本当に危ない?太陽光発電へのサイバー攻撃で大停電!?その噂、技術的に検証します!

 
サイバー攻撃
 
スマートジャパンさんに「太陽光発電へのサイバー攻撃で大規模停電は可能?」という気になる記事があったので、私たち情熱電力もその真偽を調べてみました。「海外製のパワコンには、秘密の通信機能が隠されているのでは?」「サイバー攻撃で日本中が大停電に陥るかもしれない…」そんな不安を耳にすることがあります。太陽光発電事業に携わる方なら、一度は気になったことがあるのではないでしょうか。この記事では、そうした漠然とした不安の正体を、技術的な視点から一つひとつ丁寧に解説していきます。巷で囁かれる噂は本当なのか、そして、私たちが本当に備えるべきセキュリティリスクとは何なのか。専門的な内容を分かりやすくお伝えしますので、ぜひ最後までご覧いただき、安心・安全な発電所運営にお役立てください。
この記事では、実際にあり得るリスクと“誤解されやすいポイント”を整理。特に、太陽光発電に関わる事業者や設備管理者が知っておくべきセキュリティの本質について、最新の技術的視点からわかりやすく解説します。誤った情報に振り回されないためにも、実態に即した知識を身につけることが重要です。
 


 
目次
1.パワコンに「隠された通信機能」は存在する?
  結論:隠し機能は必ず見つけられる
2.サイバー攻撃で「大規模停電」は本当に起こせるのか?
  停電に必要な発電停止量を試算
  大規模停電の実現可能性が低い理由
3.本当に警戒すべき3つのサイバーリスクとは
4.まとめ:過度に恐れず、正しく備えることが重要
 


 
1.パワコンに「隠された通信機能」は存在する?
「海外製の機器には、仕様書にない通信機能が隠されている」という噂、気になりますよね。
技術的に言えば、半導体の設計段階で、仕様に記されていないWi-FiやBluetooth機能を組み込むことは“理論上は可能”とされています。しかし、重要なのは、どんなに巧妙に隠された通信機能でも、電波を発する限り必ず発見できるという事実です。
外部の電波を完全に遮断する「電波暗室」という専門施設で測定すれば、機器が発するあらゆる電波を精密に分析できます。
・どんな周波数の電波か
・どれくらいの強さか
・どんなパターンで通信しているか
これらは全て明らかになります。日本国内で販売される通信機器は電波法に基づく認証が必要で、その段階での検出も可能。結果として、意図的に隠された通信機能は国内市場で稼働する可能性は極めて低いといえます。
 
※ 電波暗室とは、外部からの電波の影響を受けず、かつ外部に電波を漏らさないようにシールドされた特殊な実験室のこと。
電磁波や電波に関する様々な実験を行うことができ、特に電子機器の電磁ノイズの評価や、アンテナや無線機器の試験に用いられます。
 


 
2.サイバー攻撃で「大規模停電」は本当に起こせるのか?
次に、「サイバー攻撃による大規模停電」のシナリオについて、具体的な数字で検証してみましょう。
 
停電に必要な発電停止量を試算
元記事で例として挙げられている東京電力管内では、夏のピーク時の電力需要が約5,000万kWです。電力の安定供給には通常10%程度の予備率が必要とされているため、意図的に停電を引き起こすには、この予備力である約500万kW以上の発電設備を同時に停止させる必要があります。
 
大規模停電の実現可能性が低い理由
この「500万kW以上の設備を同時に停止させる」というミッションは、太陽光発電へのサイバー攻撃では極めて困難です。その理由は以下の通りです。
・時間帯と天候の制約: 太陽光発電が電力供給の主力となるのは「よく晴れた日の日中」に限られます。
・メーカーの多様性: 全国の発電所が、同じメーカーの同じ機器を使っているわけではありません。攻撃者は多種多様なシステムに対応する必要があります。
・攻撃の検知: 一部の発電所で異常な停止が起これば、即座に検知され、電力会社や他の事業者が対策を講じます。短時間で大規模な攻撃を成功させるのは現実的ではありません。
これらの要因を考慮すると、太陽光発電へのサイバー攻撃による大規模停電の可能性は、限りなく低いと言えるでしょう。
 


 
3.本当に警戒すべき3つのサイバーリスクとは
大規模停電の心配は少ないとしても、セキュリティリスクがゼロというわけではありません。私たちが本当に警戒すべきなのは、より現実的な以下の3つのリスクです。
 
① 個別の発電所への攻撃
特定の発電所を狙い、発電を停止させたり、発電量データを改ざんしたりする攻撃です。事業者にとっては直接的な売電損失につながります。
 
② データの窃取
発電所の発電データや設備情報などが盗まれるリスクです。これらの情報が競合他社の手に渡る可能性も否定できません。
 
③ ランサムウェア(身代金要求型ウイルス)攻撃
発電所のシステムを乗っ取ってロックし、元に戻すことと引き換えに金銭を要求する攻撃です。これは太陽光発電に限らず、あらゆる業界で被害が拡大している深刻な脅威です。
 
これらのリスクは、「海外製だから危険」といった単純な話ではなく、インターネットに接続する全てのITシステムが共通して抱える課題です。重要なのは、ハードウェアの問題、通信の問題、そして日々の運用管理の問題を切り分け、それぞれに適切な対策を講じることです。
 


 
4.まとめ
今回は、太陽光発電のセキュリティに関する噂と真実を解説しました。
・パワコンの「隠された通信機能」は、電波を発する限り必ず検出可能であり、過度に恐れる必要はない。
・サイバー攻撃による「大規模停電」のシナリオは、様々な制約から実現可能性が極めて低い。
・本当に警戒すべきは、ランサムウェアやデータ窃取など、個別発電所を狙った現実的なサイバー攻撃である。
漠然とした噂に惑わされるのではなく、正しい知識を持って、自社の発電所を守るための具体的な対策を進めていくことが何よりも重要です。
 


 
情熱電力からのお知らせ
情熱電力では、太陽光発電設備の販売・施工だけでなく、完成後の保守・運用管理(O&M)のご相談も対応しています!
今回のブログでご紹介したように、太陽光発電所もITシステムの一つとして、適切なセキュリティ対策が不可欠です。
弊社では、遠隔監視システムの導入支援はもちろんのこと、お客様の運用状況に合わせたセキュリティ対策のご相談も承っております。
 
「うちの発電所のセキュリティは大丈夫だろうか?」「どんな対策をすれば良いか分からない」といったお悩みがございましたら、
ぜひお気軽に情熱電力までお問い合わせください。安心・安全な発電事業を全力でサポートいたします!
 
情熱電力のこのお知らせページでは、
情熱電力が注目した電気に関連した様々な事柄をピックアップして掲載させていただいております。
弊社では、随時、このページを更新して参りますので
ご興味を持たれた方はまたこのサイトにお越しいただければ幸いです。
 
それではまた!!
 
この記事に関連するページ(リンク)
・経済産業省 電力分野におけるサイバーセキュリティについて(https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/denryoku_gas/pdf/073_07_00.pdf
・スマートジャパン(ITmedia)連載:海外製パワコンは本当に危険なのか?(2)(https://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/2507/11/news036.html
 

【救急搬送18人】長野県に2日連続の熱中症警戒アラート!命を守るための節電&猛暑対策とは

 
熱中症対策色々
 
「避暑地のはずの長野県でも…」その言葉が、厳しい現実となって突きつけられています。環境省と気象庁は、昨日23日に今季初となる「熱中症警戒アラート」を長野県に発表。そして本日24日、2日連続での発令となりました。昨日23日には、飯田市で最高気温36.3度を観測し、県内8地点で猛暑日となる中、熱中症の疑いで少なくとも18人もの方が救急搬送される事態となっています。もはや他人事ではありません。この記事では、長野県の危機的な気象状況を踏まえ、私たちの命と暮らしを守るために不可欠な熱中症の具体的な対策を徹底解説します。自分や大切な家族を守るための知識を、ここで必ずアップデートしてください。
 


 
現実となった脅威。2日連続のアラートと救急搬送
昨日7月23日、長野県内には今シーズン初となる「熱中症警戒アラート」が発表されました。その言葉通り、県内は危険な暑さに襲われました。
 
最高気温(7月23日実績):飯田市南信濃で36.3度を記録。県内8地点で猛暑日(35度以上)に。
健康被害(7月23日実績):県内の消防によると、熱中症の疑いで少なくとも18人が救急搬送されました。原村では80代女性が屋外作業後に嘔吐し中等症とみられるなど、深刻な事態も発生しています。
 
