温度差を利用して発電する『海洋温度差発電』。
淡水と海水(塩水)の性質を利用した「塩分濃度差発電」などの研究も進められているそうです。
日本は排他的経済水域第6位という海洋国であり、海洋再生可能エネルギーについて大きなポテンシャルを有しているのです。
太陽光発電と宇宙太陽光発電
再エネの中でも広く普及している太陽光発電は、
半導体に光を当てると電気が生まれる「光電効果」という仕組みで発電します。
半導体に太陽光があたると、電子が光のエネルギーを吸収して動きだします。
このとき、2箇所の電極を導線で結ぶと、電流が流れます。
エネルギーを抱えた電子が動き出して仕事をし、半導体に戻るサイクルを繰り返して、電力が供給されるのです。
太陽光発電は、発電するときにCO2を出さないことが最大の魅力です。
空気を汚さず、騒音もなく、メンテナンスが簡単であるため、世界中のあらゆる場所で導入されています。
デメリットは、発電量が天候に左右される、日没後は発電できないといった欠点があります。
そこで、天候の影響を受けない宇宙空間での太陽光発電『宇宙太陽光発電』というのも、実用化に向けて動き出しています。
「宇宙太陽光発電システム(SSPS:Space Solar Power System)」は、
米国をはじめ先進国が研究開発に取り組んでいる次世代の再生可能エネルギー技術です。
SSPSとは、「宇宙空間において、太陽光エネルギーをマイクロ波またはレーザー光に変換して地球に伝送し、電力として利用するシステム」です。
日本では小惑星探査機の「はやぶさ」で有名なJAXA(宇宙航空研究開発機構)が中心になってSSPSの中核技術を開発中ということです。
2030年代にMW(メガワット)級のSSPSを実用化することが国の目標で、地上の実証試験が本格的に始まっているそうです。
再生不能エネルギー
使えばなくなる資源を使うエネルギーを「再生不能エネルギー」というそうです。
石油や石炭、天然ガスやウランがそれにあたります。
石油や石炭、天然ガスといった動植物の死骸などが何億年もの長い長い年月の間に変化してできた化石燃料はあとどのくらい利用することができるのでしょうか。
また原子力発電に使われるウランはあとどのくらいの埋蔵量があるのでしょう?
エネルギー資源確認埋蔵量とは、現時点で確認されている経済的、合理的な範囲で採掘可能なそれぞれの資源の埋蔵量を年間の生産量で割ったもので、「このまま使い続けるとあと何年資源を採取できるか」という数字です。
このエネルギー資源確認埋蔵量は、石炭が約100年、石油、天然ガスは50年ほどと見られています。ウランについてはいろいろな意見もあるようですが十分にあるとはいえないという見解もあるようです。
今後、新たな油田や鉱山が発見されたり、技術革新によってこの数字が変わっていく可能性はありますが、化石燃料がいつかは尽きてしまう「限りある資源」であることに変わりはなさそうです。
世界と日本の発電方法
2015年のIEA(国際エネルギー機関)の調査によると、
世界全体における電力のエネルギーは、石炭が39.2%、石油が4.1%、天然ガスが22.8%、
原子力が10.6%、水力が16.3%、地熱が0.3%、太陽光が1.0%、太陽熱が0%、風力が3.4%、
潮力が0%、バイオマスが1.8%、廃棄物が0.4%、その他が0.1%。
世界全体の傾向としては、パリ条約の締結により化石燃料である石炭を減らす動きがありますが、
日本は原子力発電が2009年の東日本大震災以降、急激に減少し、天然ガスや石炭などの火力発電量が増加しています。
原子力発電に関しては、日本の東日本大震災での被害以降は、ドイツやベルギー、スイスが期限付きで原子力発電廃止、
スペインやフランスも原子力発電を減少させるという考えになってきました。
そして、注目されているのが再生可能エネルギーです。
経済大国となった中国やインドは、石炭の火力発電による大気汚染問題があるので、
石炭を減らし太陽光発電と風力発電を広げていく計画があるようです。
日本の発電の主要電源は、1965年頃までは水力、1973年の第一次オイルショックまでは石油、
そしてその後は石油に変わって石炭とLNG、そして原子力が担っていました。
2016年時点で、割合が最も大きなものがLNGで42.2%、その他、石炭と石油を合わせた火力発電で、
実に83.8%を占めています。
日本の歴史の長い水力発電は一般水力と揚水発電を合わせて7.6%。
一方、期待されている再生可能エネルギーは6.9%でした。
その後、これからどのように変化していくのでしょうか。
部屋干しの生乾き臭対策 その2
洗濯前のお洗濯物もモラクセラ菌が増殖してしまいます。
よごれた洗濯物を、洗濯カゴではなく洗濯槽の中にポイッと入れてしまうというかたもいらっしゃるのではないでしょうか?
汗やホコリでよごれた洗濯物を、洗濯槽の中に閉じ込めてしまうと、中で蒸れてモラクセラ菌が増殖して【4メチル3ヘキセン酸】という生乾き臭が出てきてしまうのです。
洗濯物は直接洗濯槽には入れず穴がたくさんある洗濯カゴを用意して、その中に入れるようにしましょう。
洗濯カゴは洗濯槽の中よりは通気性が良いので、モラクセラ菌もあまり増殖しないそうです。
さらに、週末などにまとめてお洗濯されるという方は、タオルなど濡れたものと濡れていないものを別々の洗濯カゴに入れておき、
なるべく濡れたものだけでも早くお洗濯するといいようです。
生乾き臭は乾いている時よりも濡れた時に強く臭いを感じるので、洗濯物を取り込んだ時には臭わなくても、濡れた顔をタオルで吹くと湿るので臭いが出てくるのです。
ついてしまった生乾き臭には酸素系漂白剤を使用するといいようです。
部屋干しの生乾き臭対策
生乾き臭の原因は、モラクセラ菌という常在菌が増殖する経過で出す排泄物だそうです。
モラクセラ菌は、水分と皮脂をエサにして増殖するので、
洗濯物の皮脂をしっかりと取り除くことと、早く乾かすことが生乾き臭対策になります。
皮脂は35℃から溶け始めるそうなので、洗濯の際に35~40度のお湯を使うとより皮脂を落とすことができます。
脱水時間は普段よりも長めにするといいようです。
干す時の工夫としては、前回もご紹介しましたように部屋干しした洗濯物の下にくちゃくちゃに丸めた新聞紙を置き、
さらに扇風機などで洗濯物に風を当てるとより早く乾きます。
洗濯してから5時間以内に渇くようにすると生乾き臭が発生しないそうです。