そして本日24日も、環境省と気象庁は2日連続となるアラートを発令。長野地方気象台は各地の最高気温を以下のように予想しており、引き続き厳重な警戒が必要です。
長野市:35度
松本市:34度
飯田市:34度
諏訪市:31度
軽井沢町:29度
また、昨日は雷雨や降ひょうも発生し、長野市の野球場で行われる予定だったプロ野球BCリーグの試合が中止になるなど、猛暑以外の気象変動も私たちの生活に影響を及ぼし始めています。
 


 
【サインを見逃すな】熱中症の症状レベル別チェックリスト
実際に救急搬送される方が出ている今、熱中症のサインを知っておくことは自分と周りの人を守るために不可欠です。改めて確認しましょう。
 
レベルⅠ(軽症):現場での応急処置で対応可能
めまい、立ちくらみ
筋肉痛、足がつる(こむら返り)
汗が止まらない
 
レベルⅡ(中等症):病院への搬送が必要
頭痛、吐き気、嘔吐
体がだるい(倦怠感)、虚脱感
集中力や判断力の低下
 
レベルⅢ(重症):入院・集中治療の必要性
意識がない、意識がもうろうとする
けいれん
まっすぐ歩けない、走れない
体が熱い(高体温)
もし、レベルⅡ以上の症状が見られたり、軽症でも改善しない場合は、
絶対にためらわず救急車(119番)を呼んでください。
 


 
【即実践!】命を守るための熱中症対策アクション
「自分は大丈夫」という油断が、最も危険です。昨日18人の方が搬送された事実を重く受け止め、以下の対策を今日から徹底してください。
 
屋内での対策
1・エアコンをためらわずに使う
室温が28度を超えないように、適切にエアコンを使用しましょう。電気代が気になっても、命には代えられません。
 
2.こまめな水分・塩分補給
のどが渇く前に、コップ1杯の水を飲む習慣を。汗を多くかいた時は、スポーツドリンクや経口補水液で塩分も補給しましょう。
 
3.涼しい環境を作る
遮光カーテンやすだれを活用して、直射日光を防ぎましょう。扇風機やサーキュレーターで空気を循環させるのも効果的です。
 
屋外での対策
1.日中の外出を避ける
気温が最も高くなる10時~14時頃の外出は、できるだけ避けましょう。屋外での作業は特に危険です。
 
2.涼しい服装を心がける
通気性が良く、吸湿性・速乾性のある素材の服を選びましょう。色も熱を吸収しにくい白や淡い色がおすすめです。
 
3.日傘・帽子は必須アイテム
外出時は必ず日傘や帽子を使用し、物理的に日光を遮りましょう。
 
【もしもの時】熱中症が疑われる人を見かけたら
自分だけでなく、周りの人が熱中症の疑いがある場合、あなたの行動がその人の命を救うかもしれません。
 
1.涼しい場所へ避難
まずは日陰やクーラーの効いた室内など、涼しい場所へ移動させます。
 
2.体を冷やす
衣服をゆるめ、濡れたタオルやハンカチで体を拭いたり、うちわや扇子で風を送ります。特に、首の付け根、脇の下、足の付け根など、太い血管が通っている場所を冷やすと効果的です。
 
3.水分・塩分補給
意識がはっきりしている場合は、自分で水分を補給してもらいます。ただし、意識がもうろうとしている場合は、無理に飲ませると気道を詰まらせる危険があるため厳禁です。
 
4.医療機関へ
自力で水分が取れない、症状が改善しない場合は、すぐに救急車を要請してください。
 


 
まとめ
「避暑地」長野県で2日連続の熱中症警戒アラートが発令され、実際に救急搬送される方が相次いでいます。この事実は、猛暑がもはや特別な気象現象ではなく、私たちの日常に潜む重大なリスクであることを物語っています。
熱中症の正しい知識を身につけ、「エアコンの適切な使用」「こまめな水分補給」「日中の外出を控える」といった基本的な対策を徹底すること。そして、自分だけでなく、高齢者や子どもなど、周りの人へ気を配ること。対策は待ったなしです。一人ひとりの賢明な行動で、この危険な夏を乗り切りましょう。
 


 
情熱電力からのお知らせ
連日の猛暑を乗り切るためには、エアコンの適切な使用が欠かせません。しかし、実際に救急搬送のニュースに触れる一方で、上昇する電気料金にお悩みの方も多いのではないでしょうか。
 
情熱電力は、そんな皆さまの快適で安全な夏と、大切な家計を全力で応援します!
当社では、皆さまのライフスタイルに合わせた、お得でわかりやすい電力プランをご用意しております。電力会社を切り替えても、電気の品質や安定供給は今までと一切変わりません。変わるのは、毎月の「電気料金」だけです。
 
「うちの電気代、どれくらい安くなるの?」
そう思われた方は、ぜひ当社にお問合せください! 検針票をご用意いただくだけで、すぐに節約できる金額がわかります。
賢く電気を使い、厳しい夏を快適に、そしてお得に乗り切りましょう。
 
株式会社情熱電力へのお問合せは → こちら
 
この記事に関連するページ
・環境省 熱中症予防情報サイト(https://www.wbgt.env.go.jp/
・気象庁 熱中症から身を守るために(https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/netsu.html
・厚生労働省 熱中症関連情報(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nettyuu/index.html
 
情熱電力関連記事ページ(リンク)
エアコンの電気代が【最大3割減】になる使い方とは?メーカー直伝の節電術で猛暑を乗り切ろう!
夏の電気代が心配なあなたへ。無料で涼める「クーリングシェルター」で賢く熱中症対策!
電気代対決!扇風機vsサーキュレーター!夏の節電、本当に得なのはどっち?使い方で差がつく節約術
 

洋上風力のメンテナンスが熱い!地方企業に広がる新たな仕事と未来性とは?

 

風力発電
画像:洋上風力ではないけれど、静岡県の海岸の風力発電

 
日経ビジネスに気になる記事がありました。
(出典:日経ビジネス 洋上風力のメンテナンス、地方企業が熱視線 2050年に要員2万人育成へ
 
地方の企業にとって、新たなチャンスが広がりつつあります。洋上風力発電の「メンテナンス」という分野で、地域に根ざした企業が活躍し始めているのです。大規模な建設は難しくても、運転開始後20年にわたって続く点検や保守なら、地元企業でも十分参入可能。特に長崎県五島市の企業は、社員3人からスタートして40人超にまで拡大。地元に人が集まり、収益が生まれ、持続可能なまちづくりにもつながる。さらに国は2050年までに約2万人の人材が必要と見込んでおり、研修施設の整備も進んでいます。
 


 
目次
1.洋上風力のメンテナンスが注目される理由
2.地方企業が活躍できるチャンス
3.実例:長崎県五島市の企業が急成長
4.洋上風力メンテナンスに必要な人材と研修施設
5.地元の未来を担う「地域に根ざした仕事」
 


 
1. 洋上風力のメンテナンスが注目される理由
洋上風力発電の平均運転期間はおよそ20年。その間、定期的な点検・補修が不可欠であり、資源エネルギー庁などの資料によれば、運営コスト全体の約4割がメンテナンスに充てられるとされています。つまり、それだけ安定的な仕事・収益が見込める分野だということです。
加えて、建設工事とは異なり、メンテナンスは地元企業でも手がけやすいという特性があります。発電事業者にとっても、地域との信頼関係を築くためには「地元にお金が落ちる」仕組みが不可欠です。
 


 
2. 地方企業が活躍できるチャンス
長崎県五島市の「イー・ウィンド」は、2008年に建設業から風力メンテナンス業に業態転換。3人から始まった社員数は、2025年5月には41人にまで拡大。本社社員の3分の1は移住者であり、地域に人を呼び込む好循環も生まれています。
また、2026年には五島市で大規模な洋上風力発電所が稼働予定で、同社がそのメンテナンス業務を受注する見通し。事業全体に占める売上割合は5〜10%に達する見込みです。
 


 
3. 実例:東京から移住して働く人も
イー・ウィンドの伊藤晃氏は、東京でアパレル業界に勤めながら電気関係の資格を取得し、44歳で転職。旅行で訪れた五島市に魅せられ、「再エネの仕事で地域に貢献したい」との思いで入社。今では100基以上の風車の遠隔監視を手がける中心メンバーです。
 


 
4. 洋上風力メンテナンスに必要な人材と研修施設
洋上風力メンテナンスには特殊なスキルと安全性の確保が求められます。風車のタワーは海面から約56mの高さ。作業員は改造輸送船から乗り移り、風車に登って作業を行います。
2023年の調査では、2050年には約2万人のメンテナンス人材が必要とされ、国内最大手・北拓(商船三井子会社)は北九州市に洋上風力の専門トレーニング施設を開設。日本唯一の洋上風車模型を使い、乗り移り訓練や救助訓練など、実践に近い環境で学ぶことが可能です。
 


 
5. 地元の未来を担う「地域に根ざした仕事」
風力メンテナンスは、単に技術職であるだけでなく、「地域のエネルギーインフラを守る」という社会的意義のある仕事。発電事業者にとっても、地元企業への業務発注は地域理解と信頼を得るカギです。
 


 
まとめ
洋上風力のメンテナンスは、地方企業にとってまさに“地元で続けられる仕事”の新モデルといえます。長期間にわたる安定的な仕事である上、移住者を呼び込む可能性や地域経済への好影響も大きい。再生可能エネルギーの普及には技術だけでなく「地域との共創」が欠かせません。今後さらに人材育成・安全訓練・制度整備が進めば、地方から再エネ産業の担い手がどんどん育っていくはずです。
 


 
情熱電力も地域企業として挑戦中
私たち情熱電力も、地方に根ざす企業として「地域に還元される仕組みづくり」を大切にしてきました。
まだまだ道半ばではありますが、地元長野の皆さま、そして再エネや電気に関心を持つ方々の信頼に応えられるよう、これからも努力と挑戦を続けてまいります。
 
情熱電力からのお知らせ
私たち情熱電力は、長野県松本市を拠点に、再生可能エネルギーや電力に関する情報発信・サービス提供を行っています。
「地元で電気のことを相談したい」「再エネの導入に関心がある」「地域に根ざした会社を応援したい」——そんな方はぜひ一度ご相談ください。
 
情熱電力へのコンタクトはコチラから
 
私たちは、これからももっと地元に貢献できる存在を目指して挑戦してまいります。
 
情熱電力のこのお知らせページでは、
情熱電力が注目した電気に関連した様々な事柄をピックアップして掲載させていただいております。
弊社では、随時、このページを更新して参りますので
ご興味を持たれた方はまたこのサイトにお越しいただければ幸いです。
 
それではまた!!
 

系統用蓄電池ビジネスが過熱!「空押さえ」問題と今後の新ルールを徹底解説

 
系統用蓄電池
 
スマートジャパンさんに、これからのエネルギービジネスを考える上で非常に興味深い記事が掲載されていましたので、今回はその内容を深掘りして調べてみました。
今、脱炭素社会のキーデバイスとして「系統用蓄電池」に大きな注目が集まっています。再生可能エネルギーの導入拡大に不可欠なこの技術ですが、その裏側でビジネス参入を目指す事業者が殺到し、電力系統への接続申し込みが急増。しかし、その多くが事業化に至らない「空押さえ」ではないか、という問題が深刻化しています。このままでは、本当に電気を使いたいデータセンターや他の事業者の接続が妨げられかねません。
この記事では、なぜ今、系統用蓄電池の接続申請が急増しているのか、深刻な「空押さえ」問題の実態、そして国が検討を始めた新しい接続ルールについて、ビジネスの観点から分かりやすく解説します。未来の電力網を支える蓄電池ビジネスの「今」と「これから」を一緒に見ていきましょう。
 
スマートジャパン(ITmedia)さんの記事:系統用蓄電池の接続検討が急増 受付量は1.1億kW超で「空押さえ」が課題に(https://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/2507/03/news038.html
 


 
目次
1.なぜ? 系統用蓄電池の接続申請が爆発的に増加中
 ・接続検討の受付量は1.1億kW超え!
 ・背景にある「補助金」と「オークション」
2.深刻化する「空押さえ」問題とは?
 ・事業化確度の低い申し込みが系統容量を圧迫
 ・投機目的の事業者も参入か
3.国はどう動く?系統接続の新ルールを先取り解説
 ・【対策1】手続きの規律を強化し、実効性を高める
 ・【対策2】「ノンファーム型接続」で、もっと速く、安くつなぐ
 ・【対策3】一般需要との「協調」で系統を賢く使う
4.まとめ:今後の系統用蓄電池ビジネスの展望
 


 
1. なぜ? 系統用蓄電池の接続申請が爆発的に増加中
今、日本の電力系統で大きな変化が起きています。再生可能エネルギーを安定化させる切り札として期待される「系統用蓄電池」の設置計画が、驚異的なペースで増加しているのです。
 
接続検討の受付量は1.1億kW超え!
資源エネルギー庁のデータによると、2025年3月末時点で電力系統への接続を検討する「接続検討」の受付量は、約1億1,300万kWに達しています。これは、日本の総発電設備容量の半分に迫るほどの規模です。
しかし、実際に電力会社と「接続契約」を結んだ量は約1,200万kW、さらに実際に系統に接続(連系)された量はわずか約23万kWに留まっています。この数字の大きなギャップが、現在の課題を象徴しています。
 
背景にある「補助金」と「オークション」
この申請急増の背景には、国による強力な後押しがあります。
・補助金制度: 系統用蓄電池の導入を支援する補助金の申請には、事前に電力会社からの「接続検討回答書」が必要です。
・長期脱炭素電源オークション: 将来の電力供給力を確保するためのオークション制度でも、蓄電池が対象となっており、応札には同様に接続検討が必要となります。
これらの制度を利用するために、多くの事業者が一斉に接続検討を申し込んでいるのが現状です。特に、補助金やオークションの締め切り前に申請が集中する傾向が見られます。
 


 
2. 深刻化する「空押さえ」問題とは?
申し込みが急増する一方で、大きな問題が顕在化しています。それが「空押さえ」です。
 
事業化確度の低い申し込みが系統容量を圧迫
接続検討の申し込みの中には、実際に事業化する確度が低い案件が多数含まれていると指摘されています。事業者は、より有利な(=工事費が安く、早期に接続できる)場所を探すために、複数の地点で同時に接続検討を申し込むケースが少なくありません。
系統の容量は、基本的に「契約申込順」で確保されます。確度の低い申し込みによって容量が仮押さえされてしまうと、本当に系統を利用したい他の蓄電池事業者や、近年急増しているデータセンターなどの大規模需要家が、接続できない事態に陥る恐れがあるのです。
 


 
3. 国はどう動く?系統接続の新ルールを先取り解説
こうした状況を受け、資源エネルギー庁は「次世代電力系統ワーキンググループ」で、接続ルールの見直しに向けた検討を開始しました。今後のビジネス環境を大きく左右する可能性のある、3つのポイントを見ていきましょう。
 
経済産業省 第3回 「次世代電力系統WG」(https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/saisei_kano/smart_power_grid_wg/003.html
 
【対策1】手続きの規律を強化し、実効性を高める
まずは、実効性のない申し込みを減らすためのルール強化です。例えば、接続検討の申し込み要件を厳格化したり、契約後の工事費負担金の支払い期限を明確にしたりすることで、安易な「空押さえ」を防ぐ狙いがあります。
 
【対策2】「ノンファーム型接続」で、もっと速く、安くつなぐ
現在、蓄電池の充電(順潮流)は、系統の容量が不足した場合に備え、大規模な増強工事が必要となる「ファーム型接続」が原則です。これには多大な時間とコストがかかります。
そこで、発電設備側(逆潮流)で既に導入されている「ノンファーム型接続」を、蓄電池の充電側にも導入することが検討されています。これは、系統が混雑した際には電力会社からの指令で充電を制限されることを前提に、系統の増強工事を待たずに速やかかつ低コストで接続を可能にする仕組みです。事業の不確実性は増しますが、初期投資を抑え、早期にビジネスを開始できるメリットは非常に大きいと言えるでしょう。
 
【対策3】一般需要との「協調」で系統を賢く使う
蓄電池は、電気を消費する「需要」の側面と、供給する「電源」の側面を併せ持ちます。この特性を活かし、他の需要家と協調することで系統を効率的に利用するアイデアも検討されています。
例えば、あるエリアで蓄電池が先に接続契約し、後から工場などの一般需要家が接続しようとして系統容量が足りなくなったとします。この時、両者が合意すれば、一般需要家が優先的な「ファーム型接続」、蓄電池が「N-1故障時(送電線のトラブル時)に充電を停止する」という条件付きの接続形態に「入れ替える」ことが可能になります。
これにより、系統の増強工事を回避し、社会全体として効率的なエネルギー利用が実現できます。
 


 
まとめ
今回は、過熱する系統用蓄電池の接続申請の現状と、それに伴う「空押さえ」問題、そして今後のルール変更の方向性について解説しました。
 
・現状: 補助金やオークションを背景に接続検討が急増し、1.1億kWを突破。
・課題: 事業化確度の低い「空押さえ」が横行し、真の需要家の接続を阻害。
・未来: 国は「規律強化」「ノンファーム型接続」「需要家との協調」を軸にルールを見直し、より効率的で実効性のある系統利用を目指している。
系統用蓄電池ビジネスは、脱炭素化に貢献する大きな可能性を秘めていますが、同時に国の政策や電力系統全体のルールに大きく影響される事業でもあります。今後、ノンファーム型接続のような新しい選択肢が生まれることで、ビジネスモデルも多様化していくでしょう。参入を検討されている方は、こうした制度の最新動向を常に注視し、変化に対応していくことが成功の鍵となります。
 


 
情熱電力からのお知らせ
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
系統用蓄電池ビジネスは大きなチャンスを秘めていますが、今回ご紹介したように、その制度は非常に専門的で、変化のスピードも速くなっています。
 
「自社の場合はどんな可能性があるのか?」「ノンファーム接続のような新しいルールをどう活用すればいいのか?」「そもそも何から始めれば…?」
このようなお悩みをお持ちではありませんか?
 
情熱電力では、エネルギーのプロフェッショナルとして、こうした複雑な制度や最新の業界動向を踏まえ、お客様一社一社に最適なエネルギーソリューションをご提案しています。
系統用蓄電池の導入支援はもちろん、自家消費型太陽光発電システムの構築や、日々の電気料金の最適化まで、エネルギーに関することなら何でもご相談ください。お客様のビジネスに情熱で貢献します。お気軽にお問い合わせフォームからご連絡ください。
 
株式会社情熱電力へのお問合せはコチラ
 
情熱電力の系統用蓄電池ビジネス関連過去記事ページ
【遊休地の救世主】使っていない土地が“収益源”に!系統用蓄電池の新提案
申し込み800万kW超!日本の系統用蓄電池ビジネスが爆発前夜。市場の”今”と未来の勝機を徹底解説
系統用蓄電池が稼ぐ時代へ!3つの電力市場を活用する最新ビジネスモデル
蓄電池の系統連系が早まる新制度 早期連系に向け追加対策 2025年4月に開始!
 


 
<連絡先>
株式会社情熱電力
長野県松本市大手2丁目1-4
info@jo-epco.co.jp
 

エアコンの電気代が【最大3割減】になる使い方とは?メーカー直伝の節電術で猛暑を乗り切ろう!

 
解説します。
 
やっぱり今年も暑い!!ですね・・・。
暑い日が続くとどうしても何かいい策はないものかと色々調べてしまいます。
というわけで、今回は猛暑を乗り切るエアコンの効果的な使い方をお知らせします。
 
気象庁の予報によると、今年の夏も全国的に平年より気温が高くなる見込みで、記録的な猛暑だった昨年に続き、厳しい夏となりそうです。連日のように発表される熱中症警戒アラートに、夏の電気代、そして寝苦しい熱帯夜のことを考えると、今から少し憂鬱な気分になっている方も多いのではないでしょうか。
「少しでも電気代を抑えたいけど、快適さも諦めたくない!」
そんな皆様に朗報です。実は、普段何気なく使っているエアコンも、ちょっとした使い方を工夫するだけで、消費電力をぐっと抑えることができるんです。
今回は、空調メーカーのダイキン工業株式会社が行った興味深い検証結果を元に、誰でも今日から実践できる「エアコンの効果的な節電術」を徹底解説します。この記事を読んで、お財布にやさしく、体にも快適な夏を手に入れましょう!
 


 
目次
1.【結論】節電のカギは「風向き」にあり!消費電力量が約3割も変わる!?
2.なぜ「水平」の風向きが節電につながるの?
3.どっちが正解?シーン別・エアコン節電術
  【風量設定】「弱」vs「自動」
  【温度か風量か】設定温度「-1℃」vs 風量「強」
  【就寝時】「つけっぱなし」vs「3時間タイマー」
  【機能】「冷房」vs「除湿(ドライ)」
4.意外な落とし穴 室外機に「濡れタオル」はNG?
5.まとめ|今日からできるエアコン節電アクションリスト
 


 
1. 【結論】節電のカギは「風向き」にあり!消費電力量が約3割も変わる!?
早速ですが、クイズです。エアコンの冷房を使う時、より節電になる風向きは「ななめ下」と「水平」、どちらだと思いますか?
 
正解は、「1. 水平」です。
 
ダイキン工業の検証によると、日中11時間(8:00~19:00)エアコンをつけっぱなしにした際の消費電力量は、以下のようになりました。
 
・風向き「ななめ下」: 3.76 kWh
・風向き「水平」: 2.77 kWh
 
驚くべきことに、風向きを「水平」にするだけで、消費電力量が約3割も削減される可能性があるという結果が出ています。
※住環境や気温などによって結果は変わります。
 


 
2. なぜ「水平」の風向きが節電につながるの?
「人に直接風が当たる『ななめ下』の方が効率的なのでは?」と思いますよね。実は、そこが節電のポイントです。
冷たい空気は、暖かい空気よりも重く、下にたまる性質があります。
 
風向き「ななめ下」の場合
床付近にばかり冷たい空気がたまり、天井付近には暖かい空気が残ってしまいます。エアコンの室内機は、高い位置で室温を検知しているため、「まだ部屋が涼しくなっていない」と勘違いし、余計なパワーで運転を続けてしまうのです。
 
風向き「水平」の場合
吹き出された冷たい風は、まず天井に沿って進み、自然に部屋全体を包み込むように降りてきます。これにより、室内の温度ムラが少なくなり、エアコンが効率的に運転できるため、少ない電力で快適な涼しさを実現できるのです。
 
ぜひ、今日からリモコンの風向き設定を「水平」にしてみてください。
 


 
3. どっちが正解?シーン別・エアコン節電術
風向き以外にも、節電につながるポイントはたくさんあります。ダイキンの検証結果を元に、よくある疑問を解決していきましょう!
 
質問:【風量設定】「弱」vs「自動」
答え:より節電なのは「自動」設定
 
一見、風量が弱い方が電力を使わないように思えますが、実は逆。「弱」運転だと、部屋が設定温度に達するまでに時間がかかり、結果的に電力消費の大きい「圧縮機」が長時間フル稼働してしまいます。「自動」設定なら、最初は強風で一気に部屋を冷やし、その後は最適な風量に調整してくれるため、トータルの消費電力を抑えることができるのです。


質問:【温度か風量か】設定温度「-1℃」vs 風量「強」
答え:より節電なのは風量「強」
 
「なんだか暑いな…」と感じた時、設定温度を1℃下げるのと、風量を「強」にするのでは、風量を強くする方が断然お得です。
設定温度を下げると、「圧縮機」のパワーが上がり、消費電力が大きく増加します。一方、風量を強くするための「ファン」が消費する電力は、圧縮機に比べるとごくわずか。体感温度は風速によっても下がるため、まずは風量を上げて涼しさを感じるか試してみましょう。


質問:【就寝時】「つけっぱなし」vs「3時間タイマー」
答え:快適な睡眠のためには「つけっぱなし」がおすすめ
 
熱帯夜にタイマーを設定して寝ると、運転が切れた後に室温と湿度が急上昇し、暑さで目が覚めたり、睡眠の質が低下したりする原因になります。ダイキンの検証でも、「切タイマー運転」ではエアコン停止後に暑さ指数(WBGT)が基準値を超えるレベルまで上昇することがわかっています。
健康のためにも、高めの温度(26~28℃)で朝まで「つけっぱなし」運転をすることが推奨されます。


質問:【機能】「冷房」vs「除湿(ドライ)」
答え:状況による使い分けが効果的
・部屋の温度を下げたい時 → 「冷房」
・湿度を下げてジメジメを解消したい時 → 「除湿(ドライ)」
 
どちらが電気代が安いかは、気温や湿度、設定によって異なるため一概には言えません。しかし、覚えておきたいのは**「湿度が下がると体感温度も下がる」**ということ。湿度が20%下がると、体感温度は約4℃も変わると言われています。
「設定温度は高めだけど、なんだか蒸し暑い…」という日は、除湿運転を試してみるのがおすすめです。
 


 
4. 【意外な落とし穴】室外機に「濡れタオル」はNG?
 
答え:「なし」の方が消費電力が少ない結果に
 
良かれと思って室外機の上に濡れタオルなどを置く行為。ダイキンの検証では、何も置かない方が消費電力が少ないという結果が出ています。これは、タオルが室外機の空気の吸い込み口や吹き出し口を塞いでしまい、運転効率を下げてしまった可能性が考えられます。室外機の周りには物を置かず、風通しを良くしておくことが大切です。
 


 
まとめ|今日からできるエアコン節電アクションリスト
今回のポイントをまとめます。賢くエアコンを使って、快適でエコな夏を過ごしましょう!
 
・風向きは必ず「水平」に設定!
・風量は「自動」運転が最も効率的!
・暑いと感じたら、温度を下げる前にまず「風量を強く」!
・熱帯夜はタイマーより「つけっぱなし」で快適な睡眠を!
・ジメジメする日は「除湿」をうまく活用!
・室外機の周りはスッキリさせて風通しを良く!
 


 
情熱電力からのお知らせ
日々の暮らしの中で、エアコンの使い方を少し工夫するだけで、電気代を効果的に節約できることをお分かりいただけたかと思います。
こうした日々の節約努力に加えて、ご家庭の電気料金プランそのものを見直すことで、さらに大きな節約効果が期待できることをご存知ですか?
私たち情熱電力では、お客様一人ひとりのライフスタイルや電気のご使用状況に合わせた、最適でお得な料金プランをご提案しています。現在の電気の使い方を変えずに、基本料金や単価を見直すだけで、年間の電気代が大きく変わることも少なくありません。
 
ますは、ご相談ください!!この夏を、もっと賢く、もっと快適に過ごすためのお手伝いをさせていただきます。
情熱電力へのお問合せはコチラ ▼今すぐチェック!
 
株式会社情熱電力 https://jo-epco.co.jp/
 


 
この記事関連の参考ページ
・DAIKIN (https://www.daikin.co.jp/)← とっても参考になる情報がてんこ盛り!!
・環境省 熱中症予防情報サイト(https://www.wbgt.env.go.jp/)← ヤバい暑さの時には必見!!
 
情熱電力のこのお知らせページでは、
情熱電力が注目した様々な事柄をピックアップして掲載させていただいております。
弊社では、随時、このページを更新して参りますので
ご興味を持たれた方はまたこのサイトにお越しいただければ幸いです。
 
情熱電力の関連記事ページ
その室温、信じて大丈夫?温度計だけでは分からない「隠れ暑さ」の正体と室内熱中症対策
夏の電気代が心配なあなたへ。無料で涼める「クーリングシェルター」で賢く熱中症対策!
猛暑日60日超えの可能性も?2025年の夏は長野県にも影響?過去最も暑くなるかも
 

【祝!世界一】地元の翼・FDAが定時運航率で世界一に!信州まつもと空港の誇り

 
信州まつもと空港 FDA
 
地元最大メディア信濃毎日新聞にうれしいニュースが載っていたのでお知らせします。
 
長野県松本市にある県営松本空港(信州まつもと空港)を拠点の一つとする航空会社、フジドリームエアラインズ(FDA)が、2025年6月の定時運航率で世界第1位に輝きました!
イギリスの航空情報関連会社OAGが発表したランキングによるもので、FDAの定時運航率は驚異の96.76%。これは、全便のうち定刻から15分以内に出発・到着した便の割合を示すもので、FDAが世界一になるのは、2018年11月、2025年4月に続いて3回目とのことです。
FDAの担当者は「飛行機が壊れないだけでなく、社員のチームワークと努力で得られた結果だ」とコメントしており、安全と定時性への強いこだわりが感じられますね。
 


 
【まめ知識】信州まつもと空港ってどんなところ?
ここで、私たちの地元の空の玄関口、信州まつもと空港について少しご紹介します。
実は、信州まつもと空港は日本の空港の中で最も標高が高い場所(標高657.5m)にあり、「日本で一番空に近い空港」とも呼ばれています。四方を美しい山々に囲まれたその景色は、まさに絶景です。
現在は、FDAによって札幌(新千歳)、神戸、福岡への定期便が運航されており、旅行やビジネスの重要な拠点となっています。
 
関連リンク
今回のニュースに関する詳しい情報は、FDAの公式サイトでご覧いただけます。
フジドリームエアラインズ(FDA)プレスリリース: https://www.fujidream.co.jp/company/press/doc/250710.pdf
 


 
情熱電力からのお知らせ
私たち情熱電力も、出張の際には信州まつもと空港とFDAを頻繁に利用させていただいています。今回の「定時運航率世界一」というニュースは、いつも安全で快適な空の旅を支えてくださっているFDAの皆様の努力の賜物と、心から敬意を表します。
これからも、地域の皆様の生活を支えるエネルギー企業として、同じく地域を盛り上げるFDAと信州まつもと空港を応援してまいります。
 
情熱電力のこのお知らせページでは、
情熱電力が注目した電気に関連した様々な事柄をピックアップして掲載させていただいております。
弊社では、随時、このページを更新して参りますので
ご興味を持たれた方はまたこのサイトにお越しいただければ幸いです。
 
それではまた!!
 

長野県白馬村で発見!ビル・ゲイツも注目する「天然水素」が日本のエネルギーを変える可能性とは?

 
長野県白馬村北アルプス
 
こんにちは!情熱電力です。
先日、エネルギーに関する非常に興味深い記事を見つけましたので、今回はその内容を掘り下げてご紹介したいと思います。
それは、地下で自然に発生する「天然水素」に関するニュースです。水素がクリーンなエネルギーとして注目されているのはご存知の方も多いかと思いますが、なんとその天然水素が、情熱電力の地元、ここ長野県の白馬村で観測されているというのです。
「ホワイト水素」や「ゴールド水素」とも呼ばれるこのエネルギーは、製造コストが非常に安くなる可能性を秘めており、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏が設立したベンチャーキャピタルも投資するなど、世界的な注目を集めています。私たちの足元に、日本のエネルギー問題を解決するかもしれない“宝”が眠っているとしたら…?考えただけでもワクワクしませんか?今回は、この夢のあるニュースについて詳しく見ていきましょう。
 


 
世界が熱視線!「天然水素」って一体なに?
まず、「天然水素」とは何でしょうか?
これは、私たちが工場などで作り出す水素とは違い、地下で自然に発生して溜まっている水素ガスのことです。これまで、水素は非常に軽く拡散しやすいため、ガス田のように一箇所にまとまって存在することは考えられていませんでした。
しかし、2018年に西アフリカのマリで大規模な天然水素の存在が確認されたことをきっかけに、世界中で研究や探査が活発化。未開発の国産エネルギー源として、一躍脚光を浴びることになったのです。
 


 
なぜそんなに注目されるの?ビル・ゲイツも投資する理由
天然水素が「夢のエネルギー」候補として注目される理由は、主にその圧倒的なコスト競争力にあります。
日経ビジネスの記事によると、天然水素の製造コストは、1キログラムあたり1ドル(約145円)未満になる可能性があるとされています。これは、天然ガスなどを改質して作られる一般的な「グレー水素」などよりも大幅に安くなる可能性を示しています。
さらに、産出時に二酸化炭素(CO2)をほとんど排出しないため、環境にも非常に優しいクリーンエネルギーです。この将来性に、ビル・ゲイツ氏だけでなく、三菱重工業や大阪ガスといった日本の大手企業も関連スタートアップに投資するなど、期待の高さがうかがえます。
 
参照元 日経ビジネス:ビル・ゲイツ氏も注目「天然水素」、白馬村でも観測 JOGMECが国産化へ調査(リンク)
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00332/062400106/
 


 
【希望の光】長野県白馬村と日本の可能性
そして、この話が私たち長野県民にとってがぜん面白くなるのが、「白馬村で天然水素が観測されている」という事実です。
天然水素は、地下深くにある「かんらん岩」といった鉄を多く含む岩石と水が高温で反応することで生成される、というメカニズムが有力視されています。実は、このかんらん岩は北海道などと共に日本国内にも分布しており、長野県もそのポテンシャルを秘めている場所の一つなのです。
この可能性を受け、日本のエネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は、2025年度中に国内で天然水素の埋蔵地を探る本格的な調査に乗り出すことを発表しました。まさに、日本のエネルギー自給に向けた壮大な宝探しが始まろうとしています。
 


 
夢だけじゃない…乗り越えるべき現実的な課題
もちろん、良い話ばかりではありません。天然水素はまだ世界でも商業生産の例がなく、専門家からは「黎明(れいめい)期にある」と指摘されています。
 
・コストは本当に安いのか?:ポテンシャルは高いものの、実際の採掘コストや精製コストがどれくらいになるかはまだ未知数です。
・技術的なハードル:水素は金属を脆くする「水素脆化(すいそぜいか)」という性質があるため、既存の採掘設備が使えない可能性や、材料の再検討が必要になります。
・輸送と貯蔵の難しさ:水素は宇宙で最も小さな分子であるため、パイプラインなどから漏れやすく、輸送や貯蔵が非常に難しいという最大の課題があります。
エネルギー問題に「魔法のつえ」はなく、この天然水素も実用化までには長い道のりが待っています。しかし、資源のほとんどを輸入に頼る日本にとって、国産エネルギーの可能性を探る一歩は非常に重要です。
 


 
長野県が果たす可能性と今後の注目点
白馬村をはじめとした長野県内には、鉄を多く含むかんらん岩などの地質が存在し、天然水素の生成に適した条件が揃っている可能性があります。これが本当に“国産エネルギー”の新たな柱になるのか。まずはJOGMECの調査進展と試掘の成果に注目が集まります。
 


 
まとめ
長野県白馬村で観測された「天然水素」。それは、私たちの足元に、日本のエネルギー安全保障を支えるかもしれない大きな可能性が眠っていることを示唆する、非常にロマンあふれるニュースです。
もちろん、実用化には多くの課題があり、すぐに私たちの生活が変わるわけではありません。しかし、来年度から始まるJOGMECの調査によって、そのポテンシャルが少しずつ明らかになっていくでしょう。
もしかしたら未来の教科書に、「日本のエネルギー自給は、長野県から始まった」と書かれる日が来るかもしれません。私たち情熱電力も、この希望あふれる未来のエネルギーに、引き続き注目していきたいと思います。
 


 
情熱電力からのお知らせ
長野県発のエネルギーに新たな可能性が見えてきました。
今回の天然水素のように、エネルギーの世界は常に新しい技術や可能性に満ちています。情熱電力は、こうした未来のエネルギー動向にも常にアンテナを張りながら、今、お客様にできる最善の選択肢をご提案し続けることをお約束します。
地元・長野の未来のエネルギーについて、ご一緒に考えてみませんか?
 
▶ お問い合わせ・ご相談はこちら
 
記事の内容に関連するページ(リンク)
・独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)
https://www.jogmec.go.jp/index.html
・資源エネルギー庁 水素社会実現に向けた取組(https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/advanced_systems/hydrogen_society/
 

その室温、信じて大丈夫?温度計だけでは分からない「隠れ暑さ」の正体と室内熱中症対策

 
熱中症対策色々
 
こんにちは、情熱電力です。
本格的な夏を迎え、地元長野県の主要メディア信濃毎日新聞に熱中症に関する気になる記事が掲載されていましたので、今回はその内容を深掘りして調べてみました。
 
今年も猛暑が続き、屋外ばかりか自宅のリビングや寝室でも救急搬送が相次いでいます。
「エアコンをつけているのに、なんだかスッキリ涼しくない…」「家の中にいるから大丈夫だろう」そう思ってはいないでしょうか。実は、家の中にいても熱中症のリスクは潜んでいます。しかもその危険性は、リビングの温度計が示す数字だけでは測れないというのです。
なぜなら、私たちが感じる「本当の暑さ」は、気温だけでなく、湿度や、見過ごされがちな壁・床からの「輻射熱(ふくしゃねつ)」によっても大きく左右されるからです。
この記事では、温度計の数字に隠された本当の暑さの正体と、命を守るための効果的な室内熱中症対策について、詳しく解説していきます。ご自身や大切なご家族を守るために、ぜひ最後までご覧ください。
 


 
目次
1.人が感じる「本当の暑さ」を決める3つの要素
2.要注意!ニュースの「暑さ指数」とあなたのいる場所は違う
3.「風があれば涼しい」は嘘?猛暑日のハンディファンが危険な理由
4.室内熱中症の元凶!見過ごされがちな「輻射熱」の恐怖
5.もしもの時のために。熱中症の正しい初期対応
 


 
1.人が感じる「本当の暑さ」を決める3つの要素
私たちが「暑い!」と感じる感覚は、単に気温だけで決まるわけではありません。熱中症の危険度を客観的に示す「暑さ指数(WBGT)」は、以下の3つの要素から計算されています。
 
・気温:おなじみの温度計が示す空気の温度です。
・湿度:湿度が高いと汗が蒸発しにくく、体から熱が逃げにくくなるため、体感温度が上がります。
・輻射(ふくしゃ)熱:太陽光や、熱せられた地面・壁など、物体から放出される熱のことです。
 
これらの要素を総合的に判断することが、熱中症対策の第一歩となります。
 


 
2.要注意!ニュースの「暑さ指数」とあなたのいる場所は違う
天気予報などで発表される「暑さ指数」ですが、実は注意すべき点があります。それは、あの数値が「風通しの良い芝生の上」という、非常に限定的な環境で測定されたものだということです。
当然ながら、私たちの生活空間は芝生の上ではありません。アスファルトに囲まれた住宅地、熱がこもりやすい体育館や温室など、環境によって暑さ指数は大きく変わります。
より正確な情報を知るためには、環境省の「熱中症予防情報サイト」が非常に役立ちます。このサイトでは、「住宅地」や「体育館」といった生活シーン別の暑さ指数を確認できるので、ぜひご自身の状況に合わせてチェックしてみてください。
 
環境省:熱中症予防情報サイト
熱中症警戒アラート情報(https://www.wbgt.env.go.jp/
暑さ指数(WBGT)の実況と予測(https://www.wbgt.env.go.jp/wbgt_data.php
熱中症対策関連情報(https://www.wbgt.env.go.jp/heatillness.php
熱中症警戒アラート


 
3.「風があれば涼しい」は嘘?猛暑日のハンディファンが危険な理由
「風速1mで体感温度が1℃下がる」という話を聞いたことがあるかもしれません。確かに、汗が蒸発しやすい条件下では、風は体を冷やす助けになります。
しかし、これは絶対ではありません。気温が体温(約36〜37℃)を超えている猛暑日に、ドライヤーのような熱風を浴び続けたらどうなるでしょうか?涼しくなるどころか、かえって体温を上げてしまう危険性があります。
近年人気のハンディファンも同様です。気温35℃を超えるような状況で使うと、熱風を体に送り込み、熱中症のリスクを高める恐れがあります。もしファンからの風が「熱い」と感じたら、すぐに使用を中止しましょう。
 


 
4.室内熱中症の元凶!見過ごされがちな「輻射熱」の恐怖
暑さ指数の3要素のうち、最も見過ごされがちなのが「輻射熱」です。屋外では太陽からの日射や、熱くなったアスファルトからの熱がこれにあたります。
 
そして、この輻射熱は屋内でも非常に大きな影響を与えます。
室内の体感温度は、おおまかに以下の式で表せると言われています。
 
体感温度 ≒(室温 + 壁や天井などからの輻射熱)÷ 2
 
これは衝撃的な事実です。例えば、エアコンを効かせて室温が24℃に保たれていたとしても、直射日光で熱せられた壁や天井の表面温度が40℃になっていれば、どうなるでしょう。
 
(24℃ + 40℃)÷ 2 = 32℃
 
なんと、体感温度は真夏日の32℃にもなるのです。
「温度計は低いのに、なんだか暑い…」と感じる原因はこれです。壁や天井を触ってみて熱く感じたら、それは危険なサイン。温度計の数字を信じず、体が涼しいと感じるまでエアコンの設定温度を適切に下げることが重要です。
 


 
5.もしもの時のために。熱中症の正しい初期対応
厚生労働省のまとめによると、熱中症で亡くなる方の多くは、発見が遅れたり、初期対応に遅れがあったりするケースが目立つとのことです。万が一、ご自身や周りの人が暑さでぐったりしてしまったら、以下の対応をためらわず行ってください。
 
1.とにかく体を冷やすことが最優先!
すぐにエアコンの効いた室内や日陰など、涼しい場所へ移動する。
衣服をゆるめ、首の周り、脇の下、足の付け根などを冷たいタオルや保冷剤で冷やす。
体に水をかける、霧吹きで濡らしてうちわで扇ぐなども非常に効果的です。
 
2.水分補給は慎重に
意識がはっきりしている場合は、経口補水液やスポーツドリンクを少しずつ飲んでもらう。
※注意:意識が朦朧としている、呼びかけに反応しない人に無理やり水を飲ませてはいけません。誤嚥(ごえん)を起こし、窒息する危険があります。
 
3.ためらわずに救急車を!
意識がない、自力で水が飲めない、症状が改善しない場合は、ただちに119番通報をしてください。救急車が到着するまでの間も、体の冷却を続けましょう。
 
厚生労働省:熱中症関連情報(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nettyuu/index.html
 


 
まとめ
今回は、家の中でも起こりうる熱中症の危険性と、その本当の原因について解説しました。
・人が感じる暑さは「気温」「湿度」「輻射熱」で決まる。
・室内の体感温度は、壁や天井の温度に大きく影響される。
・温度計の数字だけを信じず、自分の感覚を大切にする。
・猛暑日のエアコンは我慢せず、命を守るために適切に使う。
・「自分は大丈夫」という油断が、最も危険です。正しい知識を身につけ、賢く対策することで、危険な夏を乗り切りましょう。
 


 
情熱電力からのお知らせ
夏のエアコンは、今や贅沢品ではなく、命を守るための必需品です。
しかし、「電気代が気になって、エアコンの使用をためらってしまう…」というお声も少なくありません。
暑さを我慢して健康を損なってしまっては、元も子もありません。
情熱電力では、皆さまが安心して、そして快適に夏をお過ごしいただけるよう、
ご相談いただければ個別にライフスタイルに合わせたお得な料金プランを設計致します。
 
まずは、コチラからご相談ください!!
 
電気の使い方を見直して、電気代を賢く節約しながら、熱中症対策を万全に。
情熱電力が、皆さまの快適で安全な夏をサポートします。
 
情熱電力のこのお知らせページでは、
情熱電力が注目した電気に関連した様々な事柄をピックアップして掲載させていただいております。
弊社では、随時、このページを更新して参りますので
ご興味を持たれた方はまたこのサイトにお越しいただければ幸いです。
 
それではまた!
 
情熱電力が掲載した関連ページ(リンク)
【長野市民必見】夏の電気代が心配なあなたへ。無料で涼める「クーリングシェルター」で賢く熱中症対策!
電気代対決!扇風機vsサーキュレーター!夏の節電、本当に得なのはどっち?使い方で差がつく節約術
「猛暑が猛威!6月16〜22日の熱中症搬送8,603人…“住居”で多数発生、警戒強化を」
「10年に一度」の危険な暑さ!6月22日頃から列島を襲う予報 今すぐやるべき熱中症対策とは?
 

「酒だけじゃないカクヤス」捨てる油が航空燃料に?!新サービスで販路拡大へ

 
SAF 航空燃料
 
日経ビジネスにたいへん興味深い記事がありましたのでご紹介します。
お酒の宅配でおなじみの「カクヤス」が、使用済みの天ぷら油などの「廃食油」を回収するサービスを強化しているというのです。一見、単純なリサイクル活動に見えますが、その背景には、自社の強みを最大限に活かし、社会課題をビジネスチャンスに変える巧みな戦略が隠されていました。この取り組みは、環境貢献が企業価値に直結する現代において、新しいサービスを模索するすべての企業にとって大きなヒントとなりそうです。自社のリソースを見つめ直し、新たな価値を生み出す「サーキュラーエコノミー(循環型経済)」の発想とはどのようなものか、詳しく見ていきましょう。
 
※ サーキュラーエコノミー(循環経済)とは、
従来の大量生産・大量消費・大量廃棄型の経済システム(リニアエコノミー)から脱却し、資源をムダなく循環利用することで、環境負荷を低減し、持続可能な社会を目指す経済システムのこと。
 
元ネタ 日経ビジネスさんのページ:カクヤス、廃食油回収で販路拡大 SAF原料買い取りで商品値引き(https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00159/040100317/
 
カクヤスさん7月1日に社名変更『株式会社 ひとまいる』さんのページ(https://www.hitomile.co.jp/
 


 
「お酒のついでに、廃油も回収します」- カクヤスが始めた新サービス
酒類販売大手のカクヤスグループが2024年6月から本格的に開始した「廃食油回収サービス」。これは、同社の強みである飲食店や家庭への配達網を活用し、商品の配達時に使用済みの食用油を買い取って回収するというものです。
・買取価格: ペットボトル(500ml以上)1本3円、一斗缶(18L)1本110円
・仕組み: 商品注文時に回収を依頼し、配達員が商品と一緒に廃食油を回収。購入代金からその場で値引きされる。
飲食店にとっては、これまで処理に困っていたり、専門業者を待つ必要があったりした廃食油を、日々の注文ついでに手軽に処理できるというメリットがあります。実際に、サービス開始から2025年2月までの9ヶ月間で、合計約92トンもの廃食油が集まったというから驚きです。このサービスがきっかけで、カクヤスと新規契約する飲食店も現れているようです。
 


 
なぜ今「廃食油」が”宝の山”に?背景にある航空業界の大変革
なぜ、カクヤスはこれほどまでに廃食油の回収に力を入れるのでしょうか。その答えは、世界的に需要が急拡大している「SAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)」にあります。
 
SAFは、廃食油や植物、都市ごみなどを原料に作られる環境負荷の低い航空燃料です。気候変動対策として、世界の航空業界で脱炭素化は待ったなしの課題となっており、SAFの導入が急速に進んでいます。
・世界の動向: 欧州連合(EU)では2025年から航空燃料の2%をSAFとすることが義務化。
・日本の目標: 日本政府も「2030年までに国内航空会社の燃料使用量の10%をSAFに置き換える」という高い目標を掲げています。
 
需要が急増する一方で、その原料確保が深刻な課題となっています。特に廃食油はSAFの優良な原料ですが、日本国内の現状を見てみると、大きな「埋蔵金」が眠っていました。
・日本の廃食油発生量(年間): 約57万~59万kL
・事業系(外食産業など): 約44万kL → 9割以上が既にリサイクル済み
・家庭系: 約11万kL → ほとんどが未回収で焼却処分
つまり、既存のリサイクル網から原料を奪い合うのではなく、これまで手つかずだった「家庭に眠る約11万kLの廃食油」こそが、新たなビジネスチャンスの源泉となるのです。カクヤスの取り組みは、まさにこの未開拓の市場に目を付けたものと言えるでしょう。
 


 
【要注意】これはエコ活動ではない。緻密に計算された成長戦略だ
新しいサービスを検討する際に、このカクヤスの事例から学ぶべき点は非常に多いです。注目すべきは、単なる環境貢献活動(CSR)で終わらせず、本業の成長に直結させている点です。
 
1.既存資産(強み)の最大活用
カクヤスは、関東・関西圏に張り巡らせた「自社の配送・回収網」という最大の経営資源を活用しました。すでにある配達ルートに乗せるため、回収のための追加コストを最小限に抑えています。これは、他社が簡単に真似できない強力な参入障壁となります。
 
2.本業への強力なシナジー
廃食油回収をフックに、これまで取引のなかった個人飲食店や一般家庭との接点を創出。さらに、プライベートブランドの食用油を発売し、「お酒だけでなく、油や調味料もカクヤスで」という顧客のついで買いを誘発しています。「回収」が「販売促進」と「顧客拡大」に直結する見事なビジネスモデルです。
 
3.社会課題解決による企業価値向上
「SAF原料の安定確保」という社会的な要請に応えることで、カクヤスは「環境に配慮する先進的な企業」というブランドイメージを確立し、他社との差別化を図っています。投資家や消費者からの評価も高まり、企業価値そのものを向上させる効果が期待できます。
 
新しいサービスを立ち上げる際、「何か新しいことを始めなければ」と外にばかり目を向けがちです。しかし、カクヤスの事例は、自社の足元にある強みと、世の中の課題を結びつけることで、持続可能なビジネスが生まれるのだなぁと教えてくれます。
 


 
まとめ
カクヤスグループが始めた廃食油回収サービスは、単なるリサイクル活動ではありません。
 
・SAFという将来性のある市場の原料不足に着目
・自社の強みである「配送網」を最大限に活用
・廃食油回収をきっかけに「本業の売上拡大」を実現
という、三拍子そろった巧みなサーキュラーエコノミー戦略です。
飲食店や家庭にとっては、面倒な廃油の処分が簡単になるだけでなく、ちょっとした割引も得られるというメリット付き。今後、他業種にも広がりを見せる可能性を秘めたこのモデル、SAF普及の成否とともに注目していきたい取り組みです。
 


 
情熱電力からのお知らせ
今回のような企業の新しいサービスや取り組みは私たちの暮らしを少しずつ変えていくきっかけになります。
 
情熱電力のこのお知らせページでは、
情熱電力が注目した様々な事柄をピックアップして掲載させていただいております。
弊社では、随時、このページを更新して参りますので
ご興味を持たれた方はまたこのサイトにお越しいただければ幸いです。
 
ぜひ今後も情報チェックしてみてください!
 

【遊休地の救世主】使っていない土地が“収益源”に!系統用蓄電池の新提案

 
系統用蓄電池
 
「使い道がなく、固定資産税だけがかかる…」
少子高齢化や都市部への人口集中を背景に、全国で増え続ける遊休地。後継者不足に悩む農地や、管理が難しい山林など、所有する土地が「お荷物」になっているとお悩みではありませんか?
そんな今、あなたの土地が日本のエネルギー問題を解決し、安定した収益源に生まれ変わる可能性が広がっています。その切り札となるのが「系統用蓄電池」です。
太陽光や風力といった再生可能エネルギーの普及に不可欠な“電気を貯める”巨大なバッテリー。その設置場所として、実は地方の遊休地が最適だと注目を集めているのです。
この記事では、蓄電池設置に向いている土地の条件や収益モデル、設置までの流れなどをわかりやすく解説します。
太陽光発電のように自ら発電しなくても、「土地を貸すだけ・売るだけ」で収益化できる可能性も!
“売れない土地”に新たな価値を見いだしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
 


 
目次
1.なぜ今、「遊休地×蓄電池」がアツいのか?
2.【あなたの土地は適格?】蓄電池設置に向いている土地の5つの条件
3.「売る」vs「貸す」どっちがお得?売却と貸出のメリット比較!
  ・メリット・注意点(土地売却の場合)
  ・メリット・活用事例(土地貸出の場合)
4.意外と簡単!蓄電池設置までの3ステップ
5.まとめ
 


 
1. なぜ今、「遊休地×蓄電池」がアツいのか?
近年、系統用蓄電池のニーズが急速に高まっています。その背景には、日本のエネルギー事情が大きく関わっています。
 
・再生可能エネルギーの拡大
太陽光や風力発電は、天候によって発電量が左右される不安定な電源です。そこで、発電した電気を一時的に蓄電池に貯め、電力供給を安定させる「調整役」が不可欠になっています。再エネを増やすほど、蓄電池の重要性も増していくのです。
 
・電力の需給バランスを調整
電気が大量に作られても使い道がなければ、無駄に捨てられてしまいます(出力抑制)。特に太陽光発電が活発な昼間の余剰電力を蓄電池に貯め、需要が高まる夕方以降に使う「ピークシフト」は、電力の効率的な利用に貢献します。これは、電力不足のリスクを減らすことにも繋がります。
 
・FIT制度終了後の新たな受け皿
太陽光発電の固定価格買取制度(FIT)が順次終了し、今後、太陽光発電所が閉鎖されるケースも出てくるでしょう。しかし、そうした土地は送電線などの設備が整っているため、系統用蓄電池の設置場所として、まさに「うってつけ」の場所として再注目されています。
 
このように、これまで価値が見出されにくかった土地が、次世代のエネルギーインフラを支える重要な拠点として、新たな価値を持ち始めているのです。
 


 
2. 【あなたの土地は適格?】蓄電池設置に向いている土地の5つの条件
「うちの土地でも大丈夫だろうか?」そんな疑問にお答えするため、事業者がどのような土地を求めているのか、5つのチェックポイントをご紹介します。
 
1. 敷地面積:1,000㎡(約300坪)以上が目安
系統用蓄電池は、複数のコンテナや冷却装置、変圧器などを設置するため、ある程度の広さが必要です。作業スペースも考慮すると、1,000㎡以上あると事業者にとって魅力的です。
 
2. 送電線・変電所からの距離:500m以内が理想
蓄電池と電力網をつなぐ送電線(特に6.6kV以上の中高圧線)が近くにあることが重要です。距離が近いほど接続コストを抑えられるため、事業者にとって大きなメリットになります。30m~500mの範囲が一つの目安です。
 
3. 地盤:平坦で安定している土地
蓄電池は数トン以上の重量があるため、地盤の安定性が求められます。過去に宅地や農地として利用され、比較的平坦に整地されている土地は、追加の造成工事が不要なため好まれます。また、ハザードマップで浸水リスクが低いエリアであることも大切なポイントです。
 
4. 法規制:市街化調整区域「外」が望ましい
原則として開発が制限される市街化調整区域では、設置のハードルが上がることがあります。ただし、自治体が特区を設けている場合もあるため、一概に不可能というわけではありません。
 
5. アクセス:幅員3.5m以上の道路に面している
設置工事には大型のクレーン車やコンテナを運ぶトラックが進入します。そのため、現地まで幅員3.5m以上の道路が確保されていることが望ましい条件です。
 


 
3. 「売る」vs「貸す」どっちがお得?売却と貸出のメリット比較!
土地の活用方法には「売却」と「賃貸」の2つの選択肢があります。ご自身の状況に合わせて最適な方法を選びましょう。
 

活用方法 メリット デメリット・注意点 こんな方におすすめ
土地売却 ・一度にまとまった現金収入が得られる
・固定資産税や管理の負担から解放される
・売却益に譲渡所得税がかかる
・一度手放すと取り戻せない
・すぐに現金が必要な方
・土地の管理から解放されたい方
・後継者がいない方
土地貸出 ・土地の所有権を維持したまま、長期的な安定収入(地代)が得られる
・設備の設置や管理は事業者が行うため、手間がかからない
・売却に比べて一度に得られる金額は少ない
・契約期間中は他の用途で使えない
・土地を資産として持ち続けたい方
・相続予定の土地を有効活用したい方
・安定した不労所得を得たい方

メリット・注意点(土地売却の場合)
最大のメリットは、一度にまとまった現金を得られることです。土地の管理や税金の悩みから解放され、資産をシンプルに整理できます。ただし、売却益には税金がかかること、そして大切な資産を完全に手放すことになる点は慎重に検討しましょう。
 
メリット・活用事例(土地貸出の場合)
土地を所有したまま、長期にわたって安定した地代収入を得られるのが魅力です。地代の相場は立地や条件にもよりますが、年間10万円程が目安となります。契約期間は10年~20年が主流で、その間の管理はすべて事業者が行うため、手間はかかりません。FITが終了した太陽光発電所の土地を、そのまま蓄電池事業者に貸し出すケースも増えています。
 


 
4. 意外と簡単!蓄電池設置までの3ステップ
「手続きが面倒そう…」と感じるかもしれませんが、ご安心ください。地主の方に行っていただくことは、基本的に土地を提供するだけです。専門の事業者が責任を持って進行します。
 
STEP1:現地調査と条件確認(数日~1週間程度)
事業者が現地を訪問し、広さや地盤、周辺の電力設備、法規制などを調査します。地主様にご負担いただくことは特にありません。
 
STEP2:協議・契約
調査結果を基に、売買もしくは賃貸の条件(価格、契約期間など)を協議し、契約を締結します。司法書士などの専門家が間に入り、不利のないようサポートする体制が整っているのが一般的です。
 
STEP3:設置工事と完了(1~3ヶ月程度)
契約後、事業者の責任で造成や設置工事が行われます。工事中の立ち会いや作業は不要です。工事が完了し、最終確認が終われば、いよいよ運用開始です。その後のメンテナンスも事業者が行います。
 


 
まとめ
「何も使い道がない…」とあきらめていた土地が、電力インフラを支える拠点に生まれ変わる時代が来ています。
とくにFIT終了後の太陽光跡地や、広さが確保しやすい山林・農地跡地は、蓄電池設置にとって理想的。
 
地主自身が大きな投資をする必要はなく、土地を「貸す」あるいは「売る」だけで新たな収益源になる可能性も。
遊休地に悩んでいる方、土地活用に迷っている方は、ぜひ一度、蓄電池という選択肢を検討してみてはいかがでしょうか?
 


 
情熱電力からのお知らせ
情熱電力では、再生可能エネルギーや系統用蓄電池など、次世代エネルギーを支えるインフラについて積極的に情報発信を行っています。
「うちの土地でも設置できるの?」「電力設備に関わる相談をしたい」など、
蓄電池や土地活用に関するご相談がある方は、お気軽にお問い合わせください。
 
あなたの土地が、持続可能なエネルギー社会の一部になるかもしれません。
情熱電力は、地域とともに歩むエネルギー会社として、未来につながる選択をサポートします。
 
まずはお気軽にお問い合わせください。
【👉 お問い合わせはこちら】(https://jo-epco.co.jp/contact/
 
この記事に関連するページ
経済産業省 資源エネルギー庁 「なっとく!再生可能エネルギー」(https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/index.html
経済産業省 定置用蓄電システムの現状と課題(https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/joho/conference/battery_strategy2/shiryo06.pdf
 
情熱電力の関連記事ページ
再エネ出力制御が”収益チャンス”に変わる!? 需給調整市場への参加で売電収入を最大化する新戦略!
申し込み800万kW超!日本の系統用蓄電池ビジネスが爆発前夜。市場の”今”と未来の勝機を徹底解説
系統用蓄電池が稼ぐ時代へ!3つの電力市場を活用する最新ビジネスモデル